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#1195 「いろいろな自分があっていい」で楽になる気持ち

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は7月15日月曜日ですが、カレンダーの上では祝日です。
今日はお休みの方が多いのかもしれないですね。
私もお休みなんですけれども、祝日にあわせてどんな放送にしようかなと考えた結果、今日は久しぶりに私の読書所感放送をお届けしたいと思います。
なぜ今かというと、訳アリ理由もあるんですけど、それも含めてお届けします。

7月18日は、90分腹落ちセミナー♪

本題に入る前にお知らせをさせてください。

続きはぜひVoicyでお聴きください。

長女ちゃんの読書感想文に付き合わされつつ、考えたこと

今日は私の読書からの所感をお届けしたいと思います。
なんで今回かというと、実はわが家の中での出来事と、それを放送にさせてもらおうと思ったことがあったんです。
何かというと、日曜日の夕方の話なんですけど、わが家の長女ちゃんが明日中に(つまり今日ですね)本を一冊読んで、かつ読書感想文を仕上げなければいけない。こんなお題をシェアしてきたんですよね。
私は心の中で「うわっ」と思うわけです。
だってその時点で日曜日の夕方で、翌日が祝日とはいえ、今から本を読んで読書感想文を仕上げて出す。この時点で内心は「うわ、巻き込まれたくないな」と思うわけです。
本を調達する余裕もないので、今、自宅にある比較的ライトな書籍の中でざっと内容をおさえて、その中で自分が考えたこと・感じたことを作文におとすとしたらどの本のチョイスがいいだろうか?に関しては、さくっと手を貸すことにして一緒に本棚を見た。そこでテーマのおもしろさ、作文のかきやすさ、そして何よりも書籍の薄さで「これしかないね」と言って推薦させていただいたのが、こちらの本でした。
タイトル『私とは何か ~「個人」から「分人」へ~』おなじみ平野 啓一郎さんの新書の本なんですよね。
これはもしかしたら過去のVoicy放送でも結構好きな本として紹介したことがあったんじゃないかなと思いますけど、長女ちゃんの感想文の対象本を探すという中で、私も久しぶりにこの本を手に取りました。

書籍『私とは何か 「個人」から「分人」へ』

私も久しぶりにパラパラと見返してみると、やっぱりこれはおもしろいんですよね。なので、ちゃっかり私もこれを明日のVoicyの放送テーマにさせてもらおうということで採用させていただきました。
改めて、平野 啓一郎さんの『私とは何か』新書本なんですけれども、これを手に取られた方はいらっしゃいますでしょうか?
どんな本かというと、サブタイトルの『「個人」から「分人」へ』というのがキーワードなんですよね。
つい私たちは、本当の私というものを探し求めちゃう性がないですか?
例えば、会社で仕事をする自分に対して、「これは本当の私じゃない」と思ったり、付き合う人によってなんとなく違う自分がいると、「どれが本当の私なんだろう?」という発想をついしちゃうじゃないですか。
でも、この本のスタンスは唯一無二の本当の私なんていませんよ、付き合う人によっていろんな自分がいたとしても、そのどれも本当の自分ですよ。
個人の最小単位というのは、例えば、小田木朝子という人がいたら、小田木朝子という人が最小単位ではなくて、その中に、例えば、子どもたちにとっての母親としての自分がいて、パートナーにとっての妻としての自分がいて、さらに会社で仕事をする自分がいる。また、古い友人との関係性の中で出てくる自分がいて、この一つ一つを「分人」と呼びながら、どれも本当の自分ですから。唯一無二の自分なんてむしろいなくて、私たちは一人で存在し得ないので、相手との関係性の中で生まれ得るいくつもの自分をもっているんですよ。
そんな感じの考え方を「分人」という名前をつけながら、解説してくれたり、人間関係の悩みについて「分人」という発想から紐解いてくれたりという、そんな感じの本だったなと思います。
ちなみに私は、久しぶりにパラパラとめくったなくらいな感じで話していますので、あくまで「ここで話されることは小田木さんの所感なんだな」暗いな感じで受け取っていただけるといいかなと思います。
おもしろそうだという方は、ぜひ本を手に取ってみてください。

