Hal

留学生 | 書いて撮って

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悪魔に白い羽を付けた責任とってよ

死にたい 口癖のようにもう何年にも渡って吐き続けてきた言葉は 18の誕生日を目前にして最愛のひとの呪いとなった 18年弱日本で育って暮らして その内の8年以上呟き続けた4文字は 誰一人に本気で捉えられることはなくて たくさんの反応を見てきてその全てに同じ毒を心の中で吐いた ほんとに死んでも同じリアクションしてね 人生20年目 全てから逃げてきたこの地で自分を変えようとしている あたしが自殺未遂をした過去を責める人は1人もいない だけど あたしが言い慣れたその4文

    • レタスでベーコン巻いたら塩加減めちゃくちゃいいぐらいじゃない?

      突然ですけどみなさん料理ってします? あたしはしないです 気づいたら買い物じゃ両手がお菓子を抱えてるし 気づいたら先週ウーバーイーツ丸1週間頼んでました まぁ何ってそのあたしが料理したんですよ 1回親子丼作って鶏肉触ったらあまりにも命命しすぎてて吐きそうになったっきり 火が入ってない肉類一切直で触らないようにしてたんですけど 久しぶりにベーコン(未調理)というものを買ったんですよ キロ25ドルとかいうわけのわからんレタスを70セント分買って ベーコン焼いてレタスの上に乗

      • それでもやらなくて後悔するくらいならやって後悔した方がマシだと言うの

        朝起きて トーストを2枚頬張る それだけじゃ足りなくて炒飯を作った 食後に甘い物が食べたくなるけど ダイエット中につき何1つとしてお菓子はそこにない どうしたものか 目に入ったのは食パンとマーガリン それから蜂蜜 はっと気づいた時にはもう遅い 自己嫌悪に陥る ストレスの一言で解決するのは簡単だ たぶん摂食障害かその一歩手前なんだろう 元々自分が精神的に通常でない自覚はある なんらかの病名を貰うだろう それでもあたしが病院に行かないのは ただ単に病院が嫌い

        • 1枚の切り札はなくても手元には複数の防御札

          久しぶりに親父と一定の間電話した 彼の血をまんま引いたあたしは 電話越しのお互いの声のぎこちなさにむず痒さくなった いつものようにべろべろに酔っていたクソ親父は いつものように母親との結婚からあたしが出来た今までをべらべらと語り出した 元々 子供が欲しくなかったのだと散々に言われてきた だけど今はお前の幸せしか考えてないよ 幾度となく傷つけられた覚えしかないけれど 弱さを一切許さない彼の甘さ 川から拾って来たと言われていた 2人を足して引いて掛けて割ったあたしにも

        悪魔に白い羽を付けた責任とってよ

        • レタスでベーコン巻いたら塩加減めちゃくちゃいいぐらいじゃない?

        • それでもやらなくて後悔するくらいならやって後悔した方がマシだと言うの

        • 1枚の切り札はなくても手元には複数の防御札

          不完全で完璧なあなたへ

          数年ぶりに大好きだった従兄と電話をした 優しくて 面白くて 賢くて 器用で 運動神経が良くて 面倒見が良くて 常に話題の中心にいる 14個離れた幼いあたしの1番身近だった王子様 絵にかいたようなエリート街道を駆け上がった彼も いつの間にか結婚し今では2児の父だ 上の従姪が まだ小さな小さな怪獣だった頃に1度だけ会ったことがある 落ち着きなく実家のリビングを隅から隅まで徘徊し あたしの下位が記録されたテストを片っ端から引っ張りだした そんな彼女との2度目ましてはテレビ

          不完全で完璧なあなたへ

          それでも隣り合わせで生きる死を恐れて かわいい自分を守ろうとするの

          一通り見漁ったYouTubeに飽きて 適当に急上昇ランキングをスクロールしていたら ここ最近日本の芸能界を揺るがせた名前があった 例に漏れず 普段ならスルーしているであろうそのMVを見て驚いた ああ こんな美しい声で歌うひとだったのかと 普段の演技とはまるで違うその声に強く魅せられ惹かれた 少し前までは歌うひとだということすら知らなかった 突然の訃報と共に順風満帆のように見えた一生を説明する経歴の欄にあった ニューシングルリリース予定 その時にはそれをわざわざ聴か

          それでも隣り合わせで生きる死を恐れて かわいい自分を守ろうとするの

          生きたいので今日も死を乞う

          煙草を買った 高校の卒業式の後 お気に入りの河原で 人生最後の制服を身に纏って くしゃくしゃのボックスの中に残った何本かを吸い上げたあの日以来 好きなわけでもなければ詳しいわけでもない 良さも悪さもどこに売ってるかさえもよくわからないまま 商品名と赤を指定してIDと引き換えに買ったそれのパッケージには管に繋がれた小さな赤ちゃんがいた マッチ派だったため未だに10回ぐらい擦らないと付かないライターで 少しフィルターの湿った1本に火をつける ひさびさに吸ったら頭がくらく

          生きたいので今日も死を乞う

          誰かにとっての悪はあたしにとっての正義で

          忙しい日が続いている 忙しいを言い訳にいろんなものを見ないフリをしているだけかもしれない 人間関係に滅入ってしまっている 理解ができない言動が気になり 誰かの愚痴を溢すことが増え溢されることも増えた どうでもいい と投げ出してしまいたくなる 煙草が吸いたい 今はもうそれしか頭にない ずっと逃げだと思い込んでいた 同じように人との繋がりに嫌気がさし 誰からも見放されたかったあの頃 両親を泣かせたくて 母親へ宛てた煙草 こんな遠くまで来てわざわざ泣かせることも

