見出し画像

意外に上手くいかないデジタルマーケターの副業

成長を続けるデジタルマーケティング市場は、昨年から、更なるデジタル化ニーズにより深刻な人材不足に陥っている。そのためか、デジタルマーケターの副業という文字がインターネット上でも散見されるようになった。

実際に、デジタルマーケティングの副業は可能なのか、また、副業をステップアップに独立できるのか?。個人的にはかなりハードルが高いと思っている。どうして、デジタルマーケターの副業はうまく行かないのだろうか?

副業(サブワーク)と複業(パラレルワーク)の違い

「ふくぎょう」という響きを聞いて「副業」と「複業」どちらをイメージするだろうか?同じ読みだが、働き方と根本的な考え方には大きな違いがある。

まず、「副業」だが、これはサブワークとも呼ばれ、メインの仕事(例えばサラリーマンの本業)がある状態で、週末など空いた時間を使いサブの仕事して従事するという考え方だ。メインの稼ぎを補うためにという意味合いが強い。

対して「複業」はパラレルワークと呼ばれ、複数の仕事を、プロフェッショナルとして受託している状態のことだ。どの仕事もメインとして捉えている状態だ。

この副業と複業は、仕事に対する考え方の違いがある。現在の多くの「ふくぎょう」はサブワークの副業で語られていることが多く、後述するが、私がハードルがあると考えているのは、こちらの働き方に対してだ。

デジタルマーケティング業界で副業の現状

話を戻して、副業について。デジタルマーケティング業界での副業は、色々な分野に分かれている。その中でも特に多いのが、広告運用と呼ばれるものだ。Google広告やYahoo!広告、FacebookなどのSNS広告の運用オペレーションするという仕事内容だが、この分野は市場自体が伸びていて、そもそも正社員で人材不足ということもあり、副業人材で人材不足を補うというニーズはかなりある。

実際に、この分野で副業を得ようとすると、かなりの経験が要求されるが、その経験がある人材はかなり少ない。そのため、副業ニーズはあるものの、まだまだ人材不足の面はある。どのような点が経験として求められるのだろうか。

メディアのカバレッジ
具体的には業務内容のカバレッジ、つまりどれだけ多くのメディアを運用してきたかという点だ。具体的にはGoogle広告、Yahoo!広告、SNS広告の中でも、Facebook&Instagram、Twitter、LAP(LINE広告)、YOUTUBE広告、Tiktok運用実績がどこまであるかという点だ。管理画面の変更や機能追加が頻繁におこなわれ、SNSに関してはトレンドと共にメディアそのものが変わるので、直近に運用経験があるかも問われる。

予算規模
取り扱ってきた予算規模がどれくらいだったのかというのも問われる。少なくとも、月に100万円以上の運用実績があるかどうかだ。数100万円、単位なのか、1000万、億など予算規模で、仕事のスピード感や耐えられる負荷なども変わってくる。それ以下の予算は正直、副業を雇うまでもない。50万円の広告で20%パフォーマンスを上げても10万円。あなたはいくらのフィーで運用を請け負えるか?

実務経験
インターネット上のクラウドソーシングサービスなどでは、必要な実務経験3年以上と書かれていることが多いが、何を持って3年の実務経験と言っているのかわからないというのが本音だ。実際に、みっちりやれば、中には3ヶ月でものになる人もいる。やる気とセンス次第というわけだ。3年と設定してあるのは、おそらく、ある程度の人であれば、少なくともそれくらいの期間があれば習得できるという見込みの年数と思われる。

逆に、デジタル広告の運用くらいであれば、1年くらいでマスターできる能力がないと、そもそも人材として使いものにならないのでは、という話もある。要するに3年も広告運用をやっている人材は無能である確率が高い。優秀な人材は1年程度でマネジメントや営業などの上流、MAやデータマーケティングなどより高度な分野に移っている。

このようにインターネット上で、「デジタルマーケティング、副業」で検索をすると、散見されるものの、実際の活躍の場を探すのはハードルが高い。

そもそも、発注側にリテラシーがなく、上記のようなある意味矛盾的な経歴を求めている面がある。一方で、デジタルマーケター向けのフリーランス、パラレルワークの複業・副業サービスなどが検索上位に上がってくるのを見るとわかるように、需要があるのは間違いないだろう。

問題は自分の能力とパフォーマンスを垣間見て、マッチする案件を見つけるかどうかだろう。

デジタルマーケターの副業の始め方

ニーズがあるのは前述の広告運用だが、ほかにもコンテンツマーケティングやソーシャルメディアマーケティングも人気がある。この辺りのいわゆるクリエイティブディレクション近い下流の仕事は、デジタルマーケター向けのクラウドソーシングなどを利用するのも、ひとつの方法だ。

しかしながら、さらに上流の本質的なデジタルマーケティングの仕事がしたいのなら、直接企業に直談判して仕事を得ると方法もある。それくらいの熱量があれば、相手に伝わり、副業としての仕事を掴むことが出来る可能性はあるだろう。企業にとってもニーズのあるパワーワードが、デジタルマーケティングだ。

デジタルマーケターの副業を始めるにあたって、必要なスキルとは?
しかしながら、上流のコンサルティングになればなるほどハードルが上がる。本質的にはデジタルマーケティングの各分野のスペシャルティレベルでなければならない。その分野のことであれば、何を聞かれても答えられるレベルを求められるが、そこまで高い能力を持っている人材は少ない上に、そのクラスになると本業で出世して副業どころではない可能性が高いという点だ。ただの作業をするような実力であれば、副業というよりも、アルバイトレベルで十分ということになる。デジタルマーケティングというのは本来コンサルティング業務でもあるため、副業とイメージされる報酬を得るためには、その道のプロフェッショナルであるということは最低条件と言ってもいいだろう。

デジタルマーケティングはコミュニケーションが仕事
プロフェッショナルなポジション、上流の仕事になるとコンサルティングやプロジェクトマネジメント的な仕事の側面が増える。ここで問題になるのが、サブワークという点だ。コミュニケーションは頻度とスピードが命となるので、本業で昼間の時間を使ってしまうと、物理的に不可能となる。

結果、副業ではアルバイトレベルの報酬しか得られないケースが多い。自らの価値のないノウハウを売ってアルバイトの時給をもらうなら、KOBUSHI BEER LOUNGE & BARでアルバイトをした方が人脈も増えるので将来の投資になるという考え方もある。

デジタルマーケターが副業をステップに独立できる?

