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リアス海岸の絶景と坂を噛みしめる 伊勢志摩サイクリング

バイクツーリングの名所あるところ、サイクリングの名所あり。ということで、バイクツーリングで名を馳せる伊勢志摩・パールロードを自転車で走ってきました。
湾が複雑に入り組んだリアス海岸で有名なだけあって、ダイナミックな景色と青い水平線が楽しめます。ついでに結構なアップダウンも楽しめます。

伊勢志摩パールロード サイクリング - Ride with GPS

前回、お伊勢参りをしたあと志摩エリアに宿泊したので志摩をスタート。賢島、横山展望台をまわってからパールロードで海沿いをゆるゆる北上するルートです。
距離は50kmぐらいで大したことないんですが、獲得約1000mほどなのでご注意を。



1.寝起きにハイカロリーな横山展望台

朝。宿泊していた「美食の隠れ家プロヴァンス」さんを出発して、賢島方面にたらたら走り出します。

志摩市街は道が入り組んでいるのでどういうルートで走っても良かったんですが、やっぱり海沿いは爽やかで良いですね。
最初の目的地、横山展望台へは県道17号線から折れた道を登っていくことになります。

約3kmのヒルクライム、思ったより斜度がキツいので覚醒しきってない体にはつらい。

登って登って、横山ビジターセンターに到着。ご丁寧にロードバイク用のラックがありました。すばらしい。ここからすぐに頂上いけるんでしょ?と思っていたら、ビジターセンター前にいた交通整理のおじさんから驚きのひと言が。
「ここから15分ぐらい登れば着くから、がんばってね」

まさかの石段登りですよ。いやー、ビンディングシューズで登るとキツい。やってやれないことはないですが、できるなら隣を走る坂道側に逃げるか、普通の靴で登った方が良いと思います。

到着!誰もいない!最高!

英虞湾(あごわん)から志摩の市街地まで見渡せるパノラマビュー、まさに絶景です。超人気スポットなので普段は混んでいるようですが、朝早めに到着できたのが良かったのか人はまばらでした。

展望台にあるカフェでモーニングコーヒー。
こちらのカフェ、地元の肉や魚介を使ったサンドが美味しそうでした。朝ごはんをホテルで食べていたのでフードは注文しませんでしたが、「天空サンド」は食べてみたかったな。


2.伊勢の遙宮、伊雜宮をお参りする

少し混雑し始めた展望台をあとにして、近鉄志摩線に近い道を北へ走っていきます。なんだかんだでこの辺りは都市部じゃないので、交通量も少なくて自転車にはうれしい感じ。

右手にこれから走る予定の「パールロード」方面へ折れる道も見えてきますが、逆にここを左へ。昨日の伊勢神宮お参りに続いて、伊勢の"遙宮"(とおのみや)である伊雜宮(いざわのみや)にお参りしていきます。

江戸時代は伊勢の外宮、内宮に続いて遙宮であるここ伊雜宮もお参りすることが多かったそうです。

社殿の上空がぽっかりと空いたつくりになっていて、陽が大きく差し込むようになっていました。神秘的。こちらの神社も式年遷宮をされるらしく、隣に遷宮用のスペースが確保されているのが見て取れます。

ご挨拶の参拝をしたら外へ。

神社の森の隣に広がっていたのが御神田。日本三大御田植祭りのひとつがここで開かれているそうで、田楽にあわせて舞い踊りながら田植をするとか。
自分が訪れたのはお祭り前だったのでカラの田んぼですが、いつかお祭りの様子も見てみたいですね。


3.絶景とアップダウンのパールロード

伊雑宮を後にして、いよいよメインディッシュのパールロードへ。市街からやや離れて志摩スペイン村方面を目指していくと、真っ赤な的矢湾大橋が見えてきます。

海の青、森の緑に映える赤。

パールロードはもともと観光・沿線開発のための有料道路だったそうで、志摩と鳥羽を一般道よりも遠回りして海沿いの稜線をつなぐように作られています。つまりどういうことかというと、ひたすら景色が良い上に展望台も各所に整備されています。

この感じ、最高でしょ。

実はこのパールロードも太平洋岸自転車道に指定されているそうで、そのおかげか展望台や駐車場にはバイクラックどころか空気入れまで置かれていました。至れり尽くせり。

そして写真を見て分かる通りまあまあのアップダウンが続きます。ここがバイクツーリングとの違いというか罠なんですが、バイクツーリングの記事を見ると「適度なアップダウンが」とか書いてあるんですよね。身も蓋もないですが、人力で走ると適度ではないです。

幸いなことに道路は稜線のようなところを通っているので、伊豆半島のような「谷底から峠へ登って降りてを繰り返す」地獄ではないですが注意が必要だと思います。

でも景色は本当にきれい。

このテラスの名前、伊勢神宮にちなんでアマテラスだから海女のテラスなんだろうか・・・。

生浦湾・浦村のあたりに入ってくると、急に道沿いに牡蠣小屋・海鮮バーベキュー店が増えてきます。牡蠣の焼けるいい匂いを振り切って走りましょう。

麻生の浦大橋。的矢湾大橋と並ぶランドマークですが、この日は工事をしていてちょっと残念な感じ。

最後はほぼ平坦な道を走って、鳥羽の市街にたどり着いてゴール。お疲れ様でした。ちょうどお昼時だったので、そのまま国道42号線沿いで見つけたよさげな定食屋さんに駆け込んでしまいます。

海鮮丼も心惹かれたものの、大海老フライ丼があまりにも気になったので注文。だってわざわざ「大」海老フライ丼って書いてあるんですよ。どんなんが出てくるのか気になるじゃないですか。

これは間違いなく大海老。
海老の身が開けた状態でフライになっていて、食べごたえ抜群。美味い。地味にお味噌汁も好みの味で美味しかったんですが、やっぱり地元の魚介で出汁とってるからですかね。

鳥羽の駅前には足湯とちょっとした公園、サイクリングステーションを備えたお土産店モールがありました。旅行サイクリストにとって便利すぎでは。
軽く足湯で疲れを癒やしたあと、お土産を購入。

最近こういうの本当に増えましたよね、ありがたい限り。

そんなこんなでリアス海岸を堪能する約50kmでした。今回は泊りがけの帰りついでだったのでサクっとしたルートにしていますが、個人的には賢島から高速船で奥志摩に渡って、御座白浜や大王埼灯台近くも走ってみたかったなーと思います。
なんならここから熊野方面に抜けていくとかもアリだと思うので、今度は違うルートを走りに再訪したいですね。


おまけ:志摩の星空観察会

今回泊まったのは「美食の隠れ家プロヴァンス」さんという小さなホテル。名前の通り食事を最推しにしていらっしゃるんですが、個人的に刺さったのが毎夜テラスで天体観測会をやっていることでした。
もともと泊まった日の夜は星空を撮ろうと思っていたので、詳しい人の話も聞いてみたいと思い参加してみました。

夜、カメラを持ってテラスに行くとちょうど「星空コンシェルジュ」の方が星空の説明をしていらっしゃいました。なんでもこのあたりは伊勢志摩国立公園のど真ん中なので灯りの規制があり、星空を見る条件が非常に良いんだそうです。

北斗七星。

天の川が上がってくる時間ではなかったので派手さはないですが、この日はこと座流星群の極大期で大きな流れ星をいくつも見ることができました。(写真には収められず・・・早すぎて無理。)

ホテルの望遠鏡をお借りした一枚。
初めて参加する星空の観察会でしたが、伊勢志摩エリアの観光豆知識みたいなお話も聞くことができてとても面白かったです。


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