クライアント獲得力について⑥ ブログの「3ヶ月ジンクス」について ×中野あすか
前回の連載では「ポジションを取る時は自分の頭で考えず、お客さんの声を聞いて自分の魅力にスポットライトを当てよう」という内容について記事を書きました。前回の記事をまだ読んでいない人はこちらをどうぞ
前回まではクライアントを獲得するための「ポジション取り」について解説していましたが、今回は少しテーマを変えて「情報発信をビジネスに生かすにはどうしたらいいか?」という部分について話をしていきます。
昨日の【クライアント獲得力⑤】を投稿した後、「現場で活躍しているコーチの実践例を聞いてみよう」と思い立ち、中野あすかさんにその場で声をかけ、コーチ対談(ラジオ)を収録しました。
詳しい内容はぜひ本編を聴いてほしいのですが、ブログを通じて自分のビジネスを構築している者同士として「これは間違いないね!」と盛り上がったのが、「ブログ(発信)の3ヶ月ジンクス」です。
「ブログの3ヶ月ジンクス」とは
対談の中で中野あすかさんは「自分が取るポジションを決めてブログを書きはじめて、最初の問い合わせまでに3ヶ月かかった」と経験を話してくれました。
実際に自分のセッションパッケージが売れ始めたのはさらにそこから3ヶ月後の話らしいのですが、初めて問い合わせが来た時に「これは売り手としての土台に乗ったな」と感じたそうです。
「手応えを感じるまでに3ヶ月」というのは、僕の感覚でもとてもしっくりくるものがありました。
現に僕が起業の一番最初にブログで収益化をしたときも、当時教えてもらっていた人からは「毎日4〜5時間取り組んで3ヶ月かかると思ってください」と言われていました。
僕は当時無職だったのでめちゃくちゃハイペースで作業をして、2ヶ月半で自分の商品をブログを使って売れるようになりました。「3ヶ月やってダメなら作戦練り直すので、それまではやめないで」とも言われていた気がします。
「ブログはガチでやったら3ヶ月で手応えが出る」というのは、いいとこ突いていると思うんですよね。
逆にどれだけ戦略を立てても、その戦略が当たっているかどうかは3ヶ月やってみないとわからない。「100記事書いてスタート」とよく言われますが、毎日書いたらちょうど3ヶ月ちょいで100記事ですよね。これも理にかなっています。
僕が今まで独立を支援したコーチで、情報発信を自分のビジネスに絡められている人も、「これでいこうぜ」とギアを入れてから3ヶ月くらいでブログを通じた問い合わせがあった経験が何度もあります。
3ヶ月という期間はとても興味深い
この「3ヶ月ジンクス」というのは、何も発信だけではありません。コーチングの分野でも「対話を始めて目に見えた変化がやっとで始めるのが3ヶ月」とはよく言われますし、それは僕も強く感じています。
僕のコーチとしての感覚だと、「変化が始まる土台ができるまでに3ヶ月」「行動が成果に結びつきはじめるまでにもう3ヶ月」「そこから自分の道を見つけていくのにもう半年」で、1年あれば大きな変化が起きるかなあという感じです。
とにかく最初の3ヶ月が大事で、ここで苦しめば苦しむほどあとの変化が大きくなる印象があります。逆にここをサラッと進めてしまうと、後になって大きな違和感が残ったまま行動をし続けることになることも…
僕がクライアントのときもそうでした。最初の3ヶ月はとにかく自分と向き合うフェーズが続き、正直言っておもしろくないし苦しいことばっかりだし、コーチとも会いたくなかった。
それでも「なんか今大事なことに向き合ってる気がする」と対話を続けていると、半年くらいで大きな気づきがありました。
「ここにいちゃいけない」と強く感じ、退職を決意。ちょうどコーチングを受け始めて1年後に起業を始め、結果として上京することになりました。
これはあくまで僕の感覚上の話でしかないのですが、コーチとしてもクライアントとしても、いちビジネスプレイヤーとしても、「変化は3ヶ月後にやってくる」というのは、しっくり来すぎる話です。
人間は3ヶ月で細胞の90%が入れ替わるといいます。なんかそういう周期があるんでしょう。そう考えると、今日の成果は3ヶ月前の自分の行動の結果だし、今日の努力は3ヶ月後の自分のためになるのです。
発信活動で3ヶ月後のことを考えられている人は少ない
