M.S.Rabbits

NFTクリエイターのM.S.Rabbits、美術作家の高野マナブ。ルーブル美術館、ウフ…

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NFTクリエイターのM.S.Rabbits、美術作家の高野マナブ。ルーブル美術館、ウフィッツィ美術館、アートバーゼル マイアミビーチ、KIAFなどに作品展示出品。国際賞多数受賞。東京藝術大学大学院修了。OpenSeaでRabbits、HEXAでKittiesのNFTシリーズを展開

最近の記事

「死ぬVR」とは何か?

◇ ゲームで死んだら実際に殺されるVRヘッドセット私、高野マナブという名前で画家、美術作家をしております。 主にウサギの絵を描いております。 コロナ禍ですっかり展覧会への出品や海外展示などの機会を失い、路頭に迷いかけ、我を失いかけておりました。 最近ではマンションのベランダを掃除しながら地面を見下ろし、吸い込まれそうな錯覚に陥ったこともしばしば。 「生と死と病」というテーマを軸に作品制作を行っている自分が実際に死を意識している皮肉に、なお落ち込まされました。 来年が卯年、

    • NFTはARTじゃない・・・は?それが何か!?無視して続けます

      ◇ 馬と鹿を経て5ヶ月前に「NFTはアートじゃない」の馬と鹿、それぞれをはじめた話しというタイトルのnoteを書きました。 それぞれについての気持ちと思いをまとめたつもりが、ちょうどこの頃からNFTもアートもチグハグになりました。 NFTは何を何のためにやっているのか分からなくなり、美術作品制作は手につかず、何だかふわふわイライラした日々。 その気持ちは少しずつ自分を追い込み、怒りと焦りに変わっていきました。 小さなあきらめの繰り返しになりかかったころ、絵画作品制作の依頼が

      • 世界はどっちだ?

        メタバースにて集合はじめてNFTのウサギを発表してから8ヶ月。 とてつもないスピードで僕の世界は変わった。 僕の職業は美術作家、画家である。 当時、1枚の油絵の大作を数ヶ月かけて制作していた。 それはまあ、今でも変わりなく続けているのだけれども。 つまり8ヶ月前は、遠い昔。 そのころちょうど、コロナ禍の煽りを喰らい、作品展示の機会を失い、自信を失い、自分自身も見失いかけていた。 時は過ぎ、2022年9月2日19:00。 僕は、僕のアバターは、メタバースにいた。 ギャラリーツ

        • ルーブル美術館に作品を展示した日

          その日の日記コロナ禍を経て世界がまた動き出し、慌ただしくなってきました。 そんな中、パソコンのデータを整理していたら、初めてルーブル美術館で作品を展示した日の日記が出てきました。 NFTを始めて間もない今の自と共通するところがあり、不思議な気持ちになりました。 noteで紹介させてください。 -- ルーブル美術館。 世界一有名な美術館といっても過言ではないと思われます。 僕が初めてパリ、ルーブルに行ったのは、22歳の夏。 東京藝大の友人二人と一緒でした。 ルーブルは恐ろし

        「死ぬVR」とは何か?

          NFTはウサギがネコに食べられた日の朝に似ている

          ◇ あらためて、なぜウサギ?※今回のnoteには、写真がありません。 どうして、ウサギの絵を描くのですか? 最近NFTでご覧いただく機会も増え、あらためてこういう質問をよくされます。 僕の作品全般を通したコンセプトに、生、死、病があり、ウサギをモチーフに選んだ理由はいくつかあります。 ウサギは、生命力のシンボルであり(プレイボーイ誌のロゴになるなど精力強大な動物)、もう一つのモチーフ月との名コンビであり、描くドットと関連するフィボナッチ数列のサンプル例であり、2つの長い

