できますブランディングとできませんブランディングの話をまとめてみた
今朝、娘と一緒にベビーケージの中で遊びながらブランディングについて考えたことをTwitterに連投したものをまとめました。
⬇️一連のツイートはこちらから
「できますブランディング」と「できませんブランディング」について
できますブランディングとできませんブランディング。仕事を取りやすいのは前者。仕事を続けやすいのは後者。「〇〇ができます!」と言って集まってくるのお客さんは〇〇ができない(というレッテルを自分で貼った)人、「〇〇ができません!」と言って集まってくる人は(自分を)面白がってくれる人
できますブランディングは再現性があり、早い。どんな人にもできることがある。お金になりやすい。 できませんブランディングには再現性がなく、遅い。お客さんが何に魅力を感じたのかわからないし、お金になるまでに相当時間がかかる。 でも、後者が成立してしまえばめちゃめちゃ強い。その理由は
「できません」と言っているのに集まってくる人は、言葉ではなく『存在』を見てくれているから。ちょっとやそっとじゃ離れていかないし。むしろ一緒に商売を手伝ってくれたりする。 できますブランディングは『メリット』や『理想』を作る。 できませんブランディングは『関係』や『尊さ』を作る。
世の中の仕事の99%はできますブランディングが前提にある。「君は何ができるの?」と聞かれるのが入社面接。できますブランディングのいく末は「かわりはいくらでもいる」同じ仕事をしてくれるなら安く働いてくれる方がいいからね。つまり、できることで自分を飾っていくといずれ消耗する。
僕は「起業」ができたから、起業のやり方を教えてきた。正直今、消耗してる。 理由はさっきの会社の例と同じで。僕よりも「起業したい人のサポート」という分野で輝ける人がたくさん出てきたから。 僕の起業話はもう6年前のこと。「さっき会社やめてきた」という人の温度感には勝てない。
せっかくだから、もっと正直の正直にいこう。僕はこう考えてしまっている。「独立を語らせたらあの子とあの人にはもう勝てないな」 と。本人達は「そんなことない!」と言ってくれるかもしれないが、今は哲也の房州さんみたいな気持ちだ。やってきたからわかるのだ。経験は時間と共に色褪せていく。
だから僕は今、自分のブランディングを見直している。色々な人の発信をもう一度見て、研究してる。そして気づいた。ブランディングには2種類ある。 僕は「できます!」と言って自分を売ってきた。起業のサポートができます。コーチング売れます。個人でも600万円稼げます。暇で主夫のように暮らせます。
今までは食えてきた。これも事実だ。だけど消耗して、もう同じやり方はできないと思った。これも事実だ。だから僕は新しい自分の置き方を探す。 「僕には、何ができないのか」 僕のコーチは「私はあり方バカです。あり方を探求することしかできません」といつも言う。これか!これが…
できませんブランディングの真骨頂だな。今度のセッションで聞こう。 まとめる。 できますブランディングとできませんブランディング。世の中の99%の仕事は前者。だから起業も最初は前者でいいと思う。 だけど消耗するから、どこかのタイミングで後者にうつっていけたらいいと思う。
だけどもだけど。「できません!」で人を集めるのは並大抵の事じゃない。時間がかかるし、何より自分の内面が定まってないとできることではない。 できることには賞味期限がある。次から次にできることを増やしていくのもまた一興、できない自分をさらけ出して貢献するのもまた一興。
僕は前者で生きてきたし、これから後者の世界に行きたいと思っている。どちらが正しいとかそういう話ではない。共に悩もう。共に生きよう。 歯が生えてきて絵本をかじる娘から目が離せないので、ベビーゲージの中からの連投でした。お付き合いいただきありがとうございました。あなたの意見が聞きたい
マイコーチから意見をもらいました
僕の返事
初めて聞く言葉だったので調べました。確かに。「キャリアは未来を描くものでなくて、膨大に打った点を振り返って結ぶことである」と理解しました。なるほど。僕は点の打ち方を伝えようとしすぎていたのかもしれない。「打ってきた点を結ぶこと」