発信のことに話を戻しましょう。僕はブログを始めとする情報発信はクライアントと繋がるためには最高のツールだと思います。
「集客のため」なんて表現するのはナンセンスすぎます。新しい人に出会うことももちろんですし、アウトプットにより思考が言語化され冴え渡り、今すでにつながっている人たちとも同時多発的に深いコミュニケーションをとることができる。
「なおとさん、あの記事読みました!」と声をかけてもらった数は、優に100を超えます。どんな記事にも役目があって、「出す」ということがどこでどう生きてくるのかは誰にもわかりません。
ブログのことを本質的に理解して、うまく使えているコーチはとても少ないなあと思います。ブログはクライアント集めの広告じゃないんですよ。お客さんを集めたいだけなら、お金を払って広告を回せばいいんだから。
ブログの良さは「コミュニケーション」です。自分が何者で、何を大事にして、誰にどう届けたいのか。ポジションを取ることでこれが明確になり、「届く発信」になります。
届けば関わりが生まれます。関われば関係性ができます。その先にビジネスに「なる」世界があることを僕は知っていて、これはもはや「カルチャー」の域だと思います。
そんな世界を作るためには、「3ヶ月後の自分がどうなっていたいか」という視点で発信を続けないと、「思いつきで書いて飽きたらやめるブログ」になってしまうのです。
「3ヶ月後に効くブログ」とはなにか
というのは、実際のところ僕にはわかりません。「これなら行ける!」という仮定を立てて、3ヶ月間やって反応を見てみる。シンプルな仮説検証です。
ブログをビジネスに結びつけることが難しいのは、この「最初のアタリ」を経験のない人がひとりで考えることがほぼ不可能に近いからでしょう。
個人的には「上位10%に入ること」で、ある程度極めたからこそ知っていることを全面に出した方がいいと思います。僕が初めて書いたブログは「コーチング」ではなく「ベンチプレス」でした。
対談の中でも言いましたが(70分くらい?)、これは僕一人で決めたことではありません。経験のある人に一緒に考えてもらいました。
焼き鳥屋で「何が売れるっすかねえ〜」と意見を交わし合い、「そういえばベンチプレス150kgあがるっすよ」「それやー!!」となり、ターゲットはニッチな方がいいということで「MAX80kgくらいで100kg挙げたい系男子」に向けるという感じで、書き始めた感じです。
別にベンチプレスのブログを書きたかったわけじゃないですよ。僕は自分の力でお金を稼ぎだかったんです。自分の得意なこと売って独立したかった。自分の仕事を持ちたかった。だから「やりたいかどうか」はあまり考えませんでした。
そうやって書き始めること2ヶ月半で僕のブログはお金になりました。もちろん「ただ記事を書いていただけ」ってわけでもないですが、どうすれば「自分の持っているノウハウをお金に替えることができるのか」ということにフルコミットして取り組んで、3ヶ月。
「売る」「稼ぐ」ということを履修して、その後に「本当に売りたいものはなんだろう?」と自問して売り始めたのがコーチング、というわけです。僕も最初からコーチとして発信をしていたわけではなくて。noteに来たのはそれから3年後のことになります。
「3ヶ月後に効くブログとは?」という問いにはこう答えます。
「3ヶ月先に買い手が目の前にいるためのブログ」であり、その買い手は来月の読者であり、今のあなたは「来月の読者に読まれる可能性のある記事」を書くべきなのです。難しいかな…?でもそういうことなんだよね…
だからと言って僕は「売ることにつながらない記事には意味がない」とは全く思いません。書くこと自体がすごく尊いことだし、実際にどの記事を読んで将来のクライアントと出会うことになるかはわからないからです。
ただ、「適当に書いていればいつかお金になるでしょ」という考えは違うと思います。全力でやらないことにはうまくいきません。でもこの難しさは書かない人にはわからない。
書いて書いて書いたその先に、「あこれひとりじゃ無理なやつだ」と思うのもまた、大事な気づきなのです。
今日のまとめ
コーチ対談 ×中野あすか 本編はこちら
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