見出し画像

あなたたちから見られてるほど陽キャではないというお話

僕は陽キャなのか、ということを長いこと考えているわけであります。
16パーソナリティは”I(内向型)”としているし、高校生の時なんて3年間受験勉強しかしてなかったような人なのに、なぜか最近はみんなと”ワイワイ”して楽しめています。僕のnoteでは、そんなことを言語化してみようかなと、ひとまず考えております。

よく言われていることではありますが、はっきりとした陽キャ、陰キャに分かれている人間は世の中そんなに多くはなく、ほとんどの人は「どちらでもない」「時と場合による」という人が多いでしょう。僕は時と場合によるやろ、と考えていたのですが、最近この分類の仕方が良くないのだと気づきました。

陽キャ、陰キャの分類の仕方が良くない

小さい頃から、休み時間に一人で読書してるお前は陰キャだといじる流れがありました。僕に限らず。
外でめいっぱい体を動かして友達とサッカーをする陽キャがよしとされてきました。字の通り、太陽のもとで明るく元気で活動的な人種、それが陽キャ。陰キャは臆病で気弱で何もできない人種。極端だがそんな偏見を植え付けられている様な気さえします。
もちろん、幼少期からの発達において、他者とコミュニケーションを取れるようにする教育は必要だし、運動することや友達と仲良くすることが肯定されるのはわかります。

ただあくまでそれは中学校や高校までの世界であり、一成人として生活する大学生以上は、それを経た大人としての世界で生きていかなければなりません。最低限のコミュニケーション能力は備わっていることは前提として、人それぞれの嗜好があり、思考パターンがあり、性格が違っているのです(当然)。
そういうわけで、この区別の仕方は成長期におけるコミュニケーション能力向上のための善悪であり、大学生である今の我々にとって本来気にするべき概念ではない、という前提からお伝えしました。

内向型の楽しみ方

さて、言葉の定義を変えて、外交型/内向型という分類でお話ししましょう。簡単にですが、外交型とは積極的な他者との交流を楽しみ、内向型は一人で何かに取り組む時間や思考を楽しむ、的な感じです。
あなたはどちらですか?
必ずしもMBTI診断と一致するとは限りませんが、ひとまず僕は内向型ということにしておきます。

まず内向型としての楽しみ方をここで伝えた後に、次の項からは外交型との楽しみ方や、自ら外交的になる方法なんかをお伝えします。一般的な話は他の場所で散々だと思うので、noteらしく僕の主観で僕の伝えたいものを伝えていきます。どちらの人も楽しめるように。あくまで一意見です。

自然に盛り上がる思考や湧き上がる感情を楽しむ

興味・関心が内側に向く、という意味ですから、自分についてとても興味のある人種だと考えています。その中で、外交型に比べて繊細に思考が繰り広げられていると思います。
例えば綺麗な朝日を見て、「今日も健康的に起きれた」「眩しいけど綺麗」そんな感情が湧いてきます。目の前に他者がいても同じです。「かっこいいな」「そのネックレスいいな」「この前この人と行った食事楽しかったな」本当に多種多様な思考が巡っています。そしてそれをあえて言うでもないので、よく「何を考えてるかわからない」と揶揄されます。
逆に、そんな思考パターンが癖づいているので、「嫌な思いしないかな」「なんかイライラしてるな」と細かいことまで気づいてしまい、気を使ってしまう人も多いです。最近では繊細さんとよく聞きますが、良くも悪くも内向的な思考の結果でしょう。もしそれで悩んでいるのであれば、思考の結果の良し悪しにとらわれず、思考していることそのものを楽しんでみましょう。

「エモさ」を楽しむ

エモい、とは外交的な人も言いますが、内向型はそこに思考が乗っかります。お酒を飲んで、ふう、と一息ついた時、回った酔いの気持ちよさに加えて、「テスト頑張ったな」「今日も頑張ったな」と自愛します。気が大きくなってちょっと外交的になる人は、自分の話をしていることを気持ちよく感じたり、中のいい友達と飲めてることに安心したりするでしょう。
しかし注意すべきなのは、思考が悪い方に傾いた時に一気にスパイラルに陥ってしまうことがある、ということです。僕もかつてそれで病み散らかしました。アルコールのせいで適切な判断ができないので、感情が先行してそれを負の感情が止まらなくなっちゃうんですよね。

