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冬の終わりにユリカモメを見に行こう 浜名湖一周サイクリング

関西からも関東からも行きやすい、しかも1周走ってほぼ平坦な60kmという超イージーな湖があるらしい。
ということで、静岡県・浜名湖をサイクリングしてきました。浜名湖と言えばうなぎ、ヤマハ、ゆるキャンですが、自転車でサクっと走るのにも最高なところでした。そしてある理由で、1月~2月に行くのが超オススメです!その理由は後ほど。

浜名湖一周サイクリング - Ride with GPS

浜名湖の南端・弁天島からぐるっと反時計回りに1周して50kmほどです。左上の猪鼻湖を加えるともう少し距離が稼げると思いますが、それでも60kmほど。関東・関西から行きやすい上にサクっと日帰りでも楽しめるというナイスなルートですね。


1.新幹線から見えるあの「赤い鳥居」からハマイチスタート

東京駅から新幹線で約1時間半、浜松駅に到着です。所要時間的にもちょうど大阪と東京の中間地点な感じ。市街地を走りたくなかったので、さらに普通電車に乗り換えて3駅ほど先にある弁天島駅で下車。車だらけの道とか走りたくないですよねー。

コンビニすらない弁天島駅。かろうじて自販機は置かれていたのでボトルに給水してさっさと出発……の前に、浜名湖とは反対側の道路を渡って弁天島海浜公園へ立ち寄りました。

ひろびろと目の前に広がる南浜名湖に、東海道新幹線の車窓から見えるあの赤い鳥居が!なんでもこの鳥居、弁天島にある弁天神社由来のものだそうで干潮の際には潮干狩りスポットになっていたり、冬の間は鳥居に夕日が沈んだりと、ちょっとした観光スポットになっています。

例の5人組!例の5人組じゃないか!

それ以外は特に何があるでもなく、ひろびろとした海沿いの広場が続いています。写真の通り太平洋岸自転車道の一部に指定されているようですが、言われないとわからないですね。近所に住んでいたらぼーっと海を眺めに来るのもいいかも。

しばらくのんびりした後、北へ向かって走り出します。ハマイチのルートは基本的にブルーのラインと看板でサイクリングルートが示されているので、あまり難しく考えず青矢印に従って走っていきます。

早速の絶景ポイント、浜名湖大橋。360度ひらけた湖上のサイクリングが満喫できます。この日は快晴だったおかげで遠くに冠雪した南アルプスも見えていました。

サイクリングロードのつくりはだいぶ古い感じ。そしてひたすら湖がきれい。

この区間は本当に浜名湖のキワを走るので、結構路面が濡れていました。風が強い日だと大変なことになりそう。

気持ちいいー。車も人もいない。


2.館山寺で浜松名物な朝食を

海岸沿いをゆらゆら走っていると、最初の目的地である館山寺が見えてきました。館山寺温泉と観光用のロープウェイで有名な場所ですが、門前町に飲食店も多く集まっているのがポイント。

この日は中途半端な時間に出たせいで朝ごはんを食べていなかったので、とりあえずここで何かを食べたい。できるなら浜松の名物的な何かを……。

赤い「志ぶき橋」が見えたところで市街地に入って、いったんサイクリングロード表示が途切れます。さてお店を探そうと思って前を見たところで目に飛び込んできたのが「浜松餃子」の文字。餃子、良いのでは?こういうのは直感が大事なので迷わずお店にin。

美味い。朝ごはんとして適切なのかは分からないけど、美味い。10個680円で200円プラスしてご飯とお味噌汁がついてくるのは、この値上がり祭りなご時世にありがたい限り。
調子に乗って「うなだれ みたらし団子」というめちゃくちゃ気になるメニューがあったので、それも注文してみます。

なんとうなぎのタレを使っているみたらし団子だそうです。味もさることながら、お餅がふわふわでつきたてみたいだったのがびっくり。(近くにある和菓子屋さんから仕入れているそうです)山椒の香りがいい味出してます。

こちらの「浜名湖ENGINE」さんは古い土産物店をリノベしてできたお店だそうで、サイクリングロードから直行できる&しっかりバイクラックも完備されていてテラス席まであるので、サイクリストには激推しできるお店だと思います。


