地方創生×教育プログラムの魅力って?~ネットの学校×小布施町との連携~
角川ドワンゴ学園では生徒の興味関心を発見・発展させるための機会を提供すべく、地方自治体や企業と連携し様々な職業体験を実施しています。
2022年8月24日から8月26日に2年半ぶりとなるオフラインでの職業体験を長野県小布施町(おぶせまち)で実施しました。
コロナ以前から職業体験の連携先である、一般社団法人小布施まちイノベーションHUBさま(以下、OIHさま)の遠山様に、角川ドワンゴ学園職業体験の受け入れについてお話を伺いました。
学園と地方自治体との連携とは
角川ドワンゴ学園で実施している職業体験では、様々な地域と連携し仕事・社会課題・人・自分に触れることのできるプログラムをオフライン、オンラインで開催しています。
沖縄県うるま市を初め、全国の地方自治体や地域団体さまと連携させていただいております。
OIHさま、遠山さまのご紹介
ーーOIHさまは普段何をされている団体ですか?
OIHは小布施町にあるまちづくり会社です。地域の課題をもとに企業研修や、小布施町への視察の受け入れ、関係人口の創出や教育事業をしています。
ーー行政ではなく一般社団法人という形を取っていらっしゃるのですね。
そうですね、民間であることで融通が効く面はあります。ニーズに柔軟かつスピーディーに対応できることがある種の強みかなと思います。
ーーなるほど。たしかに、OIHさまはコロナ渦でもすぐオンラインのイベントに対応していただきありがたかったです。
角川ドワンゴ学園と連携するメリット
ーー何度も学園と連携していただいていると思うのですが、学園と連携することはOIHさま側にどのようなメリットがあるのでしょうか?
小布施町の関係人口の創出です。町も大学連携をしているので社会人や大学生とのコネクションはありますが、それ以下の世代との交流はなかなかないです。中でも交流の入り口として職業体験には価値があると思っています。
連携が直接小布施町に還元されるのか、ということを100%求めるのではなく、そこが入り口であればいいと思っています。職業体験開催後、結果的にあの時の出会いや体験があって、その場が小布施町だったなと気づく。その後大人になって思い出してまた行こうかな、という感じでいい気がしています。
ーー学園とのプログラムで印象に残ったり、やって良かったと思った生徒の言動はありますか?
職業体験を経て、「観光に行きます」と言ってくれるだけでなく、自分の居住地域や自分自身と照らし合わせて考えている振り返りのコメントが印象に残っています。おそらく、他地域を知ったからこそ自分の地域ってどうなんだろう、地元への接し方どうなんだろうと考えているのかなと見受けることができました。この方にとっても学びだっただろうし、我々としてもすごく嬉しいコメントでした。
2022年8月に実施したオフライン職業体験では、「第二の故郷」「他のグループの訪問先にも行ってみたい」という生徒の声から、次回への繋がりを感じました。小布施町を好きになったという発言だけではなく、次につなげていくことが非常に重要だと思いました。
受け入れ側にとっての良さ・難しさとは?
ーーありがとうございます。お話を聞いていて改めて感じたのですが、小布施町の関係人口の創出だけでなく生徒の成長や変化を踏まえて一緒に体験的な教育プログラムを作ってくださいますよね。OIHさまのメリットは何でしょうか?観光だけでもいいのに、生徒にとっても学びにもなるように考えてくださるのは何故ですか?
小布施町には、学生でも何かやろうと一緒に考える土壌があります。中高生のアイディアは、我々大人が思っているより非常にすごいし、新しい視点で捉えているから、中高生というところで線を引くのではなく一緒に考えたりだとか、彼らにとってより良い体験になるようにという考えが個人、地域としてもあると思います。
ーー中高生からも意見を取り入れて町に生かしたいと思っているから、中高生の力を最大限引き出そうとしているということでしょうか?
そうですね。ここで完結するよりかはいつか小布施町での出会いや、つながりがよかったなと思ってもらえた方が嬉しいです。何か学びを得られたらそれが小布施町とつながっていったらいいですね。
せっかくならこちらも思いを持って取り組みたい。
ーー他の学校と比べて、角川ドワンゴ学園と一緒にやるメリットや、いいなと思っていた抱いている点はありますか?
一番はいろんな意味でインパクトがあるところですね。全国2万人以上の生徒がいて、新しいものにどんどんチャレンジしている。お付き合いの中で我々も次のプロジェクトに対して材料にさせていただくこともあるのが面白いと思っています。
ーー逆に今までやってきた中で難しいなと思っていることや、今後新しく挑戦して行きたいことがあれば教えてください
コロナのフェーズが変わってきているのでもう少し濃密な体験や深い出会いをどう作っていくかということです。我々から伝えられる情報はある種フィルタリングされているので、新しいアイディア創出に制約をかけていると思います。
受け入れ地域が当たり前だと思っているところに、中高生がちょっと捉え方を変えただけでバズったりする。最たる例として、行き先が限定されている観光地をどう伝えたらいいのかに関して観光協会が困っていたところに、この前の職業体験の成果物(※小布施を一日で巡るイラストマップを生徒たちが作成した)がありました。直接的な体験やゆくゆくは中長期的な滞在をしながら、リアルな手触りを得て、仲間に揉まれながら、地域の人にとっていやそんなことできないよって言うところにチャレンジできる場になると面白いのかなと思います。
学園との連携にご興味をお持ちの方へ
ーー最後に地域の連携、地域で中高生の受け入れを検討されている方にメッセージをいただけると嬉しいです
連携を検討している方に対しては「とりあえずやってみません?」とお伝えしたいです。中高生が考えていることやアイディアは、我々大人が思っているより非常にすごいし、新しい視点で捉えてもらえるので、まずはやってみた上でよりよくすることを考えて行けるといいと思います。もちろん受け入れ側として調整はありますが、まずやってみて見えることがコーディネート側にも受け入れる地域側にとってもあると思います。
今後このようなプログラムに興味がある方はこちらにご連絡ください!
activelearninglab@nnn.ac.jp(担当:経験学習部)
N高等学校・S高等学校
https://nnn.ed.jp/
職業体験・ワークショップ
https://nnn.ed.jp/learning/extracurricular_activities/workexp/
角川ドワンゴ学園(N高/S高)の「今」を発信する「 #NS高新聞 」。実行委員の生徒が作成した記事や活動の様子を発信しています。
https://note.nnn.ed.jp/m/ma3b8eea2a26a
小布施町在住ライターさんによるレクチャーのもと、生徒が小布施町の魅力や商品を伝える記事執筆を行いました。是非ご覧ください。
https://note.com/nshigh_newspaper/n/nbc40649515b5