いくつもの自分がいる

この本を久しぶりに手に取るきっかけは、今回は長女ちゃんだったわけで、読書感想文を書かなきゃいけないということは、自分一人でうんうん考えるよりも、誰か壁打ち相手がいて、一緒になって、何を思ったか?とか、どういった感想を自分に引き寄せて考えたか?ということが、さっさと言語化ができたほうがいいわけで、多少読みかじった長女ちゃんとも、「これを読んでどう思った?」という話をしてみたわけなんですよね。
そうしたら、私にとっては、「仕事の顔と家庭での顔が全然違うし、本当の自分はどっちなんだろうな?」といった発想で考えてしまうところが、長女ちゃんの場合は、自分は素の自分を探してしまうと言うんですよね。
例えば、学校にいるときに「今、自分は素の自分を出せているだろうか?」「誰と一緒にいたら、素の自分が出せるだろうか?」そんなふうについ発想してしまうということなので、私にとっては「本当の自分」という解釈が刺さるのに対して、長女ちゃんにとっては「素の自分って何だろう?」という発想でいろんなことを考えていたこととつながったということで、なるほどな、それっておもしろいなと感じたりもしました。

相手もいろんな顔を持っている

そこから、自分自身がいろんな顔を持つ自分を受け入れるということは、相手に対してもいろんな顔を持つ相手を受け入れることにもつながるよね、そんな発想も出てきましたよね。
例えば、友人がいたとして、どうやら自分といるときの友人と、他の仲間といるときの友人が違うようだ、なんなら他の仲間といるときの友人が楽しそうに見える。こんなことに嫉妬をするのも、学生時代の一つのあるあるだったかもしれないですよね。
でも、相手との関係性の中で、自分だけじゃなく相手もいろんな顔を持って存在するということが受け入れられると、もはやそんなことに悩まなくていいということにもつながるよねという話で盛り上がりました。(小田木親子の所感です。)

個性とは分人の構成比率

私がさらにもう一つおもしろいなと思ったのは、「個性」というじゃないですか。「分人」という発想にもとづくと、個性というのはその人の中の特別なオリジナリティがあるわけではなくて、個性を分人発想で考えると、個性とは分人の構成比率、こんなふうに書いてあるんですよね。
いろんな分人がいるとして、どの分人が最も強いのかとか、自分に対して影響力を持つのか、この構成比率によって一人一人の個性も説明がつく。
例えば、仕事における分人が非常に強くいろんなところにインパクトをもっているとしたら、仕事をする自分を中心に個性が形成されていく。そこにプラスオンでいろんな分人が乗っかることで、その人のオリジナリティを構成していく。
これはめちゃくちゃおもしろい発想ですよね。
ついつい個性に関しても、生まれつきあるものとか、生涯不変のその人なりのオリジナリティがあるような気がしちゃうんですけれども、これでいくと、付き合う人とか、そこで築く関係性によって、個性そのものも変わっていく
おもしろいですよね。
そういう意味では、今後、どんな分人が築かれていって、そこでどんな構成比率があって、どんな個性がこのあと変化し続けるのかみたいなことも、自分に対しても、子どもたちに対しても、すごくおもしろいなと思いました。

自分の中の一つの分人がそこでの関係性においてうまくいかなかっただけ

最後に、もしも人間関係に悩んだら、これは長女ちゃんだけじゃなくて高校生だった自分にぜひ送ってあげたい本だなと思うんですけど、どこか特定の場所でうまくやれないと、きっとどこにいってもうまくやれないと発想しちゃうことがありませんでした?
大人になった今でもあるかもしれないですけれども、そういった人間関係の悩みに対しても、「ここでうまくやれない自分がいたら、他でもうまくやれない」とう発想ではなくて、そこでの関係性においてうまくやれないだけ
自分の全部がだめなわけではなくて、自分の中の一つの分人、全体の何分の一かが相手との関係性においてうまくいかなかっただけである。
なので、それですべてがだめなわけではなくて、うまくいく関係性の中での分人に軸足をおいて、毎日を過ごしていけたり、もしくは新しい関係性の中で、新たな分人を育てていけたらいいよね。
10代のあの頃に、この本があったらどんなに救われただろうかな?みたいなことも、ちょっと思ったりしました。

そんな雑談を通じながら、長女ちゃんなりにどんなことを感想文にしたのかはちょっと読んでみたいなと思いましたし、保育園とか小学校だった時代の子どもの記憶も鮮明に残っている中で、こんな話も一緒にするようになったんだなと思って、ちょっとしみじみした三連休の一日でした。
ということで、久しぶりに手に取って、改めておもしろい発想だし、救われるなと思った『私とは何か ~「個人」から「分人」へ~』の書籍にもとづく所感を共有させていただきました。

最後までお聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクールスクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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