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車を買うときに考えたこと

はじめに

 最近、スバルのディーラーで車を新車で購入した。通勤では使わない。一体俺は何をしているんだと思いながらサインをした。人によっては大した額ではないのかもしれないが、私にとって人生で上位に入る買い物の一つになるだろう。
 数年間働いてコツコツ積み上げた貯金を一気に使ってしまった。なんだかとんでもない間違いを犯してしまった気がする。半年以上、今乗っているエアコンの利かない10年落ちの車に乗り続けるのかピカピカ新車を買うのか悩み続けた。「車は負債だ」「車はお金を生まない」「中古車がコスパがよい」といった意見にも基本的には賛成だ。資産形成という観点では新車の購入は悪手だ。それでも購入した理由を振り返っていきたい。
 私は、車でできそうな「経験」と「あこがれ」を購入したのだ。

車を買うことで得られそうな経験

 私の実家は都市部にあったこともあり、車は購入していなかった。前述の転職エントリで書いたが、田舎で始めて車のある生活を経験した。ドライブの楽しみや行動範囲の拡張度合いにいたく感動したのを覚えている。80万円くらいの買い物だった。
 田舎では、大阪で実家の家族を車で旅行に連れていければ、どれほど楽しいかなと想像した。電車やバスとは違う楽しさのある旅行。経験はpricelessであり、一生の思い出になるなら変な買い物にはならないと感じた。
 残念ながら今は彼女がいないが、結婚相手と二人でドライブするのも思い出になるだろう。二人が年老いたときに語らうセピア色の思い出に私の運転する車が登場するのはどれほど素敵なことだろうか。
 幾分か弱ってしまった祖父母を車で少し連れ出してあげるのはどうだろうか。疲れが出なければいいが、きっと脳への刺激にもなるし、喜んでくれると思う。友人とアウトドアに出かけることもできる。この前結婚したいとこ夫婦を連れて行ってもいい、最近できた門真のコストコにでも行こうか。。。
 車なんてお金だけ考えれば必要ない。しかし、私は極楽浄土にお金を持っていく方法を知らない。

あこがれと資産価値

 私の購入した車はスバルだ。栃木にいた時からその車がずっと欲しかった。目の前に購入できるチャンスがあるなら、飛び込んでみたいと思ったのだ。たった数百万で夢がかなうかもしれないし、別に死ぬわけではない。
 一年間ほど乗り回してみて、こんなもんかとなればそれでよい。自分の人生に、「ああ、あの車、買えたけど我慢せずに買えばよかったかな」と思いたくないのだ。
 また新車で買った車は、高く売れる。おそらく私は3年で1万kmも乗れない。おおよそいくらで売れるか概算を営業マンに聞き、トータルそれくらいの費用なら問題ないと判断できたのも多きかった。確かに車は負債ではあるが(金食い虫)、日本円に変換できるという意味では資産なのだ。しばらく預金通帳からサヨナラしてもらう福沢諭吉も渋沢栄一になって、2/3くらいは帰ってきそうだ。

おわりに

 高い買い物をする際に考慮するべきなのは、それを手に入れることで手に入る経験と資産価値を考慮に入れると後悔が少ない。
 思い出に残るお金の使い方ならば、払う価値のあるものは多いように感じる。それはお金だけではなく、時間といった価値あるものでも同様だ。
 一方で払った後に、残るものも考えるべきだ。私のようなサラリーマンなら、買ったものがいくらで将来売れるのかを聞いたのちに、かわいい福沢くんに旅に出てもらってよいと思う。
 もちろん、貯金は生活の安心を守ってくれるという素晴らしい役目もある。しかし、もし自分が健康で働き続けられるめどがある程度つくなら、得られそうな経験にかけてみるのも長い目で見れば悪い選択肢にはならないと思う。少なくとも20代で自分の住まない不動産に投資して、40代でFIREしたいなんて私は思わない。

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