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伝説のつるぎ 大熊健司
2024年3月31日 00:02
「ふうー。」 高森は自販機でコーヒーを買うと、深いため息をついた。「いただきます。」 こうやって気分が落ち込んでいる時こそ、しっかりと感謝を口にする。高森は昔からそう決めていた。「はあ、美味しい。」 疲れていつもより少し弱った体にコーヒーが沁み渡る。 高森は宙を見つめながら、ただただ黄昏ていた。 誰かが自分の名前を呼んでいる気がする。「…もり。高森、高森!」「はい!」 自分の名
2024年3月24日 00:11
「はあ、疲れたあ。」 いつも通り、公民館での練習を終えた真壁はそう呟いた。「ああ、確かに。真壁さん、最近お休みされてましたもんね。」 清志も着替えながらそう答えた。「そうなんだよ。え、下手したら一カ月ぶりくらい?」「え、そんなになります?」「うん。年初めの練習は来たけど、そっから休んでたもん。」「あ、そうなんですね。なんかあったんですか。」「いや俺な、今年成人式なんだよ。」「あ、
2024年3月10日 00:06
一日の駅の乗降客数を調べてみると、ここが多いのか、と知ることができる。実際その駅に行ってみたことがあれば、ああなるほど、と納得できるかもしれない。といってもあまりの人の多さを実感するだけで、その具体的な人数が把握できるわけではないが。そしてさらに驚くべきことに、世界の乗降客数のランキングを調べてみると、なんとトップ8くらいまで日本の駅が占めているのだ。つまり、日本の上位8駅が、世界の上位
2024年3月3日 00:04
学生の時分はどうにもお金がないもので、いざファミリーレストランに赴いても、フライドポテトの一番大きいサイズを一つと、あとは人数分のドリンクバーだけで数時間粘ってしまうものだ。 店側からすればあまりよろしくない状況だが、バイトなどからすればそれほど問題はない。 ただ中には騒ぎ出す者たちや、コップやお皿などを割ったりする不届き者もいるので、そういう時は静かに注意をする。 相手も所詮は学校帰りの