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人財育成のために「敢えてカオスを創る」ということ

イノベイティブな人財や自律型人財の不足進まない技術職から企画職への転換といった人財に関するお悩み・ご相談に対し、「意図的、計画的なカオス」の活用をご提案しています。「カオス」を嫌なもの、悪いものと思っている方も多いようですが、それが反って望んでいる人財を産まない環境ともなっていたりします。

皆さんもこんなお悩み、ありませんか?
「新しいアイデアを求めても、想定内のものしか出てこない」
「技術力はあるんだけど、企画提案力が・・・」
「専門職から管理職、経営職への意識転換が進まない・・・」
「言われたことしかやってくれない」
「日常業務に追われて社員教育の時間が取れない」

やれ、イノベーションだ、DXだと言ってもなかなか進まない。

DXでは事業の変革とともに組織の変革が求められますが、後者が前者に大きな影響をもたらします。障害になることもままあります。

いつの時代も、どんな組織も、最後は「人」の問題に行きつきます。

そんなお悩みへのひとつのご提案が「敢えてカオスを創る」ということです。

以下の疑問への回答を含めてお話させて頂きます。
Q1:なぜ企画提案力やイノベイティブな人財が社内にないのか?
Q2:どうしたら育成できるのか?

Q1の答えを一言で言えば「必要でなかったから」になります。

こうした問題にお悩みの企業様は基本的に安定した事業環境下にあるor安定した事業運営をしてきたor安定期にある企業様です。

安定した事業環境下で、安定して事業を運営するために適した人材を揃えてきた、そのための人材育成をしてきた、その結果、不安定な今の時代に合わなくなってしまっている、と言えると思います。

そこでQ2の答えとして、「敢えてカオスを創る」ということをオススメするわけです。

「カオス」は「混沌」「無秩序」などと訳されますが、極めて不安定、何も決定的なことはなく、不規則で予測困難、混乱した雑多な状態です。

イノベーションやDXというものはそもそも不安定、不確実性を伴います。

新しいビジネスアイデア、企画提案に新規性、画期的なものを求めるということはそういう不安定、不確実なものを受け容れるということでなければなりません。

ましてや、ある業界、ある企業、ある分野、ある業務で専門性が求められてきた人材に、急に専門から離れて経営企画や事業企画的なことを求めるのには無理があります。

なぜなら、今の時代に求められる経営企画や事業企画はこれまでのような「想定内、特定範囲内での企画」ではないからです。今は所属している事業や企業、業界を超えて俯瞰的にものをみることや飛び地の発想・思考が求められています。

そして何より受け身の姿勢から自主自律、主体的な言動が求められます。

安定した状態に慣れた、それを良しとして訓練・評価された来た人々が急に不安定なことを求められても適応するのは難しいです。安定した状態が長ければ長いほど、そこにいる人材はその状態に最適化しています。

これを打破するために敢えて不安定な状況(カオス)を創るわけです。

このとき注意したいのはただカオスに放り込むだけでは効果は怪しいということです。

ある方向感をもった一定の範囲内で、意図的、ある種、計画的に創られたカオスを経験してもらうことをオススメします。

「人材の変革」の遅れが「事業変革」の遅れとならないことを願いつつ。。。。「新しい最適化」を期待しつつ。。。の投稿でした。



歩く好奇心。ビジネス、起業、キャリアのコンサルタントが綴る雑感と臍曲がり視点の異論。