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#001 前向きな成長や気づきが、人生をより豊かにする

“放課後はゴールデンタイム”という理念のもと、子どもたちの豊かな放課後をつくり続けている放課後NPOアフタースクール。その職員やスタッフがどんな想いや考えを持って日々の仕事に取り組んでいるのか、一人ひとりのリアルな声とその魅力をお届けします。

プロフィール

①名前  
手塚雅子  てつかまさこ
➁所属
ソーシャルデザインチーム インキュベーションセンター/プログラムコーチ
③入職時期
2016年/2月
④放課後の思い出
小学生のときは、月・火・金・土曜日:そろばん、水曜日:ピアノ、木曜日:書道、日曜日:剣道 という日々でした。書道の先生がめちゃ怖くて、何時間も正座で手をたたかれることもあって怖かった思い出があります。


■中学校教員の仕事を通じて、教育のおもしろさに気づく

―これまでの経歴について教えてください。

大学卒業後、寝装品を扱う専門商社で営業の仕事をした後、求人誌の営業職に転職。その後は音楽プロモーターを経験したのですが、家庭の事情で地元の栃木に戻ることに。そこで中学校の教員になって教育の面白さを知り、放課後NPOアフタースクールに転職しました。

―様々な職業を経験されてきたのですね!なぜ放課後NPOアフタースクールへ?

うちは、母が学童保育の指導員だったり、姉が中学校教員だったりして、食卓でも子どものことや教育の話をすることが自然な家庭だったんです。そのため、自分が教育や子どもに関わることも自然に考えられ、英語の教員免許を持っていたので、中学の英語教師の道へ進みました。

―中学生といえば思春期真っ只中ですよね。そんな子どもたちと関わるのはいかがでしたか?

中学生との関わりは最高におもしろかったですよ!いろんなことをあれこれ考えて言動にうつしてコミュニケーションをとっていく年頃で、そのおもしろさを体感しました。もちろん、イライラすることもありましたが(笑)、それに向き合うのもおもしろかったですね。

プログラムコーチの手塚雅子さん

一方で、学校現場は生徒が限られた世界しか知らないことから、不登校や人間関係形成に失敗して苦しむ姿がありました。「もっと、いろいろな世界や大人が教育に関わったらいいのにな」という思いを持っていました。

また、英語の教師としては留学経験がないことから「長期で海外へ行ってみたい」という思いがありました。そんな中、ある企業のスカラーシッププログラム(※1)に参加できることになり、中学校を退職。2ヶ月間、アメリカへ留学しました。そのときの仲間が、放課後NPOアフタースクールの求人を教えてくれ、応募しました。

※スカラーシッププログラム…研究や就学を援助するために貸与または給付される奨学金やその制度。


■日々のアフタースクール運営を通じて、信頼関係を築く

―放課後NPOアフタースクールへ入職後は、どのような仕事をしてきたのですか?

現在の業務とは違い、アフタースクール拠点の運営をしていました。最初に赴任した拠点では、アフタースクール立ち上げに携わりました。当時、マニュアルは何もなく、正解のない中での運営は大変なことも。最初の2年間は電話が鳴るたびに怯えていましたよ(苦笑)

でも、保護者会で子どもたちとやっている遊びを一緒にやったり、お茶会を開いたり、メルマガを配信して子どもたちの様子をこまめに伝えたりして、保護者の方との関係をつくっていきました。

すると、徐々にお互いの距離感も近くなっていき、親子でアフタースクールのファンになってくれる方も出てくるなど、アットホームな雰囲気の拠点になっていきました。立ち上げ当初は20人程度の子どもたちでしたが、年々来てくれる子が増え、にぎやかに過ごしました。

拠点でのハロウィンパーティの様子。毎回ファッションショーのように仮装した子どもたちがランウェイを歩く企画を実施

約4年間こちらの拠点に勤めた後、2つ目の拠点ではコロナ禍での拠点運営となりました。学校が閉校している間はエッセンシャルワーカー(医療従事者等)のお子さんなど預かりが必要な子どもたちをお預かりしていました。1日数人という少人数だったので、通常とは違ってなかなかできないこともありましたが、そのときの状況に柔軟に対応しながら運営を行っていました。

コロナ渦で、縮小して夏祭りを実施したときの写真。どこの地域もお祭りが中止になったので、子どもたちにとっては浴衣を着る機会ができ、「お祭り気分で嬉しかった」との声も

