30円値引きして貰えなかっただけで、こんなにも胸が痛い

甘いもののことばかり書いていたら、顎に吹き出物が出来てしまったが、本日も甘いもののことを書く。

２週連続の休日出勤は想像以上にアラサーのHPを消耗した。
いつもより早く起き、終日の立ち仕事をこなし、ヨロヨロしながら辿り着くは、この世のHeaven天国、コンビニエンスストア。

その日、いつものローソンから浮気したのがいけなかったか。
事件は、間夫となったファミリーマートで起きた。

値引シールは買っていいよのサイン

エコ、サスティナブル、SDGs。いろんな言葉があるが、これらのお陰で最近のコンビニは値引シールが貼られた商品をよく目にする。

やすこは、値引大賛成・万歳・ウェルカム派。
最近では、スタバですら夜に行くとフードが値引価格になっている。
何も恥ずかしくはない。そう思っていた。

だから、コンビニでスイーツに値引シールが貼ってあるということは、「やすこちゃん、カロリーも値段も気にすることないよ、君は頑張っているよ」と神様が微笑んでくれているものとみなし、購入に至るケースが多い。

この日も、バタービスケットサンドなる魅惑的な商品に、『30円引き』のシールが輝いていた。
チーズ・チョコレート・ストロベリーと３種類あって、ほんとうはチョコレートが食べてみたかったが、シールが貼ってあるのはチーズのみ。

でも、これも何かのご縁。
神様が「こっちにしなよ」と言っている気がしたし、輝くシールも後押しして、チーズ味をカゴに入れた。
カゴにはすでに、いちごのクレープとクリームたっぷり苺のカップショートも。
毎度お馴染み、スイーツ解禁祭（※）が催されていた。
※「きょうは特別」というマインドでコンビニに行き、カロリー・金額を見ずにスイーツを複数購入する祭典

神は試練を与えたもうた

調子に乗って、フライドチキンバーガーも買おうとしたからか。
チキン縛りでも何でもないのに、クリスピーチキンまで買おうとしたからか。

嬉々としてレジに向かったやすこを応対したのは、初老のおじさま店員さん。
神は、いや、おじさま店員さんは、我に試練を与えたもうた。

30円、値引いてくれなかった。

詳しいことは知らない。
レジの操作がいるのかもしれない。
「ｄカードのポイント使って残りはPayPayで払います」とか、やすこが面倒くさいこと言ったからかもしれない。
理由はわからないが、30円引きのシールが輝いていたバタービスケットサンドは、定価の228円のままだった。

アラサーにもなって、何をみみっちいこと言っている。
たかが30円、そもそも228円って企業努力に土下座して感謝しろレベルの安さじゃないか。
わかってる。わかっているのに、胸が痛い。

値引は恥ずかしくない派のつもりでいたが、ついぞおじさま店員さんに言い出せなかった。
後ろに並んでいた若者にも、ドン引かれたくなかった。
誰もやすこのことなんか見ちゃいないのに。

好き放題スイーツ買っておいて何が不満なのか

30円損しちゃったとか、30円引いてくれたら全部ｄポイントで買えたのにとか、定価で買うならチョコレート味が良かったとか。

たかが仕事帰りのコンビニで、お会計ちょびっと間違えられたくらいで、何をこんなにも胸を痛めて壮大な思考を展開しているのか。
一体お前はどうすれば満足なのかと自分に問いたい。
黙って食べて寝ろ。

アラサーに試練を与え、虚栄心を自覚させ、胸を痛めつけし、偉大なる30円の重み。
そして散々騒いだが、結局食べたら充分ハッピーだったチーズ味の魅惑。

まだまだ人生は、知らないことが多い。