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しかめっ面deレコード収集

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ぼくがいかようにしてレコードを買い集めているか、京都を中心としたレコードショップの話とともに。
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しかめっ面deレコード収集 第3回「給料日の葛藤」

しかめっ面deレコード収集 第3回「給料日の葛藤」

今は昔……、と言うには少しばかり最近のことのように感じるけれど、これは今年の6月10日の話である。たいてい、ぼくはお給料が入ると、給料前数日間の、我慢を虐げられる生活の中で溜まった鬱憤を晴らさんとばかりに、レコード屋をめぐることを習慣としている。この日もいつものように、某出版社での勤務が終わると、レコード屋が密集している京都の街の方へ自転車を走らせたのであった。

まず手始めに訪れたのは、“Art

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しかめっ面deレコード収集 第2回「VSシュガー・ベイブ」

しかめっ面deレコード収集 第2回「VSシュガー・ベイブ」

給料日がやってくると、多少なりとも経済的な余裕が生まれたのをいいことに、ぼくはレコードを収集する旅へと出る。ひとつレコード屋に入ってみるとだいたい10枚ほどのめぼしいレコードに出会うわけだから、5つのレコード屋に入ればめぼしいレコードの数は、複雑な計算を経た結果、500枚ほどになってしまう。そんな膨大な数のレコードを余すところなく連れて帰ることができれば、そりゃいいのだけれど、いかんせんお金もない

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しかめっ面 de レコード収集 第1回「京都を歩けばレコード屋」

しかめっ面 de レコード収集 第1回「京都を歩けばレコード屋」

ぼくは休日になれば、町へ出かけ、いくつものレコード屋をめぐるなどして午後からの1日を潰すことがある。と言うと、なぜ午後からなのか、せっかくの休みならば朝からいけばいいではないかと思う人もいるだろうし、ぼくも実際そう思う。朝から夕方までレコード屋巡りができれば、それはそれは幸せなことなのだろうけれど、あいにく京都の中古レコード屋というのは、揃いも揃って開店が正午以降なのである。それゆえに、朝9時のバ

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