          誰かにとっての悪はあたしにとっての正義で

          叶わない夢ならばそれを夢と呼ぶのはやめようか

          夢と呼べるようなものを抱いた記憶が1度たりとない 全部どこか他人事で 何かに強く惹かれたことが特になかった 共働きの両親の元で 幼少期の大半を本と過ごした それは絵本から始まり 小説 漫画 携帯小説と形を変えた 小学校の図書室の本を全部読み尽くすだろうと言われていた 父親のヤクザ漫画に初めて手を出したのはまだ年齢が1桁だった 与えられたラップトップで携帯小説を朝から晩まで読み漁る日々が続いた 記憶にある中であたしがはじめて創作をしたのは小学校低学年の時 2年か

          叶わない夢ならばそれを夢と呼ぶのはやめようか

          いつだって世界は画面の向こう側 第三者目線でこんにちは

          また世界のどこかで悲しいニュースが流れた 各国で相次ぐ抗議デモ SNSに流れる ハッシュタグと共に添えられた真っ黒な画像 今この世界の 日本にいる何人が George Floyd の名を知ってるだろう 今年初めまで通っていた語学学校の先生と今でも繋がっている これまでは専らコロナの話題だったけど 今は彼について 彼女はもう帰国した日本人の元教え子に どれだけ彼に関してのニュースが流れているか聞いたらしい 結果はあたしの予想通りだった アメリカをはじめとする資本

          いつだって世界は画面の向こう側 第三者目線でこんにちは

          死にたいと思ったらしてほしいこと

          やっと1学期が終わった 通常の半分の人数で受けた最初のオリエンテーションから3か月半 1教科5時間にも及び全成績の半分を決める地獄の期末テストを オンラインのカンニング祭りと共に終えた 先週は外に出たい欲と勉強しなきゃいけない葛藤の狭間で自分にものすごい圧がかかった にも関わらず 家で1日中スマホ漫画を読んで過ごし 夜も深くなってきた頃 何もしていない自分に絶望し自己嫌悪に陥る なんて腐った生活をしていた 秋晴れの美しさを窓越しに眺めては 目の前のルーズリーフとラッ

          死にたいと思ったらしてほしいこと

          満足と怠惰と向上

          好きになる小説に出てくる主人公はいつだって かっこいい女 だった 女であること を存分に活かして生きて でもどこかで達観していて 男を見る目を育てる ために高校生の内から毎日クラブに通い詰めて だけど決して頭は悪くなくて どんな時も芯を強く持って カツカツヒールを鳴らして歩いているような女が 実際は20年間生きて尚 彼氏がいたことは一度たりとないし 田舎過ぎる上に親がまぁまぁ厳しかったのでクラブなんてものにも行ったことはない ファッションと素行だけはそちらの方

          満足と怠惰と向上

          叫び声も 泣く涙すら残っていないくらいには空っぽだ

          ここのところ 滅茶苦茶に気持ちが荒れていた 朝起きて朝ご飯を食べる 携帯を弄って気づいたら夜7時なんて毎日が続いている ロックダウンの影響でテストだった1週分が飛んだ それが今になって響いてきて 通常授業に加えて毎週テストやら提出課題が課せられる その一方であたしは全くという程何もやる気が持てなくて 望んでいない自分の誕生日があったことも含めて もう全てを壊してしまいたくなっていた 毎週水曜日にやるはずの掃除を誕生日を理由に飛ばした 授業中のラップトップに映る

          叫び声も 泣く涙すら残っていないくらいには空っぽだ

          スターチス

          「これ なんの花?」 白で統一された部屋の中で目立つ 薄紫のドライフラワー 置いてあるのか ただ放置されているのか 「ラベンダー?は違うか」 顔を真っ赤にした酔っ払いの耳にはそんなちっぽけな質問など届いているわけもなく 真後ろに気配を感じるや否や 首元にざらざらとした感触を這わされたままシャツのボタンが外れ始めた

          有料
          100

          スターチス

          Happy Fuckin 20th Birthday

          誕生日おめでとう LINEの通知で0時を知った 日本にいながらもアプリにこちらの時間を登録してくれていて 寸分狂うことなく 0時ちょうどに送られてきた こんなに嬉しいことはない 朝起きて 自分の生まれた時間の数分前に両親にLINEを送った 長い長い あたしの本音 大好きなリキュールを飲みながらアイスを食べながら 未成年最後の夜に涙とともに書いたモノ 直後に母親から電話がかかってきて お互いベッドの中でくぐもった声を聞いた 服を着替えて いつもより丁寧に化粧をし

          Happy Fuckin 20th Birthday

          飲酒も喫煙も 大人がしたって別にかっこよくないじゃん

          現在時刻午前4時46分 あたしは一体何をしているのだろう 日本にいた頃は時間が許せば永遠に眠れていた 睡眠は一定量を超えれば身体のどこかに吸収でもされるのだろうか いくら早く寝ても いくら遅く起きても いつだって睡眠を欲していた けれどこっちに来て生活リズムは一転した 語学学校時代 平日は毎朝8時半から授業があったので 遅くとも7時半には起床し 土曜は朝8時 日曜は7時半からのバイトだったので 朝早く起きない日がなかった そのせいで今はどんなに遅く寝ようが 10

          飲酒も喫煙も 大人がしたって別にかっこよくないじゃん