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第118回医師国家試験を終えて

こんにちは、お暇な医大生です!

先日、第118回医師国家試験を受けてきました。

記憶が薄れないうちに、医師国家試験を受けて感じたことや、これまでの勉強方法を記します。

※内容が多くなっているので、時間がない方は目次を参考に、飛ばし飛ばし読んでもらっても構いません。
試験を受けた感想も含めて、皆さんにできるだけ多くのことが伝わるように細かく書いています。
少しでもお役に立てれば幸いです!


◯実際に国試を受けた感想

会場の雰囲気

まず会場の雰囲気ですが、意外とアットホームです。

私の部屋は自大学と他大学が交互になって座っていました。

つまり、部屋の半分は自大学の同期です。

知った顔ばかりなので大学入試のような怖さはないのではないでしょうか。

私自身は、たまたま後ろの席が高校の同級生だったため余計に緊張感が薄れました。笑

個人的に、緊張はさほどなかったのですが、
やっぱり前日はソワソワしました。

合格率90%(現役受験者に限れば約95%)の試験とはいえ、落ちたら就活も国試対策もやり直しですからね…。

あらかじめ知っておくと得なこと

まず、時計です。
会場に時計はないので腕時計は持っていきましょう。
確か、デジタルは禁止だったのでアナログがいいと思います。
(30分ごとに時間経過は教えてくれます。)

次に、トイレです。
トイレは試験中に行くのがおすすめです。
休み時間は人が多いのですが、試験中は一人ずつゆっくりできます。
いい感じの時間にトイレに行けば、気分転換にもなるし、ゆっくりトイレもできます。
毎時間一回はトイレに行っている人もいたくらいです。笑

眠れなくても気にしない

多くの受験生が最も悩まされる問題。
それは、試験前日の「睡眠」ではないでしょう。

実は私も、1日目の前日、一睡もできませんでした。笑

回りでもそういう人は何人かいました。

緊張という感じでは無いのですが、アドレナリンが出ているのでしょうか、なんだかソワソワして眠れないんですね。 

でも、本番はガッツリ集中できましたし、1日目を終えた安堵や寝不足からかその日はしっかり眠れました。

回りの眠れなかった人も同じようなことを言っていました。

今後国試を受ける方は、眠れなくても焦らなくて大丈夫です。

医学部受験を乗り越えた人の集中力なら、一晩眠れないくらいでは全然平気です!

眠れなかったらダラダラ勉強でもするかXでも眺めておきましょう!

実際に感じた疲労感

試験自体は思ったよりヘビーでした…。笑

なんだかんだ余裕だろと思ってましたが、本番はやっぱり疲れます。

マークの見直しを何度もしたり、禁忌ぽいものはしっかり吟味したり、二択まで絞れた問題でギリギリまで頭を悩まされたり…。

模試のようにただ問題を解く以上に、沢山エネルギーを消費するんしょうね。

朝ご飯、昼ご飯、そして休憩のときの間食など、エネルギーははしっかり補充しておくのが吉です!

私の相棒はこちらでした。


自己採点はする?しない?


一目を終えた後自己採点するかどうかという議論がありますが、私はしませんでした。

よほど自信がある人以外はしなくていいのではないでしょうか。 

万が一悪かったら絶望するだけです。
どうせ、1日目終了時点では禁忌肢も分からないですしね。

それに、手応え以上に出来ていることのほうが多いみたいですよ。

みんなヤバイヤバイと言ってましたが、結局蓋を開ければしっかり点数を取れていました。
私も例外ではありませんでした。
(勉強をそこまでしてないのに、なんか自信あるわって人が一番取れてないと思います。笑)

だから、安心してください。
一日目のことは忘れて、お風呂にでも入ってリラックスして寝ましょう。

一日目で出た問題に似た問題が、二日目に出る可能性があるという意見もありますが、メンタルに少しでも悪影響があると思う方は辞めたほうがいいです。

目先の1、2点を取りに行くより、メンタルを安定させるほうが大事だと私は思いました!

