鈴木佑治

日米の大学通算50年教え、引退、研究、執筆、教育アドバイジングをしています。専攻は言語…

鈴木佑治

日米の大学通算50年教え、引退、研究、執筆、教育アドバイジングをしています。専攻は言語学(意味論、語用論)、英語学です。TOEFL Web Magazine連載コラムFor Lifelong Englishを20年間執筆していました。来年本誌休刊を受け、Noteで連載を続けます。

マガジン

  • アメリカ留学を振り返ってMemorable Teachers

    1968年〜1978年の留学体験記です。日本の大学で英文学修士号取得と同時にアメリカ留学に踏み切ります。どこかの大学院には入れるだろうと思ったものの門前払い。その理由に納得、筆者の志望動機書の、そして、日本から送付してもらった3通の推薦状の英語が真っ赤に直されていました。ゼロからの出発を決意し10年後に言語学(英語意味論)でPh.D.を取るまでので授業、出会った素晴らしい先生方、友人、仕事などにつき1年ごと10回に分けお届けします。どの大学でも英語・英文学(English)コースは最大の学科で英語学・英文学専門の教授陣の下、優れた英語母語話者がしのぎを削っていました。勝ち抜くのみ、厳しくも充実した10年間でした。

  • 英語活動情報誌 For Lifelong English

    英語は教室という空間を離れ生活に溢れています。生活で使う言語です。今や生活になくてはならないインターネットが一変させたのです。使ってなんぼです。使いましょう、生涯使って発信しましょう。筆者は1990年より幼児から大人まで英語で発信する「プロジェクト発信型英語プログラム」を立ち上げ実践しました。本マガジンは英語発信活動に関する多岐にわたる事柄をお伝えします。(1)TOEFL Web Magazine(SAT、Japan)長期連鎖コラム"For Lifelong English"に2024年1月までに掲載した174点の記事と(2)それ以降の新記事を交えお届けします。

最近の記事

アメリカ留学を振り返ってーMemorable Teachers (その10):恩師Georgetown University Walter A. Cook先生

TOEFL Web Magazine の筆者のコラム For Lifelong Englishに2022年2月に掲載した記事です。博士論文の指導と主査をして下さったWalter A. Cook先生との思い出です。 別稿「アメリカ留学を振り返ってーMemorable Teachers (その9)」の続きです。 恩師Walter A. Cook(1922-1999)先生は、イエズス会シニア・ジェスイット(Senior Jesuit, S.J.)の称号を持つ聖職者で、キャン

    • アメリカ留学を振り返ってーMemorable Teachers (その9):Georgetown University Ph.D.取得、博士課程修了

      TOEFL Web Magazine の筆者のコラムFor Lifelong Englishに2022年1月に掲載したものです。これからアメリカの大学院に進まれる方々の参考になればと思います。 別稿「アメリカ留学を振り返ってーMemorable Teachers(その8)」の続きです。1975年の年末から年始にかけ帰国し、友人らと楽しい一時を過ごしました。 明けて1976年、建国200周年に当たる年です。年明け早々からワシントンには祝賀ムードが漂い、社交界の中心地のGe

      • アメリカ留学✅項目:学歴は成績証明書Transcriptの提出をもって正式確認

        筆者は長いアメリカ留学であちこちの大学院に入学願書(application forms)を送った経験があります。願書に学歴を書き際ますがそれを証明するものとして成績証明書transcriptを出身校から直接送るよう依頼されました。 筆者最終学歴であるGeorgetown University School of Languages and Linguistics Ph.D. Program in Linguisticsに応募する際には、慶應義塾大学文学英文学科学士課程、早稲

        • 英語語彙を増やそう!スポーツ用語編「ジャストミート」英語でなんて言う?---英語活動情報誌For Lifelong English

          TOEFL Web Magazineの筆者のコラムFor Lifelong Englishに2017年10月に掲載した記事です。「プロジェクト発信型英語プログラム」では学生さんが関心あること(趣味でも学問でも)を徹底的にリサーチしてその成果を発表します。体育会野スポーツ選手は自分の種目について色々調べて発表していました。好きなことだから楽しいこと楽しいこと、普段使っているスポーツ用語を次から次へと英語に直して覚え、やがて、それらの語がそれぞれの専門分野の学術用語に繋がっている

