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ライフコーチの仕事は『お金で買えない関係をデザインすること』だと思っている

僕はライフコーチという仕事を個人で7年もやっていて、『人の人生をなんとなくよくする』ということに関して毎日それなりに真剣に考えている。


ライフコーチという存在に名前だけでピンとくる人は少ないだろうけど、よりよい人生を進めるためには『定期的や自分の生き方についてディスカッション』がとても大事だ。


と僕は思っているし、現に僕がこの商売を7年も続けられているということは、それなりに大事だと思っている人が少なくないという事だろう。


僕にとって『自分の人生について話す時間を取ること』はもう当たり前の習慣になっていて、自分らしく生きたいと願う人はもれなく全員対話相手を見つけたほうがいいと思っているけれど…


この国にはそもそも『対話に金を出す』という文化がないし、僕も個人で活動しているという立場上単価も高く設定させてもらっているので、僕のところに依頼してくれる人は『ここぞというタイミング』で僕との対話を買うことになるケースが多い。


本当は僕と話したい人全員に僕の対話を買って欲しいんだけどね。対話は人生に効くから。


noteも500本以上書いている理由も「僕はここにいるからどうしようもなくなったらおいでね」というメッセージを伝えるためなのだけれど、本音としては「どうしようもなくなる前においでね」と言いたい。


でもなあ、切羽詰まってない人に「人生を作るには対話が大事なんですよ」と言っても響かないのもわかってる。


違いますよ!うまくやるために対話を積み重ねていくんですよ!と言っても伝わらない。そういうカルチャーなんだと理解はしているけれど。


だから僕はなんとかして「僕との対話を経験する前の人が、僕との対話に価値を見出せるように、僕との擬似体験できるようなことを伝えよう」としている。


対話の価値を対話抜きで伝えようとするというなんとも不思議な構造の上に、このnoteは運営されているのである。


人の人生をなんとなくよくする方法はたくさんある。僕がセッションでよく扱うテーマである『起業』なら、「起業してどうしたいんですか?」と聞くと、「会社を辞めたい」「自由に生きたい」「時間や場所に縛られたくない」と言った理由が上がってくる。


そこでライフコーチ僕はこう伝える。「では、それを先にやっちゃってください。起業してやりたかったことを、今すぐ。小さいことからひとつずつ、今日のうちにできることは今日やってください」鳩が豆鉄砲を食ったような顔をされるけど、これが人生に効くのである。


なぜなら、起業は『目的を達成するための手段』であるから。「起業したい」と一年も二年も言っている人は、手段の先にある本当に得たいものを忘れてしまっている。手段の目的化と言うやつだ。ここを少しいじってやると、自分の本当の気持ちに気づきはじめる。


「誰にも縛られたくない」というモチベーションで起業をした人が、いくら個人でお金を稼いでいるからと言って外注の仕事や企業の下請けフリーランスのような働きかたをしてしまうとどうなるか?「なんのために起業したのかわからん」という状況になってしまうのである。


だから「誰にも縛られたくねぇんだ!!」と思うのなら、自分を縛るものをひとつひとつ生活から剥がしていく必要がある。


この人にとってはいくら売上が出ても自由になれなければ意味がない。むしろ売上なんてなくても、自由だと感じられればそれでいいのかもしれない。

そんなところに気づいて日々自分の目的と手段を微調整していくには、対話が必要なのだ。


だから僕は対話を通して「うん、それが目的なんだね。わかったよ!今すぐそれをやれ」と伝える。地味な事なんだけど、こういう積み重ねが理想の生活を作る。

対話とは個人的なものであり、100人いたら100色の対話がある。こればっかりは他人の対話の話を聞いたってどうしようもない。あなたの口から出た言葉でしか人生は作れない。そう考えた方がいい。


だから対話をした方がいい。ノウハウを集めて満足している暇があるなら、1秒でも早く対話できる環境を整えた方がいい。他人の話を聞いても自分の人生ははじまらない。


きちんと自分の言葉を喋ってるか?自分のことを誰かに話してるか?聞いてもらえてるか?フィードバックをもらえているか?応援してもらっているか?日々確信を持って自分のやるべきことに取り組めているか?


YES!と胸を張って言えない時は、対話の時間を作った方がいいかもしれない。知識よりも対話の方が費用対効果が高いこともあるかもよ。


対話に価値があると思うなら、対話を作ることからはじめる。お金があればその環境は作りやすいよね。心をさらけ出せる対話相手なんて、もともと10年や20年かけて人間関係を作らないとできないものなんだから。


ライフコーチ、いい仕事だと思うよ。人間が強く必要とする『心をさらけ出せる対話』をデザインする仕事。お金で買えない関係を、お金で買えるようにする仕事。


10年来の親友を前にしないとできないような話を、はじめましての15分後にできる。僕たちはその状況に人はお金を払うんだね。


いいライフコーチはいいデザイナーなんだよ。コーチの技術うんぬんや話す内容なんて、どうでもいいんだ。関係性の魔術師たれ。

いただいたサポートはミックスナッツになって僕のお腹の脂肪として蓄えられます。