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なにもかもが、わからないまま


今見たのは何だったんだろう、何が起きたんだろうと頭の整理もつかないまま僕は家に戻ります。

ここでは省いていますが他にもいろんなビジョンが次々見えていました。

それが夢なのか現実に起きているのか全くわからないでいました。

家に入ると確かに自分の部屋だけど、少し違う感覚です。

誰の家だ?これが本当に自分の部屋?と不思議な感覚です。

部屋の椅子に腰をかけて、ポケットに手を入れるけどケータイはありません。

さっき堤防を転げ落ちた時に無くしたのでしょう。

助けも呼べません。

外は暗いし、疲れたし、今から探しに行ってもどこらへんで無くしたのかも検討がつかないです。

どうしよう……と思いながら、誰もいないはずのその部屋で、押入れから人の気配がします。

「いるんでしょ。わかってるって。ゴメンなさい。ゴメンなさい」

繰り返しそんなことを言っていました。

強迫観念からの罪悪感。今までちゃんと生きてなくてすいませんでしたという気持ちが出てきてしまい。謝り続けました。

音がなり、また外へと引きづり出されます。

誰かに導かれているんだ。と、音の鳴る方へ進みます。

どっちに行ったらいいかわからなくなると立ち止まって集中しながら「どっち?」とつぶやくとラップ音や何かの音がなります。

他から見ると完全に不審者です。でも本当にひとっこひとりいない状況でした。完全に異世界です。誰にも出くわさなかったのです。まあ今考えると夜というのもありますけど。

散々動いて部屋に戻ってまた出て行って、繰り返しました。

もう横になろうと横になると爆発音で叩きおこされます。

「アアアアアアア‼︎‼︎‼︎ごめんなさーい‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」と飛び起きます。



気づくと朝になり、僕は自分のアパートの駐車場の輪留めに座ってこれからどうしよう。どうやってこの町を出たらいいんだろうと悩んでいました。(この不思議な何かは誰かの仕業のはずと思い、逃げようとしていました)

フラフラになりながら歩き出します。

家とは逆の方向に。

家の鍵はありません。どこで落としたかもわかりません。

ケータイもないままです。

そんなことを考えていると、突然得体の知れない怒りの塊が、心の中からとんでもない勢いで溢れ出してきました。

なんで俺がこんな思いするんだ!ちゃんとやってただろう!どいつもこいつも俺が今まで助けてやったやつはなんで助けにこない!どこにいる!暴力ばかり振るったクソみたいな家庭を作った親父は好き勝手して死んだ!それを恨んで生きた俺にこんな罰か!ふざけんじゃないぞ!人がどれだけ苦労したか!急にいなくなったあいつ!あいつも!こいつも……

と、もう自分の中にある今まで起きた最悪なことだけしか考えられない状況というか溢れ出てくるという感覚です。

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※ ここから結構グロテスクになりますので、苦手な方は次の記事に行ってもらって大丈夫です。読み飛ばしても大丈夫なように執筆します。

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パッと一瞬意識を失って、アレ。と気づくと近くの工事現場のトンカンという工具の音。それに煽られてコンクリートに全力で頭を打ち付ける自分。

ん?あれ? という感覚があるのに全く止まらない全力で頭を打ち付け続ける自分。

めちゃくちゃ大きい声で「死ね!死ね!」と言いながら何度も何度も

「あとちょっと!もうすこしだ!」と言いながら

「もうすこしで死ねる!」「早く割らなきゃ!」

「死ね!死ね!」繰り返します。

徐々にその声は頭を強く打ち続けたからでしょうか。ろれつが回らなくなっていき、

「イネ!イネ!」に聞こえます。

【いね】というのは僕の生まれた町では【帰れ】とか【帰宅】を意味します。「そうだ、自分はこんなところにいていい人間じゃなかったんだ」そんなことを考えながら無我夢中に頭を全力でコンクリートに叩きつけていると

バッと後ろから誰かに羽交い締めで止められました。

全く身体は動かなくなりましたが、耳だけが聞こえる状態です。

しばらくすると「何があったの?」とか「救急車呼んだ」とか誰かの話し声が聞こえるのですが、僕は、え?これどうなるの?死ねたのか?このままちゃんと死ぬのか?と考えれるけど全く身体は動かない、目も開けれない状態です。

もうここから全てが断片的です。

担架に乗ってるだろうとか、持ち上げられたとか、今車から降ろしてるんだろうとかだけ感じ取れます。

寝てたり起きてたり、聞こえたり感じたり、夢を見ていたりとにかくグチャグチャです。

次に目が開いた時、手術室とかにあるライトが目の前にありました。

あの何個かの丸ライトの丸の中に、あっかんべーをしている女の人が見えました。

何か自分の反応を見るためにこうなってるライトなのかな?と思っていると医者が覗きこんできました。全く知らない男の人でした。

「わかる?聞こえてる?見える?」医者の質問に頷いて答えます。

「今頭固定してるんだけど、声は出せる?」と言われて「はい」と答えます。

「何があったか話せますか?転んだの?」と言われてあの堤防のことを聞いていると思い

「転がり落ちて」「こっちの世界に来た」「川、生まれ変わりがなくなっちゃった」断片的のただの単語とかを医者に話しました。

「その時何か見ました?」と医者が言うので「字が変だった、見たことないもの」と答えると「あー、なるほど」と

僕はもしかしてわかるのかこの人? あれを何とか元に戻せるのか?と思いました。

僕はただ怖くてどうなってしまったのか不安で泣いていると、医者が言います。

「今何が一番怖い?」と

しばらく考えて「痛いのが怖い」と泣きながらなんとか答えました。

「そっか。んーとね、細かいことは何が起こったかわからないけどね、とにかく助けるよ。なるべく痛いようにもしないし。ただとにかく助けるけどあとは自分で上手いことやって?それでいいですか?わかった?」と言われました。

あー、これ元の世界に戻せるかはわからないけどとにかく命はつなぐのかー、この世界でどんな思いさせられるんだろうー。みたいな解釈をしてました。

そこからフッと気絶したように眠ったのだと思います。生死の境か夢の中か、今でもはっきりしませんが、この後に僕は幾つかの世界を見ます。

この記事をあなたが読み進めていくと、多分僕と似たような解釈にはなると思います。

あなたにとっては知らない人の身に起きた本当の話。

自分の中で整理するというメリットもあり、ここにアウトプットしてます。

きっとまた誰かが迷い込んだ時に救えるかもしれないと思いつつも


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ぼちぼち続けていきますが、この記事は一応不定期更新だと念頭に置いていただき、更新頻度が落ちてきた時は「おちつけ清晴、忙しいんだろうなあ」とあたたかく見守っていただけると幸いです。

次の記事もそんなにかからないとは思いますが。

昨日のアップから早速読んでくれた方、【スキ】を押してくれた方、本当にどうもありがとうございます! 執筆の活力になります^ ^


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