◯使用した教材と勉強の流れ

私が使用した教材は、
時系列順に、
①Qassist(メインテキスト)
②Qassist(サブプリント)
③QB一周目問題
④過去問5年分(113〜117回)+112回
⑤公衆衛生(Qassist)
⑥直前assist(Qassist)

です。

結論から言うと、④は必須です。
他はプラスαです。

ただし、④のみだと、全員が必ずやる最低限の内容なので、ギリギリを攻めることになります。

国試は相対評価(下位10%が落ちる試験)ですし、近年の医学生の多くは映像講座(Qアシやmedu4)を使ってしっかり勉強するので、できれば①〜③、⑤、⑥のどれかはしておいたほうがいいでしょう。

私自身は
①で医学の全体像を大雑把に理解し、
②をメイン教材として、
③④⑤で演習を積み理解を深め、
⑥を補助に用いて、
勉強しました。

◯教材の使い方

①Qassist(メインテキスト)

メインテキストは、取っ掛かりとして、医学を分かりやすく噛み砕いて理解することに使いました。 
そのため、一周しかしていません。

絵・写真・表などを沢山用いているので、パッと見て理解しやすいところが良いです。

私のおすすめの使い方は、演習問題の部分を飛ばすことです。

理由は2つあります。

1つ目は、とにかく回転速度を上げたいからです。

国家試験の範囲は膨大です。
多くの診療科があり、その一つ一つの内容が濃いです。
まずはサクッと一周して全体を理解しましょう。そして

2つ目は、演習は過去問や一周目問題で後から嫌と言うほどやるからです。

正直、内容は被っているところも多いです。

メインテキストの演習問題は、テキストの内容を覚える手助けのためにするものです。
私は、一つの分野に時間をかけて理解を深めるより、周回速度を上げて理解を深めることを推奨します。

どうせ後から演習はやるので心配いりません。

②Qassist(サブプリント)

サブプリントは講義の内容を文章にしてあり、それらを穴埋めで暗記していく教材です。
動画を見るのが面倒な人は、サブプリントだけでも良いでしょう。
(メインテキストには書いてないけど、講義では言っていることもサブプリントには書いてあります。)

私は最もこれをやり込みました。

理由は2つあります。

1つ目は、InputとOutputを同時に行うことでより深く内容を覚えられるからです。

メインテキストは眺めてInputするだけなので、いざ言葉にしようとすると中々出てきません。
特に実習のときは、サブプリントはでOutputしていたおかげで、先生の質問にたくさん答えられました。

また、Inputだけを行ったときより格段に理解が深まっています。
後から演習問題をするときに、理解があやふやになっている部分が少なく、自身を持って答えることができます。

2つ目は、QBの解説を読み込む必要がないことです。

QBは解説が死ぬほど長いです。
これを読み込むのは中々時間がかかりますし、やる気が出ません。

しかし、サブプリントをやり込んでおけば、QBを解いたときに、同じ分野の部分に戻って文章を読むだけで済みます。
サブプリントに載っていない知識だけ暗記すればいいので本当に楽です。

※デメリットは、写真や表が少ないことです。
私は、メインテキストや病見え、QBの写真・表をスクショして、goodnote5を使ってサブプリントの隙間に貼り付けていました。

