見出し画像

ブレていい所、ブレない所

「ブレてもいい」と滝本さんは仰ったようだ。個人的には、ブレないことがいいこと、カッコいいことなわけではなくて、ブレていい所(柔軟性のある思考と行動)と、ブレない所(自分の拠り所、価値観のようなもの)を優れた起業家、経営者は持っていると思っている。

滝本さんの言葉のように、変化が激しい時代に「ブレない」ことは不自由だし、危険でもあると思う。「ブレてはいけない」と頑なになることで変化に乗り遅れる、対応が遅れ、致命的なリスクを負う懸念もある。

一方で、何でも「ブレていい」わけでもないだろう。

「ブレない」ことを良しとした背景があるはずだ。「ブレない」ことを大切にしている経営者、起業家もある。そうした挑戦する起業家、多くの経営者と接した経験から「ブレない所が必要な理由」と「ブレない所とブレていい所とは結局何か」を整理しておきたい。

【ブレない所が必要な理由】

挑戦し続けるモチベーション失敗から立ち上がるレジリエンスの拠り所として、ブレない所を持っている必要があると思う。そうでなければ多くの困難にもめげず、続けられない。何事も始めることより続けることの方が難しい。多くのベンチャー(最近で言うスタートアップ)企業を見てきて、ずっとそう思っている。

【ブレない所とブレていい所とは何か】

詰まるところ、ブレない所はwhy(なぜやるか)だと思う。
ベンチャーでいえば、これが創業期の数ある困難に遭遇しても折れない心の支えになる。前に進むエンジンになる。whyは最後の判断の拠り所にもなる。whyから派生した言わば「自分軸」のようなものを優れた起業家、経営者は持っていると思う。

ブレていい所はwhat/howだと思う。
何をやるか、どうやるかは変わったっていいすべてはwhyの手段に過ぎないのだから。。。

事業ドメインでいうところにWhoがある。
起業するとき、whyとwhoがリンクしている人も多い。だから、whoがブレてよいかはその人のwhyとwhoとの関係性に依るだろう。

起業したけれど迷走してしまう人、疲弊してしまう人、いろいろある。そのとき立ち止まって原点に帰る。行きつくのはwhy。

起業してある一定の成功?を収めても、どこかでまたぶち当たる。そして自問するwhy。答えは自分が持っている。逆に言えば、自分にしかわからない。

whyはwho/what/howの最上位にある。
これが定まらないと経営も定まらない。だからブレない所として時々確認してみるのが良いと思う。

このことは多くの挑戦者、起業家、経営者を見てきて、自分なりに行きついた結論でもある。

歩く好奇心。ビジネス、起業、キャリアのコンサルタントが綴る雑感と臍曲がり視点の異論。