「エモさ」とは広く言えば感情の動きのことですが、思考によってそこに説明を付け足すことで、「こうだから嬉しい」という論理的な心地よさを感じる、ということでした。

管理、試行錯誤を楽しむ

思考すること自体を楽しむ、ということはわかっていただけたと思いますが、もう少し進んで思考した結果良くなっていくことを楽しむのも特徴です。
支出を記録して管理して無駄遣いが減ったり、食器をまとめて一度に洗えば楽なんじゃないかと考えて実践してみたり。流れるように自然に思考が回っていくので、合理的な正解(とされるもの)を理解することができます。
でも逆にその合理性に囚われて自分の行動が伴わなかったときに落ち込みがちなのもあるあるです。


総じて、これらは一人でいて周りを気にしなくていい時に特に顕著に現れます。そう、一人でいる時は楽でいいのですが、否応なく他者と関わらざるを得ないのが世の中です。

僕なりの外交型との関わり方

陽キャと陰キャが交わることのない存在だったように、内向型の人は外交型の人と関わりづらい人種だと思われがちです。
また、外交型の人にとっては相手がどちらであろうと関わろうとしますが、拒絶されたり距離を置かれることで自然と諦めていく様な節がある気がします。それについて、僕はどちらかというと内向型の人の方に問題があると考えています。ここでは、それを気にしている内向型へのヒントを置いていきます。

違うことを受け入れる

内向型の人は、外交型の人との違いを受け入れましょう。めっちゃ喋るし、友達話も多かったりします。
大人数いたりすると自然と聞き役になったり、友達話に羨んだりすると思います。でも、それでいいのです。気持ちよく喋らせて、褒めとけばいいのです。

よくないのは、その人たちが正しくて、「いっぱい喋れて友達多い」のが唯一の正解、みたいに勘違いすることです。これだけ多様性が騒がれてていまだにそんな感覚が刷り込まれてるのもすごいことだと思います。いい加減捨てましょう。

自分を曝け出す(難)

1対1の場合、嫌でも喋らなきゃいけない状況になります。外交型はこちらに興味を持ってくれているので、いろいろ質問してきます。時には話したくないことも聞いてくるでしょう。
まずは、内向型である自分に割り切って、話したくないことは話さない、と決めることです。ですが、最終的には自分の情報全部さらけ出せる様になると勝ちです。多分、これが圧倒的に時間かかるし難しいと思います。ちょっとずつでいいので、プライベートな部分を話していきましょう。
内向/外向関係なく、茶々を入れてくる人もいます。それはまた別の話なのですが、気にしないのが一番です。

頻度を減らす

会う頻度を減らす、割と大事です。内向的な人は、相手がどちらであれ他者と付き合うことに一定の労力を消耗します。そのためには、断る、ということをしなければなりません。わかります、辛いですよね、難しいですよね。
何が難しいって、そのままフェードアウトしてくのがめっちゃ怖いんです。
かく言う僕も、かつて疎遠になりたくないけどキラキラしてて近寄りがたい人、と言うのがいました。一時期は「ごめん、やりたいことあるから」で乗り切っていましたが、そんな僕が辿り着いた現時点でのおすすめを並べておきます。

・本当に予定があるようにする(嘘をつくと大体ばれます、気をつけましょう。おすすめは無理やり予定を入れることです。一人でお出かけするでも。)
・一人でいたいと伝える(内向的である、と自分を曝け出せてる人用)
・断らずに行く(本末転倒だが、行ってみると意外と楽しかったりします。行くまでがだるかったりするだけです。)
・時には自分から誘う(次は誘うね、でその時は断って、そのあとちゃんと誘いましょう。その時は「暇だから飯食いに行かん?」でいいです。)

月1,2回会ってればほとんど縁は切れません。むしろそれぐらいの頻度で会う方が、依存しすぎない健全な友好関係だったりします。

とはいえ、最初は高頻度で会って仲良くなるのも大事です。特に内向的な人にとっては「単純接触効果(ザイオンス効果)」が大きいので、何回か会うことで少しずつ心を開いて自分の話をしていける様になります。

