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データで見る沖縄県民の健康:精神疾患と幸福度

ここ最近、沖縄の教育や行政の現場での精神疾患による休職者増加の報道を立て続けに見ました。

いずれの記事も、コロナ禍との関係を示唆する内容になっています。全国のさまざまな地域で経験を経た後に、沖縄で経営コンサル屋を開業して数年になりますが、コロナ禍の以前から沖縄の精神疾患に因る休職者の数は他の地域と比べて多い感覚がありました。調べてみたところ、残念ながら、築山の感覚が当たっていることが分かりました。


全国で4番目に精神疾患者の多い地域

下図は、都道府県の人口あたり精神疾患の患者数(罹患率)を全国平均と比較したものです。沖縄は、福岡県、長崎県、大分県に次いで4位で、全国平均の約1.5倍にものぼります。

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この精神疾患罹患率の高さから分かるのは、おそらく教育や行政の現場だけでなく、沖縄の多くの職場で同様のことが起きているであろうこと。そして、コロナ禍はトリガーに過ぎず、原因はもっと根本的な部分であろうと推察されることです。


精神疾患を引き起こす影響因子

精神疾患を引き起こす影響因子は、身体的なものだけでなく、家庭環境、職場や経済状態、社会環境における強くて常態化したストレスで、それらが複合的に絡んで引き起こされると言われています。また、一口に精神疾患と言っても、その種類は鬱病や総合失調症から、依存症に至るまで多岐にわたります。

課題を解決するためには、その原因を客観的な視点で正しく把握することが大切です。ここでは、身体的なものを除くいくつかの影響因子について、沖縄の精神疾患罹患率との相関関係を分析していきます。

相関関係があるからといって、それが必ずしも因果関係とはなりませんが、様々な影響因子が複雑に絡む精神疾患の問題に対して解決の糸口を提示することがこの記事の目的であることを念頭に読んでいただけたらと思います。


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