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因果を逆転させてでも、僕は自創作のコラボカフェを開催する

はじめましての方ははじめまして、なにかしです。
普段はよくわからない動画を作ったり、想像上の人物に救済を求めたりしている無収入のオタクです。僕のことを知っている方は世紀末みたらの記録という一次創作の製作者として認識されているかと思います。

世紀末みたらの記録については作者ながら説明が難しいので、シーズン2の予告だけ貼っておきます。なんか動画主体のキャラがわちゃわちゃする創作物なんだなと、ぼんやり思っていてください。


さて、突然ですが皆さんはコラボカフェというものをご存じでしょうか。

アニメやゲーム、漫画などとコンセプトカフェがコラボして、その世界観を再現したり、キャラクターイメージメニューが頼めたり、すごい色のドリンクがあったり、絵柄がランダムのコースターで推しを引くために大量の飲料とたたかったりするやつです。

僕もかつて行ったコラボカフェで、興味本位で頼んだオレンジと緑がセパレートになっているドリンクを飲み、その悪夢のような味に今でもうなされます。
僕の記憶ではこれがコラボカフェです。

それだけであれば、ただ文字通り苦い思い出なのですが、味以外の点においてはとても楽しかったのを記憶しています。だって意味わかんない色の飲み物や、食することが前提にないメニューが、カメラロールに大量にあるんですもの。

あ~、コラボカフェ、自ジャンルでもやらないかな~!
でも最近これといったコンテンツにハマってないしな~
あわよくば自創作でコラボカフェやんねえかな~!!!

発端海苔

セルフコラボカフェ…

まあ想像だけならタダなので、深夜にメニューを考えていました。

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メニュー海苔

この日は満足して眠りにつきました。
ちなみにですが、メニューは各キャラの重要アイテムやイメージカラーを中心に構成しています。逆算でキャラを想像できる、程よい妄想に仕上がっています。(自賛)

翌日

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目が覚めたら「じゃあ、セルフコラボカフェやるか」といった気持ちになってしまったようです。

ないなら作ればいいのです。我々オタク君(巨大主語)は、そうやって将来何の役に立つんだみたいなスキルを身に着けて来たんじゃあないですか?


かくして僕は、自創作のコラボカフェの幻覚に実体を持たせることを考え始めたのです。

さて、作るとなれば迅速に、コラボカフェだなと思えるものの用意をしなければなりません。
なぜ速さが必要なのか? 冷静さを取り戻さないうちに仕上げないと頓挫することは想像に易いからです。

用意するもの
・描きおろしイラスト

 これはキャラがカフェ店員に扮していることが望ましい。加えて、世のコラボカフェの描きおろしイラストはミニキャラがち(偏見)なので、ミニキャラを描くことにした。デフォルメ絵はグッズ展開も容易(重要)。
・コースター
 上記イラストを用いたコースター。ドリンクを頼むと1枚もらえる。
・ランチョンマット
 上記イラストを用いたランチョンマット。食事メニューを頼むと1枚もらえる。
・グッズ
 上記イラストを用いたコラボカフェ限定グッズ。今回はキャラグッズの定番、アクリルキーホルダーを作ることにした。7mm*7mmにしたのは、手元にあったコラボカフェのアクキーがだいたいh5~7mmだったからである。
・メニュー
 カフェなので。

用意するものが決まればあとはそれらを作るのみです。
僕はちょっと絵が描けるオタク君なので、描きおろしイラストは気合いで描きます。外注していたら、その間に正気に戻ってしまうでしょうし……。

ラフ

メインは4キャラなので、取り急ぎデザインを上げ、僕はその仕事に満足しその日は眠りました。


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その後は程よく自身を褒め、鼓舞しながらイラストを描いていきます。


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気が付いたら1週間経っていました。何故?
上に添付した画像は、その事実に気が付き自身を追い込んでいく様子です。

アクリルキーホルダーの製作はpixivFactoryさんで行うことにしていました。低ロットからでも気軽に作れるところが魅力ですよね。自創作グッズを作るひとの味方です。

そして僕はその日の夜、ひとつ仕事を終えました。

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自分を褒めていく姿勢は大切です。なぜならここに味方は自分自身しかいないからです。

ちなみにこれらの僕のツイート(IDをのり弁しているアカウント)についているいいね!は、たったひとり幻覚に実体を持たせようとしている人間を、遠くから見て酒の肴にしている、そういう類の人間による観察記録代わりのものです。味方による賞賛ではありません。

さて、グッズイラストを入稿して翌日に注文をしたので、うっかりBOOTH販売を始めました。

これはいずれ「世紀末みたらの記録のコラボカフェ、ありましたよね!」となる集団(予定)幻覚のための布石です。作っているとき、味方がいないように見えても、どこかの誰かはいずれ味方になるでしょう。そのときのために……。

