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ブラックな働きかたを止める制度が、育児と仕事の両立を遮ることも…

育休レスで共働きをしたとき、有効すぎるほど活用させてもらったありがたい制度、”振休”と”代休”の話を前回書いたのだけど…

その正反対で、働きすぎ社員を助けるための制度なんだけど、おおかみ家にとっては悪魔の制度だったのが

”計画年休”

会社が指定した日に、全社員いっせいに年休(有休)を取らねばならないといふ…

しかも、計画年休の日に出社するためには、上長の承認はもとより、人事からもお墨付きをいただかねばならぬといふ…

こどもの行事も何にも無い日に、夫婦そろって年休を強制取得ってあーた
延べ2日の年休があれば、延べ4回の午後休が取れるんだよ!

こんな計画年休が年4日もあった。2人で年8日。半休16回分!
午後休を駆使してジジババの負担を減らしてた おおかみ夫妻にとって、喉からでも、耳からでも、なんなら鼻からでも手が出るほど欲しかった

半休16日分!


同じように子育てしている社員もおり、当然、毎年毎年計画年休の廃止、少なくとも削減を望む声があがった

けれども人事の答えは毎年毎年同じ

「当社の年休取得率は低く、また年休を取りにくいという声もあり、計画年休により年休の取得を促進する必要があります。」

……どこから突っ込めば良いのか……
そもそも計画年休って、”年休”じゃないし…

いっくら「休みを取ろう♬」と会社が音頭をとっても、年休を取得しない人々はそれなりにいる。子持ちのおじさんで年休をろくにとらない人は、育児を奥さんに背負い投げ~丸投げしてるんだろう

そういう人々のために、育児してる社員の貴重な貴重な…ほんとうに貴重な年休を搾取されるなんて😢


おそらく旧態依然、昭和な価値観で、年休を取らないことがこの上ない美徳!とかいう訳わからん働きかたをしてる人に、悪気はない

そして実際のところ、ワークホリッカーは悪くないのかも知れない。そういう人々をそっと放っておかずに、無理やり休まそうとする会社が悪いのか?

いやいや、有給取得率なんてものでブラック度を測り、あれやこれやとイチャモンつける。そして窮屈な法律を作ってしまう、お上が悪いんじゃ…

でも、お上がそふいふことを言い出すのは、ブラックな働きかたに苦しんでる人々がいるからであって…

…堂々巡りだ

火の元の話は大きすぎるので一旦置いとく。おおかみが吠えたいのは、

「休みをマネジメントできない人のために、休みをマネジメントして仕事と育児の両立を図る人が被害を受けてる」

という状況はよろしくないなと

「休みをマネジメントできない」のは、個人の問題では無いかも知れない
そういう人が発生する仕組みが良くなかったり、何らかの圧がかかってるのかも知れない

そうだとしても、「マネジメントできない」人を休ませるための制度が、「マネジメントしようと頑張ってる」人の足を引っ張ってはいけない


おおかみがメイッバイ有効活用していた”振休”と”代休”にもメスがはいった

ブラックな働きかたを防ぐための法律では、勤務時間に対して様々なハードルが設けられおり、どんどん強化されてる

働く人を守るためなんだけど、いろいろと複雑で、ちょっと油断するとハードルを倒してコケてしまいそうだ。そうなると会社としては世間から冷たい目で見られることに

詳しくはググれば沢山でてくるけど

勤務時間は週40時間まで
残業は週15時間、月45時間、年360時間まで
2ヵ月から最大6ヵ月の平均残業時間が、すべて月80時間まで
などなど

過労死を防ぐための指針として、勤務時間に制限がかけられるのは当然
ぐうたらな おおかみ的には、もっと厳しくても良いとすら思う💦


けれども、これがそのまま会社で展開されるとは限らない

丁寧にそのまま展開されれば、働く時間をセーブしたい育児な人々には、ありがたい法律のはず

おおかみのいた会社での例を1つあげると、振休は次のルールになった

・振休は、振出と同じ週に取得を基本とする
・振休は、振出と同じ月に必ず取得する

つまり、GWに振出をして、休みのない6月に振休を取ることは出来なくなった

ワーストケースを考えると、休日が少ない月に振出を何日かされて、その振休を他の月に取ると、ハードルに引っかかる恐れがある
そのリスクを避けるために上のようなルールができた訳である

もちろん、5月のように休日が多い月であれば、休日に多少働いてもお上の出した制限には引っかからない…はず
けれども、会社としてより安全なほうへ舵を切ることは珍しいことではない

そうしないと、中間管理職はタイヘン

いくつもの複雑なハードルを理解して、柔軟に運用して、ブラックにならないように常に気を配らなければならない

ルールはできるだけかんたんにして、管理職の負担を減らさねば
そのかんたんなルールを守っていれば、間違ってもハードルをたおさないように

そうなると、ルールはより安全なほうへ向かい、その結果、柔軟性がなくなる

みんな、決まった時に、決まったように休んでもらえれば管理はカンタン

ある立場の社員を助けるための制度が、巡り巡って異なる立場の社員の足かせとなることもあるわけだ


育休も、必要な人が必要な時にしっかり取得しないと、柔軟性が失われていくことにならない?

おおかみとママぶたは交代で育休を取得。会社から離れる期間もほどほどで、結果的に仕事を継続する上でもいい感じに休み、いい感じに働けた

育休を取得する男性が増えず、パパ育休が計画年休のように ”期間を決めて強制的に” となると…
夫婦で互いのライフプラン、ワークプランを考え、それぞれの育休期間を上手くマネジメントしようとしている人の足を引っ張りかねない


とりあえず、おおかみ夫妻がやったような「週3.5日だけジジババに頼る」ような働きかたは、おおかみがいた会社ではハードルが高くなった

思いっきり育休を取得するか、保育園に頼り切るか
はたまたオーバーヒート覚悟でジジババに甘えるまくるか

あ、短縮勤務で毎日短めに働いて、長めにこどもと触れ合う手は残ってるか
でも、夫婦のどちらかがとることになるよね

「週3.5日」はなかなか良かった

夫婦でイーブンに働くことができた
それぞれの仕事の状況に応じてやりくりしやすかった
こどもの病気にも、対応する手立てがいくつかあった
ワンオペで、こどもと1日ずっぽりかかわれる日が多かったことで、夫婦、親子の相互理解が進んだ


育休の制度自体が進化するのは喜ばしいこと
それに加えて、育児をしている人に限らず、すべての働く人が柔軟に働けるようになると良いな

そのためには、先人の努力の上に成り立っている現行の制度を、必要な人が必要なだけ使い倒すことが、まずは大切なんだろう

赤信号、みんなで渡れば怖くない
青信号、ひとりで渡っても怖くない…ハズ
年休、ひとりでとっても怖くない…ハズ
育休、男がとっても怖くない…ハズ
みんな違って、みんないい…でしょ♬

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