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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2024年3月の記事一覧

銘柄

「ふうー。」
 高森は自販機でコーヒーを買うと、深いため息をついた。
「いただきます。」
 こうやって気分が落ち込んでいる時こそ、しっかりと感謝を口にする。高森は昔からそう決めていた。
「はあ、美味しい。」
 疲れていつもより少し弱った体にコーヒーが沁み渡る。
 高森は宙を見つめながら、ただただ黄昏ていた。
 誰かが自分の名前を呼んでいる気がする。
「…もり。高森、高森!」
「はい!」
 自分の名

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寸止め

「はあ、疲れたあ。」
 いつも通り、公民館での練習を終えた真壁はそう呟いた。
「ああ、確かに。真壁さん、最近お休みされてましたもんね。」
 清志も着替えながらそう答えた。
「そうなんだよ。え、下手したら一カ月ぶりくらい?」
「え、そんなになります?」
「うん。年初めの練習は来たけど、そっから休んでたもん。」
「あ、そうなんですね。なんかあったんですか。」
「いや俺な、今年成人式なんだよ。」
「あ、

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マンモス

 一日の駅の乗降客数を調べてみると、ここが多いのか、と知ることができる。
実際その駅に行ってみたことがあれば、ああなるほど、と納得できるかもしれない。
といってもあまりの人の多さを実感するだけで、その具体的な人数が把握できるわけではないが。
そしてさらに驚くべきことに、世界の乗降客数のランキングを調べてみると、なんとトップ8くらいまで日本の駅が占めているのだ。
つまり、日本の上位8駅が、世界の上位

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ゲーマー

 学生の時分はどうにもお金がないもので、いざファミリーレストランに赴いても、フライドポテトの一番大きいサイズを一つと、あとは人数分のドリンクバーだけで数時間粘ってしまうものだ。
 店側からすればあまりよろしくない状況だが、バイトなどからすればそれほど問題はない。
 ただ中には騒ぎ出す者たちや、コップやお皿などを割ったりする不届き者もいるので、そういう時は静かに注意をする。
 相手も所詮は学校帰りの

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