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18小品目 旅⑤ 神戸へ

そして大分港から神戸、その前に温泉。

ラムネ温泉という入ったり、飲んだりできる温泉に……まず入る前に温泉水を飲んでみる。たしかにショワショワしたのが蛇口から出てきて感動。少し硫黄臭いし、けしてうまいものではないが、わりとうまいものではない味が好きなのでおかわりする。

娘にもすすめるが、首を横に。最近、すすめるものをいったん必ず拒否する。その後、やりたかったり食べたかったりしたら好みで動く。赤ちゃんじゃなくなってきている嬉し淋し。

温泉はかなり本格的で、室内が硫黄でかたまりに固まっていた。なんだか空気もきしきしする。水の中にかなりの硬質なものが含まれているのか、入ってみるとなんだかざりざりする。潔癖なひとはだめそうな空間だ。

外は炭酸温泉、入るとすぐに身体の表面をアワアワがとりまくのでびっくり、ラムネ温泉てつけた人にはほんとで賞をあげます。利尿作用がすごいらしく、娘は入れないので、ベビーバスに入れて遊ぶ。

彼女は皮膚が弱く、胸や腕に引っかき傷が耐えないのがわたしの悩みでもあるのだけど、なんと温泉からあがるとかいているところや、赤くなりやすい弱いところが皮膚からぼこぼこと浮かび上がって、夜にはかさぶたになっていた。すごい湯だ、ラムネ温泉。

わたしも湯上がりにもう2杯、シュワシュワをいただいて、温泉水で入れたコーヒーもいただく。さらに南伸坊さんのイラストのタオルとエコバッグも購入。充実のひととき。

だが、温泉の力が強すぎた。大分の駅ビルの屋上でふたりでなごんでいると、突然、娘がげろを吐いた。大慌てでトイレに駆け込むとわたしも続いて大変なげりに陥る。親子して上を下への大騒ぎ。地球の恵みを受け取りすぎたのか。

そして、娘は治まったが、わたしは実に船の中でも神戸に着くまで下し続けた。デトックスとはこれほどまでに苦しみを伴うものなのか。最後の最後でとんでもないことであるが、旅はサイコーだったので、またフェリー大分阿蘇旅は必ずするぞ。


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