今回の話でいうところの「できませんブランディング」なのかもしれません。新しく点を打つのではなく、打ってきた点を結ぶ。どうしようもなく積み重ねてきたものをつなげる。「頑張らない」とも繋がってくる気がします。もう打ってある点をつなげるだけなのだから、新しく何かをする必要はない。
なるほど。これは今週二郎マシマシ食べながら話し合うしかないですね。ちゃんと食えるように調整しておきます。サンキューマイコーチ。
一連のツイートを見た大高あみちゃんからもリプライもらったで掲載
大学を中退して、ハローワークで前職に出会った。 面接で、私は「できないブランディング」をしたなぁと、なおとのツイートを読んで思った。 「大学を中退しました、親のお金のトラブルです。経理はお金を触る仕事だと思うので、信用出来ないと思うなら落としていただいて構いません。」
「Excelもワードも使えますが、それが社会人として通用するレベルなのかはわかりません。 けれど、バイトでずっとしてきた接客にはプライドを持っていますし、Excelもワードも、教えていただければ習得するスピードは遅くないと思っています。」 あれは一時的なできないブランディングだった。
できるブランディング/できないブランディングのどちらか片方に軸足を置く人もいれば、私はどちらかというと、そのどちらも行ったり来たりしているなと思う。 自己評価が低いから、できないと言ったり思ったりしていたことが、実は全然できた、みたいなこともある。 どういうスタンスを取っていくか
難しいけれど、面白いなあ。 発信って自分の一面を切り取って見せる作業なので、どこをどう見せたいかが大切で。 まあそれでも読者さんにその通り伝わるわけではないんだけど。 なおとのツイートを見て思ったのは、なおとがなにかを「できても」「できなくても」、それを堂々と言ってる姿そのものが
私にとってはかっこいい!と感じるので、どちらでもいいんだな、と。 これから出会う新しい人には関係あるだろうけど、私はどっちだとしてもなおとが好きすぎる。 オチが結局IQ2になったな。
総括 このブランディングの話は「点を打つか線を引くか」である
一連のツイートとやり取りを通して、このブランディングの話は「キャリア形成」と似ているものがあるなと思いました。
「〇〇ができるようになりたい」という動機は「新しい点を打つ」という前提になっています。「できますブランディング」は新しい点の打ち方を教えることができるスタンスであると言い換えられます。
一方「〇〇ができません」「〇〇しかできません」というスタンスの取り方は、点を打っていない場所を意識することで、「点と点とを結んで線にする」ことが可能になる考え方です。
この大高あみちゃんの話は見事に「親がお金のトラブルを起こしている」と「経理の仕事に就きたい」、「社会人経験がない」と「この会社に入りたい」のそれぞれの点を線で結んだエピソードだ。
一見何の繋がりも持たない、むしろ一般的に考えるとマイナスイメージさえある事柄でも、線で結んで仕舞えばこの通り。これが「できませんブランディング」の真骨頂なのだろう。
「起業の経験があるから起業を教えよう」では若干のパワー感が否めない。「こことここが繋がるの!?」ということに線をつなげてこそ、人が魅了されるのだ。
おまけ 韻の飛距離
この話を書いていて、思い出した話がある。ラッパーとして活躍するZORNさんの「韻の飛距離」の話だ。検索してみたらちょうど大高あみちゃんも大好きなクリーピーナッツと対談した時の話があったので、掲載しておく。
あみちゃんが飛ばした「親のお金のトラブル」と「経理職につきたいこと」も飛距離。ブランディングを扱う記事でヒップホップの韻の話を持ってくる、これも飛距離である。
きっと僕のブログを見る人にZORNさんのような「ゴリゴリのHIPHOP」を嗜む人は少ないだろう。ブランディングというニッチなテーマならなおさらだ。本来繋がるはずのない点と点を結ぶと大きなエネルギーが生まれる。
この曲を聴いて貰えば一発でわかる。1分20秒あたりから。これだけゴリゴリの曲の中で「しまじろう」と歌うのはこの人しかいないだろう。
ささいなツイートから始まった記事ももう4000字である。飛距離のある点、結んでこ。これからの僕のテーマだ。
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