          NFTはウサギがネコに食べられた日の朝に似ている

          こどもとおとなとうさぎとえのぐ

          時を超え、ウクライナから久しぶりに開いたFacebookのAIから、7年前の記事が届来ました。 子どもが夢中で、絵を描いている写真。 ボクが参加したアートイベントのものでした。 会場は今まさに戦地となっているウクライナの首都キーウ(当時の記載はキエフ)の文化活動施設。 何かもう、切なくて、悲しくて、どうしようもない気持ちになりました。 SNSで世界のクリエイターと、子どもたちとつながるボクは少し前まで、東京の自宅で子ども向けの美術教室を開いていました。 住宅事情もあり生徒

          こどもとおとなとうさぎとえのぐ

          写真と家族とNFTと、君は瞬きひとつで彼女を幸せにする

          あの日の写真妻が手術を終え、しばらくした頃。 息子の学校で命に関する公開授業がありました。 彼女からの提案で、ボクの撮った写真を資料で出そうということになりました。 その頃はフィルム撮影ばかりしていて、探すのに一苦労でした。 でも見つけた瞬間、あのときの感情が蘇りました。 保育器の中と外長男は生まれてすぐに、過呼吸で保育器に入りました。 立ち会い出産ながらも出産直後の数秒間以外は、ボクはもとより、妻も赤ちゃんに触れることは許されませんでした。 呼吸をするたび、彼の小さな胸

          写真と家族とNFTと、君は瞬きひとつで彼女を幸せにする

          「NFTはアートじゃない」の馬と鹿、それぞれをはじめた話し

          ◇ 世界が変わるのはあっという間だった中途半端な中年の美術作家であるボクが、そろそろアート1本に仕事を絞ろうと考え出したのが、2019年の年末でした。 (芸術、美術、ARTなどありますが文中では「アート」を使用します) 10年以上続けていたアートスクールは、引っ越しを機に規模を縮小して行なっていおりましたが、作品の制作面では様々な国際アートフェアや各種美術館での展示を経て、絵画の制作や過去の大作への購入、海外から作品キャラクターの商品化までいくつものオファーが入っておりまし

          「NFTはアートじゃない」の馬と鹿、それぞれをはじめた話し

          東京藝大油画科合格記 (現WEB学部NFT科ウサギ専攻)

          ◇ 合格倍率50倍!東京藝大油彩科はるか昔。 まだ音楽に形があり(CDと呼んでいた)、電話が電話しかできなかったころ。 ボクは群馬から上京し、東京藝術大学(以下、藝大)美術学部絵画科油画専攻を受験しました。 第二次ベビーブームの受験期、募集人数60人に対して受験者約3000人。 実に倍率50倍。 当時のボクの藝大に対するイメージは、こう。 神々に選ばれし天賦の才を授かった者が努力に努力を重ね、磨き抜かれた技術でキャンバスにこの世の全てを表現する人たちの集う場所。 当たり前

          東京藝大油画科合格記 (現WEB学部NFT科ウサギ専攻)

          ボクとウサギの空を飛ぶ夢

          ◇泣きながら笑う イヴ・クラインというフランス人の芸術家をご存知でしょうか。 クラインブルーという独自の青色を開発し、それを多用して作品を制作、絵やオブジェ、ヌードモデルの身体に塗りキャンバスに人拓を取るなんて作品も有名です。 でもボクが彼の作品で一番好きなのは「飛翔」という作品です。 「飛翔」は、クライン本人が建物の2階から空を飛ぶ勢いで、外に向かって飛ぶ、というパフォーマンス作品です。 は? だから、何? なんでこれがアートなの? ボクはこの有名な写真をはじめて見たとき

          ボクとウサギの空を飛ぶ夢

          死にません、生きている証です

          ◇ ウサギを描く理由 どうしてウサギの絵を描くの? たびたび、尋ねられます。 ウサギをモチーフにして9年目。 ウサギ作品のデビューは、代役で出品したアメリカはニューメキシコ州サンタフェの国際アートフェアでした。 描いても描いても売れなかった絵描き。 その絵描きのウサギの絵が会場の事前審査で話題になり、フェアのチケットやシャトルバスにもプリントされ、開場前のプレ公開時にアメリカの著名なコレクターに購入されました。 1日にして世界が変わったあの日のことは、今も鮮明に覚えてい

          死にません、生きている証です