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【番外編】玉木幸則さんとの対話


先日、NHKEテレのバリバラに出演されている玉木幸則さんとZOOMで対話させていただく機会がありました。


1対1での打ち合わせ。超緊張してしまいましたが、夢のような1時間でした。
今から5年前、玉木さんの著書を初めて読みました。

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バリバラにいつも出演されている姿を見てすごく興味がありました。
「生まれてきてよかった」
この本を読んで初めて玉木さんの生き方を知り、とてもおもしろい素敵な、正直な方だなと思いました。
脳性麻痺だけどテレビにレギュラー出演していて、結婚していて子供も2人いて、パパさんでもある。本の中に出てくる結婚秘話や子育ての話にいちいち心動かされていました。
2016年当時の私の本の感想を読み返すと
「普通」とはなにか?
自己肯定感が高いとは自分のことを「普通」と思えることかもしれない。そして相手のことも普通と思えることかもしれない。と。書いていました。
保育所の送り迎えの時に他の子どもたちから「フラフラマン」と言われて息子さんが保育園に行きたがらなかったときの会話は心打たれました。
「アンパンマンやウルトラマンみたいにマンがついてるんってかっこええのとちゃうん?広大君がお父ちゃん好きやったらそれでええのとちゃうん、ただみんながどういうてええかわからんから、フラフラマンて呼んでるだけちゃうんか」(要約してます)
「ふーん」
それで息子さんは保育園に行くようになり、現在は社会福祉の現場で働かれているそうです。

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2作目の「トコトン生きるための15問」は、知らない間にコロナ禍に発売されていて、先日読みました。
2作目は障害者理解をとびこえて、すべてのマイノリティーの人たちが生きやすくなるために社会課題についてとことん掘り下げていました。
相模原障害者施設殺傷事件、出生前診断、「命」とは何なのか深く考えさせられます。
玉木さんとの対話の中で話したことは、すべての社会課題を他人事として思ってしまいがちだけど、自分事に置き換えて考えることが大事ということです。全部自分と結び付けていくことが大事。そうならないと社会はよくなっていかないと私も思います。
例えばLGBTのことを「LGBTの人を理解する」という外側の立場からのぞき込むだけでなく「自分だったら、自分の子供だったら・・・」と常に考えていくことが大事なのです。
また、命の選別について、育てられないから中絶するなど、いつも「母親」側の立場しか考えられていないけれど、本当は着床した瞬間からの「赤ちゃんの命」の立場からももっと考える必要があるし、親だけが育てる責任があると決めつけている社会のせいで生まれてこられない命があるのも事実だなと思いました。
また、子育ての話では、玉木さんは、「子供に親がしてあげられることってなにもないねんな」とおっしゃっていました。
健常者の親は、子供が走っていくと、抱っこして連れ戻すことができる。でも身体が不自由な玉木さんは追いかけていくことしかできなかった。でも、そうすることで子どものことを見守りながら「待つ」ことが自然とできていたのだそうです。


バリバラが今の障害者バラエティーになる前は「きらっと生きる」という番組でした。がんばっている障害者を1人い取り上げて紹介する内容に玉木さんはもやっとしていたそう。
「きらっと生きるというような番組がなくなっていくことが僕の夢です」といった通りに現在の番組へと進化してきた過程もものすごく賛同できます。
パラリンピックや、24時間テレビを見て、私たちが感動することって何なんだろう。がんばればできる、やればできるってどういうことなんだろう。本当に難しい問題ですが、私はそこは、みんなで真剣に考え続けなければならないことだと思うのです。多様性のある持続可能な誰も排除しない社会とはどんな社会だろう。
コロナ禍、眞子さまの結婚、小さな犯罪や芸能人の不適切発言や行動の報道、何を見ても多様性も人権も尊重されてないことばかりで私には本当に心が痛む毎日です。でも、玉木さんのような人がいること、そのようなことを一緒に考える人が1人でも増えていくことが、ダイバーシティ&インクルージョンを目指す希望だと思います。


ということで、12月にぬくぬくママSUN’Sでは玉木さんと勉強会やります!!めちゃくちゃ豪華すぎる講師に今から興奮鼻血!!です。玉木さんを紹介していただいた竹端 寛 先生本当にありがとうございました。


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