3.佐久米駅のホームでゆりかもめの群れと遊ぼう

お店を出たら再び湖沿いへ。遠くから見えていた観覧車とロープウェイの脇を抜けていきます。

さっきも湖沿いギリギリを走りましたが、ここのあたりは柵すらありませんでした。浅瀬っぽかったので、万が一コースアウトしてもずぶ濡れになるだけで済みそうですが……。

湖の北側あたりに入ると、天竜浜名湖鉄道と並走する形になります。単線と無人駅というなんともエモい景色。一応高台になっていますが、そんなに登らされないので安心です。

柑橘畑と無人販売所多し。そういえば静岡はみかんも有名ですね。

そして本日のメインイベントがやってまいりました。浜名湖佐久米駅です。一見何の変哲もない地方の無人駅なんですが……。

ゆるキャン△(5巻) - 芳文社

そう、駅ホームがゆりかもめの越冬地になってるんです。

ゆるキャン△(5巻) - 芳文社

ゆるキャン作中でも「人馴れしてる」と書かれてますが、まあ、とにかくまったく人間を恐れません。観光客が投げているパンくずを我先にと奪い合っていました。

近くにいた女性3人組のうちの一人が「ハトと何が違うの」とか言ってましたが、挙動だけ見ると完全にハトだと思います。

ゆりかもめがこのあたりに居るピークは1月下旬から2月上旬だそうですが、数日前からかなり暖かくなっていたこともあってか、線路を埋め尽くすほどの群れではありませんでした。
もう冬も終わって、北の空に帰る途中なんでしょうね。

電車がやってきたものの、避けようともせず佇むゆりかもめ。それで良いのか君ら。野生はどうした。


4.走り終えたら弁天島温泉とウナギで体力全快

その気になればえんえんと見ていられるゆりかもめ達ですが、そろそろ昼過ぎなので出発します。駅の前を通る国道362号線を走っていくと自然と猪鼻湖側も一周できるコースになりますが、湖岸側の県道と橋を渡ってショートカット。

新瀬戸橋。夕日がきれいなところらしい。

みかん畑と湖をみながら、徐々に湖西市の市街へ。特に見どころはないのでさらさらっと通過しちゃいます。基本的に国道301号線を走っていればOK。

鷲津駅のあたりで湖側へ折れて、サンマリンブリッジへ。競艇場へ渡る道っぽい。レース開催していないおかげかガラガラなので、ストレスなく走ります。

最後は新幹線と並走しながらゴールです。お疲れ様でしたー。本当に50kmほどしか走っていないので疲労感はまったくありませんでしたが、どうせなら有り余った時間を有意義に使おうと思い、弁天島駅前にある「浜名湖リゾート&スパ THE OCEAN」さんへ。

なんとこちらのホテル、1000円貸しタオルつきで温泉に日帰り入浴できるんです。サイクリングの汗を流すのに使ってくださいと言わんばかりの立地、最高か。(駐輪場もしっかり半屋内・監視カメラつきでした。)
実際、自分以外にも何組かロードバイク乗りの人達がいたので定番コースなのかもしれません。

眺望イメージ。先ほど眺めていた弁天島海浜公園を見渡すことができます。真っ昼間からオーシャンビューの温泉に入れる贅沢を満喫しました。

汗も流してすっきりしたしそのまま帰るのでも良かったんですが、そういえばお昼を食べていないことに気づいてしまいました。夕飯まで少し我慢しても良いけれど、でもどうせなら浜名湖名物の美味しいものが食べたい!(2回目)
と来たらあれしかないでしょう。何も考えずにGoogleMAPに「うなぎ」と入れて出てきた近くのお店に直行。

こちらの「つるや」さん、大正10年に創業した浜名湖一帯でも超老舗の鰻屋さんなんだそうです。適当に探したのによくこんなお店を引き当てたなと、自分でもびっくりです。
しかも老舗なのにお値段リーズナブル。(鰻にしては)

注文したのは二段丼。何が二段かというと……。

鰻が二段で入ってました。なんという贅沢な。
紀州備長炭で焼いたというパリパリ・ふわふわの鰻の身が口の中でほどけます。浜名湖に来て良かった。なんならサイクリングしていた時よりそう思いました。

温泉と鰻(あとサイクリング)ですっかり英気を養ったので、元気よく帰路へ。冒頭に書いた通り、ゆりかもめが越冬している時期に来るとプラスアルファで楽しい浜名湖・ハマイチ。ロードバイク初心者な人からヘビーユーザーまでおすすめです。


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