マガジンのカバー画像

『瞬間小説』

39
短編小説より短い『瞬間小説』と、それよりさらに短い『超・瞬間小説』をご用意しています。(’~^)ゝ
運営しているクリエイター

2016年2月の記事一覧

超・瞬間小説​『世界最強のエスパー』

超・瞬間小説​『世界最強のエスパー』



ある日、世界中の超能力者たちが集まり、最強王座決定戦が開催された。

「どんな物でも動かす念動力者」「決して死ぬことのない自己再生能力者」「他人の心を読む能力者」「瞬間移動能力者」「目からレーザー光線を発射する能力者」「透明人間」などなど、驚異的な能力を持つ者たちが命と誇りを賭けて戦ったが、優勝したのは意外にも「空気を操る能力者」だった。

この判定には誰一人納得していなかったが、異議を唱える

もっとみる
瞬間小説『チョコとタイムマシン』<前編>

瞬間小説『チョコとタイムマシン』<前編>

俺がCTスキャン装置のベッドで目をさますと、生機学研究所のマッドサイエンティスト真鍋冴子こと通称サイコが、無邪気に目をキラキラさせながら興味津々に顔を覗き込んで来た。

サイコ「ねえねえ、何周目? 何周目?」

意味が分からない。サイコとは大学時代からの腐れ縁だが、こいつの考えてる事は昔からよく分からない。バカと天才は紙一重という言葉があるが、こいつは紙一重の差でなんとかギリギリ天才側に位置してい

もっとみる
瞬間小説『チョコとタイムマシン』<後編>

瞬間小説『チョコとタイムマシン』<後編>

<前編>はこちら→https://note.mu/nyaro/n/nb5fb766eb4ed

俺がCTスキャン装置のベッドで目をさますと、俺のもっとも頼りになる友人、そして未来の研究所所長、真鍋冴子こと通称サイコが、無邪気に目をキラキラさせて、興味津々に顔を覗き込んで来た。

サイコ「ねえねえ、何周目? 何周目?」

俺「2周目だ……。5年先の未来からおまえの装置で戻ってきたんだよ。」

サイコ

もっとみる