幸せになろうよ!

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心変わり

僕は信念を持っていると思っていた 核のある人間になろうと必死だった でもそれは 錯覚で 誤解で 事実じゃなかった 何でもない君の視線 黒い瞳孔に惹かれる ナイフのように尖った そのレーザービームに焼かれ 心に穴が空いた でも僕には核が無いから 埋める指令も出ない 一つ一つの言葉に 手足を縛り付けられるようで なんて生きにくい世界なんだ なんて死ににくい社会なんだ そう心で嘆いて 人との繋がりを絶とうと 立ち上がったその時 暗闇から手を引かれ 足を掴まれ 依然として苦しみ続け

    • 「白き輪郭-地図」 / 時と歳

      青写真は無い。僕と僕が永遠に相容れない日。そういう日があると初めて知る年齢。でもなぜなんだろうか。描き切れる自信もある年齢。君と話す時は、痛い衝動と共にその快感を感じる。恥と恥を繋いで、縫い合わせたぬいぐるみが君の心になって、それに救われる。照らされ、眠らされ、生かされる。でも近づきすぎると、溶けてしまいそうで、直視することすら億劫。進むべき方角は分からないけれど、備蓄はまだある。まだ、大丈夫。

      • 「青と海-航海」 / 時と歳

        扇風機にあたって、タイムワープのように想像の海を漂う。雲の合間を縫う。君の脳のうねりを越えて、尾根のように船を揺らす波に応える。君の記憶に僕を移して映す。そういう妄想をする年齢。君と話す時は、拙い語彙で自身の気持ちを表現し、話しながら理解して、後悔する。そういう年齢。入道雲を見て、自分がそういう年齢であることを無意識に疑わない年齢。

        • 「氷の日 2023年1月26日」

          内省 自分の存在証明とかいう言葉じゃなく ただ、愛されたいと、無数の人を見て 自分の性、運命を確認する時間 きっと僕はもうこの壁を壊せないのかな いや、壁というより鉄格子かもしれない 冷気が自分の半径数mmに充満して 息が詰まるように白に浮く 僕達はもう同じ道を辿えやしない 隣を歩くことすらできない 景色の無い暗い道程で 遮るものは何も無いのに お互いを認識できない 僕達はもう心を向き合えやしない 目を合わすことすらできない 多分そっちを向く機能が備わってないんだろう

          White Summer

          夏を映す 君は夏を映す 全部変わってしまうのかなと思ったけれど なんも変わらないね なんも変わってないね 変わってないからといって 止まってはいないんだけれど そうしてまた、 流れるように時の中で揺蕩う 将来のこと、未来のこと そういうものが不安で 時と共に押し寄せてくる時もあるけれど 足を踏み出して僕は行く 今を十分に噛み締めて それを今は思い出せないかもしれないけれど その時々の感情は絶対に忘られぬ思い出 夏の力が僕を留める 理由もなく涙が溜まる 時のクルーザーの上で

          「PERFECT BLUE」 Base Ball Bear について

          青は貴重な季節で、 彼もまたそれに魅せられている そんな透き通った季節には 君という一滴の濁りがあって それは同時に彼に輝きを与えた ここに至るまで 彼は彼女に魅せられ、 死の雰囲気を纏うその身体に見蕩れた 死の雰囲気は次第に濃くなり、 ついに剥がれぬものとなった頃 夏は体を乗り出してきた 彼は、 「むき出しの太陽に口づけしようと あの夏の日に翔んだ君」に 「凛とした青い空に溶けてしまった」君に 別れを告げぬまま、 「君の知らない季節」を 幾度も迎える 「Boy M

          「PERFECT BLUE」 Base Ball Bear について

          血中の泡

          街の帳は 街の灯りは 外の景色は見えず 誰も心に触れない どこか痛いところが どこが痛いのかな 夏は嫉妬深く 体を抱きしめて 積み上げられた本が 心を睨みつける 僕が欲しかったのは こんなものじゃない 心の赤い涙が手に滴ってもいいから 握り潰して お互いに応えようと思う、そんな人 そんな人を大切にできたらいいな 愛は世界の全てじゃないけど それでも僕は愛を心に込めて 君の心を抱きしめたい 生まれも育ちもよく知らない あの人からの言葉に こんなにも救われた経験がある

          雲の中

          僕の目は白色しか捉えられず 決して暗闇の中で 蹲っているわけじゃないのに 世界には何も無い 何も見えない この流れの中で くだらない視線や文言を避けて 必死になにかを掴もうと かき分けて進んでいるのに 掴みどころのないこの世界は いつも通り抜けて 胸には何も残らない 雲って多分 思っているより サラサラで ベタベタで 今まで培ってきた知性が 内側に牙をむく 心が理性に押さえつけられて 自分が透明になったかのように 生きている心地がしない時 雲を感じた

          囚人

          僕は夜の囚人 異邦人の心を 感じてみてわかった 自分の心の正体 傷つきたくないから 昨日に続いて 僕は逃げる旅をする その暗い暗い闇は 僕を蝕むというより 僕を僕から引き剥がしていて 何人たりとも僕に寄せ付けない ここに囚われて長いけれど 僕にはまだここがどこだか分からないから 今日も壁を削って 生きている証を確認する他ない 証明というより なんの論理もない自明の理を 確認する他ない いつか僕は心が内側から腐っていって 腐る場所すら無くなっていって 土と一緒に眠りにつくの