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いつだって世界は画面の向こう側 第三者目線でこんにちは




また世界のどこかで悲しいニュースが流れた

各国で相次ぐ抗議デモ

SNSに流れる ハッシュタグと共に添えられた真っ黒な画像


今この世界の 日本にいる何人が George Floyd の名を知ってるだろう




今年初めまで通っていた語学学校の先生と今でも繋がっている

これまでは専らコロナの話題だったけど 今は彼について


彼女はもう帰国した日本人の元教え子に どれだけ彼に関してのニュースが流れているか聞いたらしい

結果はあたしの予想通りだった



アメリカをはじめとする資本主義の他文化国家じゃ 自分を守るために自分の権利を強く主張することが前提とされる

そのため この21世紀をもってして尚 未だに意識の奥底に強く根付いた 白人至上主義へ異議を唱える声は大きい

自分を正しいと信じることは生き抜くため 生き易くするために必要なのだ

時にそれは強力な刃となって他者を傷つけることもあるのだけれど



一方であたし達はどうだろう

差別 に対してどれだけ関心があるか


ここで一概に 日本人 と括るのはまた問題かもしれないけど 極々普通の一般家庭で育ったあたしの例を出せば 父親はこの世界で起こっている大規模デモに対して コロナ第2波への心配をした

以上だ

終わり

彼はその内容について一切言及しなかった


なぜ?と先生に聞かれた

簡単だと思った

あたし達は 白人でも黒人でもない

単一民族国家に住む黄色人種だから



あたし達は元々 人種差別 に対してびっくりするくらい疎い

今になってようやくセクシャルマイノリティが笑い者の対象にならなくなった

そんな流れがある”日本人“だらけのこの国で 誰が人種差別なんてものを気にするだろう


親父は数十年の人生で 黒人を実際目の当たりにしたことがあるだろうか

未だに白人ですら珍しいとされるのに 黒人なんて代わり映えしない日常生活を送る彼にとっては ある意味異次元の存在だろう

元々自分達以外の存在自体が遠いのだ


そしてもう1つの理由

あたし達が 黄色人種 であること

黒人と白人の関係性が問題として顕になる中で 黄色人種はその問題にすら上がらない

白人に差別だと声を上げる黒人の中には 平気であたし達を見下してくる奴だっている

あたし達には元々自分達で開拓出来るだけの力があったため 奴隷にもならなかったが平等にも扱われなかった

そしてそれはもちろん今でも続く

体格的に劣ることや 文化的背景から静を好む性格

それはいつだって 弱さ の象徴とされる


加えて1番やっかいなのが あたし達が抱く西洋文化への憧れ

いつだって彼らが上であることを良しとしてきた

自らを下に置くことを当たり前とした

そして 相手を立てる文化は 慣れない彼らにとって気を大きくさせるのだ

無い物ねだりの強いあたし達は 西洋文化を最先端にし そこを目指して走り続ける

自分達が築き上げた遺産には見向きもせず

その一方通行は自分達を卑下するにも卑下されるにも十二分だと 気づくまでに時間がかかりすぎた



見える世界に敵がいなかった

自分とそっくりな見た目をして全く同じ制服を着た仲間で埋められたクラス

戦う相手などいない環境が この関心の無さと他への強い憧れを生み出したのかもしれない


そしてさとり世代を代表とする 変わることを諦めたひと達

あたしもその一員だ

自分達の1票が何に影響するのか

いくら政権交代しようと政治批判をする大人達は消えない

じゃあもう全部一緒じゃないか

政治も宗教も人種もセクシャルも 声を上げたければ上がればいい

その革命に黙ってついて行くだけだ


声を上げることにさえ億劫を覚えるあたし達の行く末はどこだ








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