        アメリカ留学を振り返ってーMemorable Teachers (その10):恩師Georgetown University Walter A. Cook先生

        • アメリカ留学を振り返ってーMemorable Teachers (その9):Georgetown University Ph.D.取得、博士課程修了

        • アメリカ留学✅項目:学歴は成績証明書Transcriptの提出をもって正式確認

        • 英語語彙を増やそう!スポーツ用語編「ジャストミート」英語でなんて言う?---英語活動情報誌For Lifelong English

        マガジン

        • アメリカ留学を振り返ってMemorable Teachers
          10本
        • 英語活動情報誌 For Lifelong English
          78本

        記事

          全米大学院で書かれた全博士論文を収録したUniversity Microfilms Internationalデ-タベース

          はじめに TOEFL Web Magazineのコラム For Lifelong Englishに掲載した記事です。現役時代筆者は教員採用人事に携わりました。日本を含め全世界に向けた公募でしたから成績証明書transcriptと博士論文の2点は必ず提出していただきました。掲載時の記事に少々加筆したものをお届けします。 デジタル社会においてデータベースは必要不可欠ですが、この分野で米国は先進国です。 今から45年前の1968年、私は南部の大学でEnglish orien

          全米大学院で書かれた全博士論文を収録したUniversity Microfilms Internationalデ-タベース

          アメリカ留学✅項目:英語の数学用語 Math Termsを使えるようになろう!---英語活動情報誌For Lifelong English

          はじめに 本稿は2019年7月TOEFL Web Magazineの連載コラムFor Lifelong Englishに掲載した記事に加筆したものです。アメリカ留学を考えている若い人達を念頭に書きましたが、2024年国内には外国からの訪問客が多く英語を話す機会が多くなりつつあります。また、外国に行ってもどこの国であれ当座は英語で意思疎通をはかることになるでしょう。昔から読み書き算盤というように、算盤、すなわち、数え方、足し算、引き算、掛け算、割り算などは生活する上で必須で

          アメリカ留学✅項目:英語の数学用語 Math Termsを使えるようになろう!---英語活動情報誌For Lifelong English

          TOEFLとTOEICの違い(後編):両テストに効果発揮「プロジェクト発信型英語プログラム」シラバス

          Academic Settings /Workplacesを想定した「プロジェクト発信型英語プログラム」 「TOEFLとTOEICの違い(前編」の続きです。TOEFL は大学の授業などacademic settingで要される英語4技能を、TOEICは世界のworkplacesで要される英語4技能を測定します。しかし、日本では150年以上も英語教育に力を注いできましたが、未だにそうした英語力が付かず問題視されてきました。別稿「TOEFL iBTとプロジェクト発信型英語プログ

          TOEFLとTOEICの違い(後編):両テストに効果発揮「プロジェクト発信型英語プログラム」シラバス

          TOEFLとTOEICの違い(前編):社会言語学スタイル論から

          TOEFLとTOEICが測定する英語能力の違い、使う状況の違い 別稿「TOEFL iBTとプロジェクト発信型英語プログラムの発想」に関連し、本稿「TOEFL とTOEICの違い、社会言語学スタイル論から」(前編)、(後編)では、2回に分け、ETSのTOEFL iBT®テストとTOEIC®テストの違いについて述べます。 TOEFL iBT® test “measures a test taker’s ability…in a classroom… to succeed i

          TOEFLとTOEICの違い(前編):社会言語学スタイル論から

          TOEFL iBT®テストと「プロジェクト発信型英語プログラム」の発想

          はじめに 本稿はTOEFL Web Magazineの筆者のコラムFor Lifelong Englishに2022年3月に掲載したものです。や少々加筆・修正しました。 アメリカの教育は小学校から大学まで一貫してProject-based Learning TOEFL iBTはコミュニケーション・ベースのアカデミック英語の最先端テストです。筆者自身1967年に前身のTOEFL®テストを受けました。1ペーパー・テストでlistening、grammar-vocabula

          TOEFL iBT®テストと「プロジェクト発信型英語プログラム」の発想

          アメリカ留学 ✅項目:リサーチ(Inquiry)方法(後編),帰納法,演繹法,仮説的推論の違い---英語活動情報誌For Lifelong English

          はじめに 「アメリカ留学 ✅項目:リサーチ(Inquiry)方法(前編)」の続きです。 本稿が掲載されたTOEFL Web Magazineはアメリカなど英語圏への留学を目指すTOEFL iBT テスト受験者の情報誌です。よって、本稿もそうした受験生に呼びかけるスタンスで執筆しましたが、このテーマは大学生、大学院生一般に共通するものです。そうした皆さんのお役に立てばと考えお届けします。前回はリサーチ(inquiry)の重要性を筆者自ら学生として教員として体験したことを通し