■仕事を通して、誰かの喜びに貢献したい

―新規拠点の立ち上げ、コロナ禍での拠点運営と幅広い現場での経験は、現在のお仕事にも生かされているのではないでしょうか。現在の担当業務について教えてください。

現在の役職である「プログラムコーチ」は企業と一緒に作ったプログラムの、最終的なお届け役です。私たちは様々な企業と協働して、小学生向けの体験型プログラムを企画・運営しています。子どもたちが楽しめて、一人ひとりの世界が広がることを目指してプログラムを作っているのですが、私はそのプログラムを実施する役割を担っています。

プログラムコーチは、単なる司会進行役ではなく子どもたちをプログラムの世界観に引き込み、ワクワクしながら体験できるように導く、言わば水先案内人。

時にはプログラムの世界観に沿ったキャラクターになりきって子どもたちを盛り上げたり、時には先生より少し身近な存在として、大切な要素を教えたり。目の前にいる子どもたちの様子に合わせてコミュニケーションをとりながら、子どもたちを楽しくゴールまで導けるよう、プログラムを実施しています。

世界各地をめぐって異文化理解を深める体験型プログラム実施の様子。プログラムコーチはある王国の引っ越し先の調査を依頼する家来役

※プログラムの様子 https://npoafterschool.org/archives/blog/2023/02/38738/

―プログラムコーチのお仕事、すごく楽しそうです!一方で子どもたちとやり取りをしながら、となると柔軟な対応が求められたりもしますか?

そうですね、一応台本はあるのですが、単純に台本を覚えればOK!というわけでもありません。ファシリテーション能力や、コミュニケーション能力が大切な役職だと感じています。ただ、小学生を相手にするということを考えると、自分の世界観やカラーを持っている人は強いと思います。

―仕事に対してどんな想いや願いをもっていますか?

私は、子どもにとっても大人にとっても、前向きな成長や気づきが人生をより豊かにすると思っています。この仕事を通して、それに少しでも関われたらいいな、と考えています。

これまでのすべてのキャリアを通して、人は自分の良さや可能性に気づいたとき、自信をつけて一歩前に進めるようになるのだな、と学んできました。そして、それが人生をより豊かにすると感じます。

この仕事の特徴のひとつは、たくさんの人に出会えること。だれもが持っている自分の良さや、その先の可能性に気づけるようなお手伝いができたらいいな、と思います。

車の視点から交通安全について学び、考えるプログラム

―仕事のやりがいやこれからやってみたいこと・チャレンジしたいことを教えてください。

やりがいは、この仕事を通して、誰かの喜びに貢献できたとき!子どもたちに対してももちろんですが、一緒に働く仲間に対しても、その思いが強いです。

やってみたいことは、団体のお一人お一人と話してみたいです。それこそ、どんな背景で、放課後NPOにたどり着いたのか、といったことを聞いてみたいです。

仕事の面では、現在6名いるプログラムコーチをチーム化していこうとしています。今までプログラムコーチはそれぞれが独立して各プロジェクトで動いていたのですが、チームになることで、属人的(特定の個人の資質や能力に依存する)ではない形で仕事を回していければと考えています。

また、今はプログラムのお届けがメインの業務ですが、今後は少しずつプログラムの企画にも携わらせてもらう予定です。


■チームメンバーからのメッセージ「教育や放課後現場の経験が豊富な、ラテン系のお姉様!」

―最後に、チームメンバーのからんさんから届いたコメントを紹介します!

「マネしたくてもマネできないラテン系な空気感!同じチームで一緒にマネージメント職に携わっているのですが、どんなテーマでもお話ししていると前向きになれる、そんなパワーを感じます。

きっとみんなが安心してお話できる、包み込まれたくなる様な方です♡仕事に対する柔軟性や、個々人を大切にする気持ち、広い視野…尊敬するところは上げればキリがないですが、いつも落ち着きのあるお姉さまの様な振る舞いもうらやましいなと思っています。

教育や放課後現場のご経験も豊富な手塚さんには、プログラムの企画開発などでもアドバイスをたくさん頂いています!そんな魅力溢れる手塚さんと一緒にお仕事できていることを本当に嬉しく思います。」

放課後NPOアフタースクールで働くことにご興味のある方はこちら!

https://npoafterschool.org/recruit/