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夏の喫茶店の味

はや6月になりぬれば衣替えも濟み、愈々夏の氣配は近くなりにける今日この頃でございますが、俄かに暑くなって參りますれば日々のお茶の時間にも夏のメニューが増えて參りました。

夏に喫茶店で飲む物と言えば大抵はアイス珈琲なのですが、私はその時々で冷たい飲み物を愉しむ主義なのです。
時にオレンヂジュース、時にクリームソーダ、時にミルクセーキ等、お茶請けの甘味を損なわない素朴な品物が好きです。

イマドキのカフェとやらはメニューもハイカラ且つ複雑でこうした昔乍らの清涼に在り附くのは難しくなりつゝあります。
然るに私は今日も自室のDIYカフェであの頃の味を愉しむのでありました。

今日戴いたのは「バナナオレ」であります。
行きつけの古い喫茶店では「バナナジュース」の名前で通っておりますが、バナナと牛乳で作るアレですね。

おうちで作るにしても意外と簡單に出來る物ですので、我が「マイルームカフェバー」に於いては夏の定番となっております。

バ・ナ~ナ

まずはバナナをコマギリに致します。
グラス1杯に附きバナナ1本を使用致します。
「キッチン」に「バナナ」はよく似合います。

持ってて良かったミニジューサー

牛乳に砂糖適量、バニラエッセンス少量を加えまして先程ブツ切りにしたバナナを入れます。

〽ミックスジュース♪ミックスジュース♪ミックスジュース…♪

こう云う物は有ると便利で役に立ちます。
實家に眠っていた年季の入ったジューサーですが、まだまだ現役です。
音が少々うるさいところがチャームポイントなのであります。
御幼少の頃に聴いた懐かしい歌がこの古い機械の音によく合います。

出來上がり

あとはグラスに注いで出來上がりです。
暑い日に一寸数分、お臺所で自分の為の愉しみを作るひと時。
そうして出來た手作りの一品。出來合いの物とは一味違います。
お茶の時間に戴く飲み物はこうでなくてはなりますまい。

こいつをぐぐっと飲み干せば今日は良い事あるかもね

お茶の時間はフインキが大切です。
お茶請けに舶來品のクッキーに鳴子温泉で賈ってきた漆器のトレー。自分で作った千代紙のコースター。そして一寸した小物を並べて往年の名曲『ルビーの指環』でも流していつもより早くにお目覺めの蚊遣り器のぶーちゃんが醸す蚊取り線香の匂いを嗅ぎ乍ら「八月の目映い陽」が日に日に近くなりつゝある夏の訪れを感じていたのでありました。

おはようブタ君!

嗚呼、斯くは遠くなりにけるかの日の香り。
昭和か…、何もかも皆懐かしい……。



尚、このバナナオレですが、同じ様な工程で材料を工夫すれば懐かしの「いちごミルク」等も手輕に作れるかと存じます。
イチゴはなかなか安賣りしないのですが機會が有ったら作ってみようと思います。

バナナが大好きなのはさっちゃん。酢漬けのイカはよっちゃん。
私はストロベリーでベリベリストロング……

夏日の近きお日和ではございますが、朝晩は冷え込む事が多いので寝冷えなどせぬ様、お氣を附けくださいませ…。

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