(例)泌尿器のサブプリント
写真はほぼ貼り付けたものです。

③QB一周目問題

まず、面倒な人はこれを飛ばしても構いません。
理由は、過去問5年分より前の過去問も入っているからです。

一周目問題は、各診療科を良問を通して満遍なく学ぶためのものです。

Qassistをしている場合、メインテキストの演習問題と同じ役割です。
一周目問題で演習することで各科の理解を深めるために使いましょう。

面倒な人はこれを飛ばしてください。

過去問5年分の方が優先順位は上です。
最近の傾向を学ぶことは大切ですからね。

④過去問5年分(113回〜117回)+112回

過去問5年分はマストでやりましょう。
これをやらなければ、相当他で勉強していない限り落ちる可能性があります。

確実にみんなやってきます

最近の傾向を知るという意味でも大切ですね。

ちなみに、112回(6年前の過去問)をした理由は2つあります。

1つ目は、卒業試験の範囲だったからです。
せっかく一度勉強したし、復習するかという感じでした。

2つ目は、112回の問題は輸液が多く出されたりと、内容的に勉強になったからです。(輸液は苦手だったもので…)

特に理由がなければ、近年の傾向を掴むという意味で5年分で十分だと思います。

もし、それより前の過去問をするなら、一周目問題のような良問をしたほうが良いでしょう。

⑤公衆衛生(Qassist)

①〜④を終えた時点で受けた模試(冬MEC、TECOM4)の成績で、公衆衛生がイマイチだったため始めました。

結論、めっちゃ良かったです。
過去問以外でもう一つやるなら絶対これです。

頑張れば2日で動画を見終え、あと2日で復習をし、合計4日で公衆衛生をマスターできます。

公衆衛生は医師国家試験の中で最も多く問題が出される分野です。
にも関わらず、ただ暗記するだけで解けちゃいます。

私は過去問では答えを暗記してしまっていたため、模試では点数が伸びなかったのかもしれません。

体系的に学べ、分かりやすく、大切な知識を演習問題で反復してくれるので、公衆衛生のどの分野が出されても完璧に答えられるようになりました。

Qassistの盛永先生が、これを完璧にすれば本番公衆衛生は9割取れると言っていましたが、そのとおりだと思いました。

⑥直前assist(Qassist)

新出題基準に沿って講義をしてくれました。
ほとんどが過去問や映像授業では習わない知識なので、心の安心材料です。

118回ではそこまで的中した感じはしませんでした。
「ハズレ選択肢に出た!」
とかはありましたが、知らなくても解けたような気もします。

まあでも、一応新出題基準です。
「知ってたら解けてたのに!」となるのは嫌なので、時間がある人はしておいた方がいいかもしれませんね。

優先順位

優先順位てしては、上から順に
④、⑤、③、①、⑥、②です。

私自身は
①で医学の全体像をおおざっぱに理解し、
②をメイン教材として、
③④⑤で演習を積み理解を深め、
⑥を補助に用いて勉強しました。

余裕を持って勉強を始めたので、私には合っていました。

私と同じように勉強するなら、②が一番大切です。

時間がない人は、上の順番で優先順位を意識して勉強しましょう。

◯成績の推移

模試で、偏差値が体温(36〜37でしょうか?)あれば受かるというのが通説みたいです。

冬MEC


TECOM4


118回医師国家試験(本番)

本物の成績開示が出たら貼りますね。
とりあえず、講師速報の自己採点結果を載せます。

◯最後に…

医師国家試験は回りと同じ勉強をすれば受かります。

今後受ける方は、恐れすぎることなく、安心して挑んでください。

皆さんは医学部受験を乗り越え、進級し、卒業試験を乗り越えた選ばれし民です。
一般的にみたら、秀才中の秀才です。

自身を持って挑んでくださいね!


かと言って、油断も禁物です。
最近の医学生は本当に勉強しますからね。

理想はポリクリの頃から少しずつQアシやmedu4をして、12月〜本格的に過去問や一周目問題、直前講座をやり込むといったところですね。

動画講座をせず、12月から勉強を始めるという人は、
過去問+究極マップという人が多かったみたいです。
おすすめなのかもしれませんね。

私は一足先に、キラキラ研修医へと昇進します!
皆さんも是非、頑張ってくださいね!!!

この記事が、少しでも皆さんの国試合格の手助けになることを祈っています。


それではまた!!

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