では、この調子で他も作っていきましょう。


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コースターです。
精一杯の「それっぽさ」を目指し、せっせとこしらえていきます。

ここで重要なのはオシャレさやグッズとしてのデザインクオリティではなく、「コラボカフェあったよね~!」となるような“それっぽさ”なのです。リアリティはときにクオリティを凌駕する。程よい塩梅を探りながら作成していきます。

コースターをつくる

ウワ~!それっぽ~い!!
と、時々自身に言い聞かせながら作業を進めていきます。

ここでひとつ問題が起こりました。

「コースター低ロットで作成出来ても10枚からじゃん!!!」

いくつかの製作会社を見てみましたが、いくら低ロットといえど10枚からというところが最小数でした。
何が問題なのとお思いの貴方を僕は許しません。
10*4枚の在庫が出るのです。あいにく僕はそれがわかっていてポチれるほどに冷静さを失ってはいません。

アクリルキーホルダー同様にpixivFactoryさんで注文することも考えました。しかしです、コラボカフェのコースターは大抵、紙!ボード!で出来ているのです!一方でpixivFactoryさんで取り扱っているのはちゃんとした石のやつ……。ぽさを求める僕にとってはノーマッチ。

というわけでこちらは自宅で印刷することにしました。
さすがに厚紙印刷も正円でカットできる裁断機もありませんが、そこは気合で何とかします。紙とボードだけならある、必要なのは気合いだけ。


用意するもの
・コースターを印刷した用紙
・スチレンボード(1~2mm)

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スチレンボードは、紙に印刷しただけのコースターに厚みを付けるために使います。
購入の際はハンズのような工作材料が豊富なお店や、世界堂などの画材店を探してみてください。模型(建築模型)コーナーに置いてあるかと思います。


まずはコースターをカットします。

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次にコースターを抜いたあとの紙とスチレンボード、マスキングテープを用意します。
僕は使い勝手の観点から写真のようなドラフティングテープを使いますが、仮止めに必要なだけなのではがれれば何でもヨシ。

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これをこうじゃ。

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正円を描いて切り抜くのが面倒な僕はこうやってガイドを作り、スチレンボードを切り抜いていきます。


***

ここでスチレンボード工作をしたことのない方向けに、こっそりですがスチレンボードを切るときのコツをお伝えしますね。

まず最初にうっすらとガイド切れ込みをカッターで入れます。ボードは二枚の紙にスチレンが挟まっているものなので、一回でキレイに切るのが難しいのです。そうしてうっすらと入れた切れ込みを頼りに、今度は奥までカッターの刃を入れるのです。
そうするとすらすらと切れると思います。

ああ、ハサミはお勧めしません。スチレンが圧されてボードがつぶれてしまうので……。

それから、下の写真のように切込みではない側の紙がダマになってきれいに切れないときは、恐らく刃が鈍っているので、カッターの刃を新しくすると良いです。

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そうして切り取ったコースターの柄とボードを張り付ければ完成です。

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ペラ紙ではなく厚みが出て、すこしだけ“ぽく”なりました。


閑話

フォロワーのツイートで死ぬ

これは傍観者であるフォロワーが段々とセルフコラボカフェに興味を持ち始めたときの話です。

??「グッズってさ、公式以外が描いた方がガチっぽくない?」

聞いた瞬間白目をむきました。
セルフコラボカフェは孤独との闘い。
少なくとも味方のいない僕にとってはそうなのです。外界と断絶して作成した方が心のためでしたわ。皆さんにはたくさんの味方がいることを願っておりますわ。


そしてこの段階でもう一つの気づき。

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ドリンクの気づき1208

紫キャベツ溶液で考えていましたが、あれは塩基で青、酸で赤に変わるものでした。まあ、こちらは元々塩基寄りにして青→紫で手を打ちましょう。キャラクターのイメージカラーが紫で、海にまつわる話があったりなかったりするところから生まれたドリンクだったので、ここに深いこだわりはありません。何ならこの汢村君は赤くもなるので色が変わればよろしくてよ。重曹レモン紫キャベツドリンク、不味そうですけどね。


閑話休題


次はランチョンマットを作ります。もう死角はありません。

ネリネリ…

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ハイ!もはや手品です。(そんなことはない)

こちらもコンビニか何かで印刷することにします。
紙に印刷されたインク情報で幸福になれることを、今は誇りに思っています。

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白枠はしっかり切りとります。

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ではそろそろ、アクキーが届いたあとのための準備をしましょう。

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上の画像は「ないなら作ればいいじゃない!」の日のツイートです。

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グッズの商業性を高めるのに一番大切なものは、グッズのデザインクオリティや製作個数ではありません。それっぽいパッケージです。

ただキーホルダーがあるだけでも満足ができる、そんな心は捨てておしまいなさい。目指すものは何ですか?