外向”的”に生きるために

内向型/外向型はほぼ変えれないと思ってます。でも、外向”的”に生きることはできます。これが、僕が「時と場合による」と考えている理由です。
誰しも、仲良い人とつるんでたら自分の話だってできるし、その人に興味を持ったりもします。そうできる人を増やしていくのが、外向的に生きるコツです。
それによって、他者と関わることに関して自信が持てて、より自分をさらけ出せるようになったり、いろんな人と関われて人生が豊かになったりします。実際僕がそうでした。普通に、仲のいい人が増えて、自分が消耗しない程度に楽しく生きれます。

相手にとことん喋らせる

まずは、とにかく相槌を打って、いっぱい質問して、相手に喋らせましょう。相手にとっては自分が気持ちよく喋ってるだけで仲が良いと感じてくれます。というか、仲の良さとか気にしてない人も多い気がします。自分が相手をまず理解して、ちょっとずつ心を開いていけるようにしましょう。

話のネタを用意する

急に話を振られて戸惑うなら、事前に話すことを決めておけばいいのです。
思考好きなあなたなら、日記を書くのなんてどうでしょう。日々感じたことを書き留めておいて、定期的に見返して、自分はこう言うことを考える人間なんだと理解しておけば、自然とその話が出てきたりします。

恋人がらみの話はしたくない人が多いと思いますが、恋人がいない理由も決めておくといいでしょう(たとえ事実でなくても)。僕は「付き合う」というのがめんどくさい人間なのですが、その理由を説明してました。簡単に言えば、内向的だから一人の時間を多くしたい、恋人と会うのは週1とかでいい、ということです。これが彼女がいない理由になります。その上で、気になっている人がいるならその人と話をすればいいし、デートをした話をすればいいのです。

自己を理解する→自分を曝け出す

もうお分かりかと思いますが、話のネタを用意する過程で、自分がどういう思考回路をしているのかを少しずつ理解していき、自分がそれを受け入れていくことで全てうまくいきます。確かに内向的な人は自分の話をしたがらないので、内向型ですアピールは珍しいと思うでしょう。でも今の時代そんなことは気にしなくていいのです。
外向型の人はそういうのに寛容な人が多いので、意外とあっさり聞いてくれます。そうした小さな成功体験が積み重なれば、少しずつ「自分のことを話していいんだ」と思えるようになります。

相手を気持ちよくさせる

相手に喋らせる、に近いですが、とにかく相手にとって「気持ちいい」と感じることをしてあげましょう。最も簡単なのは「全肯定」です。「あっそうなんだ、いいね」「へぇーすっご」「まじ?やるやん」そんなんでいいです。相槌と一緒に相手を肯定しましょう。イメージはクズ男、沼らせ男です。
無理に褒めなくていいです。相手の言動が理解できなくてもです。自分は相手に受け入れてもらいたいのですから、まずは自分が「あなたを受け入れてますよ」というアピールをすべきです。まあ、根本的に理解ができないならこちらから距離を取ればいいだけなので。

まとめ、意外と「内向型だけど外向的に見える人」は多い。

いかがでしたでしょうか。内向型でなかなか「自分」が出せずに悩んでいる人は多いと思います。「自分は陰キャだから」とレッテルを貼って、付き合いたい人に近づけなかったり、やりたいことができなかったりするのは、とてももったいないです。そんな人がより活躍できるといいなと思い、この記事を書いてみました。少しでも勇気づけられたと感じてくれた人がいたら幸いです。


最後に、意外と「内向型だけど外向的に見える人」は多い、という話をします。特に大学生では、数人でわちゃわちゃしてる集団をよく見かけます。側から見れば楽しそうなので、外向型なのかなと思えてしまいます。
ですが、本来内向型か外向型かは見た目では分かりません。興味・関心が自分に向くか他者に向くかなので。どちらかを判断するのはある程度関係を築いた人でないとそもそも不可能でしょう。
内向型の人にとっては、周りのほとんどが外向的に見えても、中身は内向型で「本当は一人でいたいと思ってるんだろうな」と考えてみることでとても楽になります。(ちなみに、いわゆる陰キャには、内向的に見えるけど実際は外向型、なんてケースもあるので人間って面白いですね。)

スーザン・ケインは内向型と外向型の比率は50%ずつだと言っています。内向的な人でも外向的になる時はあるし、集団でいれば多くの時間でそうなります(時にスマホをいじる時間はあっても)。
陽キャ/陰キャの固定観念を克服して外向的になれたら、内向型/外向型すら取っ払って、相手がどの様な考え方をする人間なのかを見つめてみると面白いでしょう。僕も早くそうなりたいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?