          アメリカ留学 ✅項目:リサーチ(Inquiry)方法(後編),帰納法,演繹法,仮説的推論の違い---英語活動情報誌For Lifelong English

          アメリカ留学 ✅項目:リサーチ(Inquiry)方法(前編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          はじめに 本稿はTOEFL Web Magazineの筆者のコラムFor Lifelong Englishに2021年「アメリカ留学2021 ✅項目(2)Inquiry(Research)の方法論―Inductive Reasoning(帰納的推論)、Deductive Reasoning(演繹的推論)、Abductive Reasoning(仮説的推論)」と題して掲載したものです。「アメリカ留学✅項目:多くの大学がモットーとする「光」「真実」の再起動なるか」(前編)(

          アメリカ留学 ✅項目:リサーチ(Inquiry)方法(前編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          アメリカのキャンパスに活気をもたらす“Older and Returning Students”---英語活動情報誌For Lifelong English

          本稿はTOEFL Web Magazineの筆者のコラムFor Lifelong Englishに 2018年4月に掲載した記事です。執筆は2018年3月です。引用文中のサイトは当時のままのものです。 日本では少子化に伴って18歳人口が激減し、その影響でここ数年多くの大学が定員割れに見舞われてきました。いわゆる「2018年度問題」の年とされる今年度からは、その傾向が顕著に現れるものと予想されています。問題の経緯、現状、今後の見通しについて、産経ニュースの2018年1月23

          アメリカのキャンパスに活気をもたらす“Older and Returning Students”---英語活動情報誌For Lifelong English

          アメリカ留学✅項目:多くの大学がモットーとする「光」「真実」の再起動なるか(後編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          はじめに (前編)(中編)の続きです。(前編)と(中編)を要約します。 (前編)大学のモットー(mottoe)は、各大学の教育理念を掲げそれを実行するという約束、実行しなければ約束違反、世間の不信を買う。魅力ある大学は魅力あるmottoeの下、魅力ある教育、研究に勤しんでいるからである。著名校のmottoesには光(Lux)と真理(Veritas)という2語が謳われている。これらの2語は聖書の影響もあるが、17世紀、18世紀のヨーロッパ啓蒙思想の影響も多分にある。筆者自

          アメリカ留学✅項目:多くの大学がモットーとする「光」「真実」の再起動なるか(後編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          アメリカ留学✅項目:多くの大学がモットーとする「光」「真実」の再起動なるか(中編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          はじめに (前編)の続きです。以下、(前編)の要約です。 大学のモットー(mottoe)は、各大学の教育理念を掲げそれを実行するという約束、実行しなければ約束違反、世間の不信を買う。魅力ある大学は魅力あるmottoeの下、魅力ある教育、研究に勤しんでいるからである。著名校のmottoesには光(Lux)と真理(Veritas)という2語が謳われている。これらの2語は聖書の影響もあるが、17世紀、18世紀のヨーロッパ啓蒙思想の影響も多分にある。筆者自身もまだアメリカが(英

          アメリカ留学✅項目:多くの大学がモットーとする「光」「真実」の再起動なるか(中編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          アメリカ留学✅項目:多くの大学がモットーとする「光」「真実」の再起動なるか(前編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          はじめに 本稿はTOEHL Web Magazineの連載コラムFor Lifelong Englishに2021年1月に掲載した記事です。執筆したのは2020年12月、COVID-19 Pandemicも2021年度中には終息し、アメリカの各キャンパスも再開され留学生も戻ることを予想し書いたものです。残念ながらこの年も終息しませんでしたが、2024年4月現在は正常に戻りつつあります。4年前の記事ですがアメリカの大学、大学院に留学する際の大学選び、願書提出時などに役に立つ

          アメリカ留学✅項目:多くの大学がモットーとする「光」「真実」の再起動なるか(前編)---英語活動情報誌For Lifelong English

          日本人留学生激減---既に新型コロナパンデミック以前にも、日本の将来への影響を懸念

          はじめに TOEFL Web Magazine の連載コラムFor Lifelong Englishに掲載した記事です。2022年8月に執筆し9月に掲載した記事です。COVID-19 Pandemicの収束が少しずつ見えた頃で、猛威を振るった前年2021年、前々年2020年には日本人海外留学生数の激減は当然といえば当然のことでした。しかしそれ以前のデータも見ると既に日本人留学生数の激減は始まっていたのです。後記に2024年4月15日現在の感想を付します。 1949年〜

          日本人留学生激減---既に新型コロナパンデミック以前にも、日本の将来への影響を懸念