これはいずれ「世紀末みたらの記録のコラボカフェ、ありましたよね!」となる集団(予定)幻覚のための布石です。

僕はそう先述しました。

すべてはその実在性を高めて強い幻覚を呼び起こすための営み。それが今回の本題です。
ともなれば、やることはひとつです。


グッズのパッケージを作る

用意するもの
・入れる袋
・グッズが映える台紙

まずは入れる袋を購入しましょう。

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百円ショップのSeriaさんで購入しました。

袋を閉じる部分がシールになっており、パッケージに最適です。
フックにかけられるタイプの方がパッケージっぽいのですが、一般的な小売店で見当たらなかったため、こちらを使用します。
(フックにかけられるタイプは「OPP袋 フック」などで検索するとヒットします。参考までに…)

ではさっそく、グッズが映える台紙を作っていきましょう。

購入した袋のパッケージには「86mm×59mmのカードに最適」と書かれているので、こちらのサイズに合わせて台紙を作っていきます。

ネリネリ

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はい!手品です!(開き直り)

単体で見ると質素すぎる気がするかと思いますが、皆さんはお手元に商業グッズの未開封のものがあったら台紙のデザインをよく見てみてくださいね。
けっこう質素です。

さて、あとはグッズが実際に届くのを待つのみです。


……。


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???????????????????


店内放送が店内で流れるものであるのなら、店内放送さえ流せばそこがカフェ店内なのでは?


幸か不幸か、今回のコラボカフェ「世紀末みたらの喫茶」の原作「世紀末みたらの記録」は僕が作っているんですよね。店内放送用音声など造作もなく生成できます。

因果を逆転させてでも、僕は自創作のコラボカフェの夢を見る。

というわけで作りました。

内容は各キャラクターが「自身がモチーフになったメニューについて喋る」というものです。流れてそ~!


ついでに告知動画も作りました。
(突然チャンネルに店内放送だけアップされていたらこわいので)


「世紀末みたらの喫茶」企画まとめページもつくりました。


個人創作物としての福利厚生が整いすぎている(自賛)。
あとはグッズが届くのを待ち、そのあとについに開店するのみですね。


数日後…


ヤマト運輸さんから「おめーのとこに荷物(グッズ)届けっから」とLINEが来ました。ありがたいですね。
せっかく来る前に教えていただいたので、万全の状態でグッズたちを待つことにしました。

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台紙です。

まだ印刷データを作っただけでしたので、こちらをカットしていきます。

余談ですが、僕は普段30度刃のカッターを愛用しています。
小さな工作には便利です。

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などとやっている間にヤマトさんが来ました。

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テンションぶちあがりますね。

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さて、グッズを仕上げましょう。

購入した袋に、作成した台紙と届いたグッズを入れます。

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お店に売ってた!!!!!!!!!!!!!??!?!?!?!???

想像以上に台紙のサイズがギチギチだったので、その点は今後考えるべきかもしれませんが、それ以外は完璧です。

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完全にカフェ帰りの戦利品の写真です。


下準備は終わりました。あとはカフェ空間を生成し、メニューを頼むのみです。


メニュー作り

さて、残念なことに僕の料理スキルはC程度です。
極限までのものぐさなので、白米さえあれば調味料をかけて食事と定義する人間です。基本的に調理というものを知りません。

ですが、今回必要なのは料理ではなくコラボカフェのメニューなので、工作だと思って作成していきます。

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今回作るのは上の画像の赤枠内4つです。
選出理由は「特に何も考えずに作ってしまった店内放送で、各キャラが紹介していたから」です。幻にも計画性が必要なようですね。


材料

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ここで一句。

この時期に あると思うな ブルーハワイ
(作成日 12/24)

本筋からそれるので多くは語りません。ただ、冬に青色のものを手に入れるのは難しいということだけは、覚えて帰ってください。


すっかり存在を忘れていましたが、ご飯に刺す旗も作りました。
ファンにはたまらんカラーリングになっていますわ。

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材料を組み立てればいよいよ完成です。


コラボカフェ 開店

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原作者である僕が、カフェに行った際の動画です↓



メニューも見ていきましょう。

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こちらは世紀末みたらイメージドリンク「みたらのリンゴジャム紅茶」です。


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汢村涅孟イメージ「汢村の白いおうちケーキ」


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卍門道イメージドリンク「卍のタピオカドリンク」


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「ゼペットの全部乗せプレート」



コラボカフェ、ありましたね。
その気になれば何でも作れますね。

ひとは想像できることは実現できると聞きました。

きっと世界には幾万ものセルフコラボカフェが存在するでしょう。
ですが僕はこう断言します。


「自創作のセルフコラボカフェをこの密度でやったのは
ワシが一番最初じゃい!!!」


そして僕はこう続けます。


「君がもし、たった一人で不安なら、僕のことを思い出して。
君の幸福が市販されていないのなら、それを作るのは君だけだ」



以上です。ご清聴ありがとうございました。






次は一人で〇番くじごっこでもしようかな~!!!

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