見出し画像

デッキビルド要素で戦術性・戦略性を拡張しよう【若手プランナーのインディーゲーム制作 in 4月1週】

皆様こんにちは!
都内のゲーム会社でプランナーとして働いている オタケサン と申します。
不穏だけど、どこか可愛く希望のあるゲーム体験を目指してインディーゲーム制作もしております。

このnoteでは、制作中のゲーム「魔界堕ちのラズリエル」の制作状況を発信していきます。

どんなゲームをつくっているのか、何を意図してつくったのかを発信することで、制作を通じて得たゲームデザインの知見を共有できればと思います。
ついでに私のゲームに少しでも興味をもってもらえたらなと思います。

■ 今週の進捗

▼ 何をつくったのか

今週はゲームのコアとなるメカニクスの再検討を行いました。
↓下の画像のように、手札で戦闘を行うデッキビルド要素を取り入れようかと考えています。

とりあえず仮デザインの状態で手札を制作してみました

▼ 何故つくったのか

意図としては、「戦術性・戦略性の拡張」というものになります。

メカニクスを変更する以前は「2種類のエナジーから攻撃に使用するものを選ぶ」というルールでした。
そのルールのもと、ある程度形になってきたアルファ版を試しに50階までプレイしてみたのですが…ゲーム進行に合わせて戦術の幅が広がらないという課題を抱えていることに気づきました。

例えば「風来のシレン」のような伝統的なローグライクでは、フロアの進行に応じて難易度が上がり、かつランダムに直面することになる困難な状況にどう対応するか?という戦術性があります。
また、それに対する答えとして探索によってアイテムや武器などのリソースを確保しておくという戦略性も持ち合わせていると思います。

困難な状況が起こりうるからこそ、プレイヤーは戦略的にリソースを確保して戦術の幅を拡げる

話を「魔界堕ちのラズリエル」に戻すと、ここでいう戦略性は「レベルアップ時のパッシブスキル獲得」で満たすつもりでした。
ゲームの進行に応じてスキルが増えていくことで、状況毎に戦術の最適解が変化していくプレイ感になればと考えていましたが…、アルファ版を実際にプレイしてみると、パッシブスキルをいくら積み上げても、戦術の選択肢は増えにくいということがわかりました。

プレイヤーが戦術を変えるには、そもそも取れる行動の選択肢が豊富であり、かつプレイヤーキャラとは異なる要因による困難な状況が必要だと実感しました。

例えば Slay the Spire でレリックを積み上げても、カード選択への影響は小さいと感じる

ということで、
・戦術性を拡げるために状況毎に取れる行動の選択肢を増やし、
・戦略性を拡げるためにゲームの進行に応じて選択肢を増やす
を目的として、デッキビルド要素を取り入れることを検討しています。
(大胆な仕様変更は個人開発者の特権…!)

ローグライクの戦闘における行動を手札から選んで実行し、レベルアップ時に選んだカードが山札に加わるゲーム
…なかなか面白くなりそうじゃないでしょうか?

ただ、この要素を取り入れるとローグライクとしての面白さは増加する一方で、ルールの複雑性が増しテンポ感も落ちる(≒じっくり考えるゲーム性になる)という影響もあると感じています。

ここは考えていてもしょうがないので、プロト版を作成し実際にプレイすることで決着をつけたいと思います。
戦術性・戦略性が拡張されて面白くなることを確認し、その上で、ルールが直感的に伝わるか、テンポ感が悪くイライラしないか等を確かめるつもりです。

■ 次回の制作予定

ということでしばらくの間、デッキビルド要素を取り入れたプロト版の制作を進めます。

とりあえず動くようにするために、ざっくりと以下の仕組みを作る予定です。

・山札から手札を引く仕組み
・手札を使って攻撃する仕組み
・レベルアップ時に選択したカードが山札に追加される仕組み
・カード種類のバリエーションを数種類作成
・仮デザインでのUI作成

これぐらいなら、そこまで時間をかけずに作れる…ような気がする?

■ 今週の私事

外出する際、マンションの近くにあるモクレンの木が花をつけていたので、思わずスマホで撮影してしまいました。

しばらくして帰宅すると、同じマンションの住人がちょうど外出するタイミングだったのか、自分と同じようにモクレンの木にスマホを向けてました。

同じものを見て同じように感じ同じ行動を取るのって、なんだかホッコリした気持ちになりますね。

妻曰く、白い花に紛れて猫がいることもあるらしい



ここまで読んでくださり、ありがとうございます!
noteを読んだご感想やゲームへのご意見など、気軽にコメントください!
制作や発信の参考にさせていただきます。

↑気になった方はストアも覗いてみてくださいね!

今後ともオタケサンをよろしくお願いいたします。
それでは。

いいなと思ったら応援しよう!