デジタルマーケターは副業をステップにして独立するというのは正しい。いきなりメインの仕事を辞めて独立するほど危険なことはない。

前述のとおり、メインの仕事が終わった夜だけしか仕事ができない場合は、これに当たらない。相手の立場になって考えるとわかるが、あなたの業務時間外にクライアントとコミュニケーションを取る場合は、クライアントにとって、それは残業時間だ。当然コストもかかっている。あなたにかかるコスト以上に圧迫していることを理解するべきで、仕事がそんな都合よくできることはない。

意外に勘違いする副業を成功させるポイント
要するに、副業を成功させるポイントは本業であるメインの仕事をフレキシブルにして、副業の対応可能な状況にしておく必要がある。つまり本業との交渉やポジション作りが副業案件を探すよりも重要になるということだ。そのためには社内での実績や信頼作り、根回しなどが必要になるわけだが、この辺りができる人は本業で出世してしまい、副業どころではないというジレンマもあるし、そもそも解雇規制で守られている正社員が積極的に副業をさせるのもコンプライアンスや社会制度的にどうかという議論もある。

デジタルマーケティングの副業でいくら稼げる?!

もちろん、本業との兼ね合いをうまくマネジメントできれば、副業で無限に収入を伸ばしていくことは可能だ。中には、副業の収入が本業を凌ぐ強者もいる。本業の仕事が裁量労働であったり、成果給であるとこのような状況を作ることが可能だ。
単純に1か月の所定時間は週5日×8時間×4週間の160時間。休日は120時間ある。寝る時間を削らなくても稼働時間を1.5倍にするのは楽勝だろう。会社はオーバーヘッドコストを負担しているので、それを差し引けば、実際には2倍くらい稼げるはずだ。

自分で営業できるか
ただし、会社の言われたとおりに思考停止して仕事をした気になってた人は難しいだろう。仕事を取る=営業だ。あなたは自分の価値は正しくプレゼンしてその対価を決めて、提案して契約できるだろうか?もしそれができる能力があったとしたら、独立すれば今の4倍は稼げるだろう。

デメリット
ただ、時間と脳みそを使う仕事なので、長期間続けると体力的・精神的にもキツイ面がある。そのため、かなりモチベーションが高くないと副業・複業はできないということになる。優秀でなければ、精神的、体力的にはきつい状況に追い込まれるはずだ。いずれ本業にも支障をきたすことになるだろう。中途半端な能力の人が副業にこだわると、クライアントにも迷惑をかける結果になり、本末転倒にもなりかねない。

デジタルマーケターの副業が意外にうまくいかない理由

KOBUSHI MARKETINGでは基本的に「副業」人材とは契約しない。(一部の超優秀で実績のあるハイブリッドフリーランスは除く)

活躍しているサラリーマンの場合、本業の仕事の裁量が自由にすることができないケースが多い。時間が自由なサラリーマンは、仕事ができない窓際族で時間があるということなのではないのだろうか。本業で干されて、業務も責任もない、そういう人間が時間があるから副業しようと考えることが多いのだ。窓際族の能力のない人間が、デジタルマーケティング業界で副業をして成功するということはありえないということは説明不要だろう。デジタルマーケターの副業が意外にうまくいかない最大の理由となっている。

数少ないデジタルマーケターの副業がうまく言っている人は、会社での立ち振舞をコントロールできるほどの実力、能力のある人間のみだ。

成功しているケースは、そもそも独立しており、会社から頼まれてサラリーマン籍になっているなどのケースや、独立のために、本業をパートタイムにして、半分の労働時間でもパフォーマンスを出せる実績を証明しているなど、とにかくパフォーマンスが高い。

中には、本業をメインに稼ぐことを考えた上で、相当に意識が高く、副業で成長してみたいというマインドでやっていることが多い。収入を増やしたいと言うよりも、新しい仕事への意欲や向上心でやっている人が多いのも事実だ。

「副業、副業」と空いた時間で稼げないかなと騒いでいる人間は、実は、本業での能力がなく、時間を持て余している人間が多いということになる。要するに、アルバイト感覚で、デジタルマーケティング業界で副業できるほど、甘い世界ではないということを肝に銘じてほしい。

デジタルマーケターで成功するには副業よりも〇〇がおすすめ!

少し厳しく話しをしてきたが、これが、現在のデジタルマーケティング業界の副業の現実でもある。二足のわらじでデジタルマーケティングで成功したいのであれば、副業よりも複業(パラレルワーク)がおすすめだ。

パラレルワークは今後も働き方改革の影響でどんどん一般的になってきている。現にKOBUSHI MARKETINGには複数のパラレルワーカーとパートナーシップを組んでおり、プロジェクトベースで案件を回していたりする。営業もパックエンドも自分でやるので、知識やスキルは必要だが、オーバーヘッドコストを節減することでサラリーマン時代より4倍程度の収入アップは、優秀なマーケターなら可能だろう。

もし、あなたがデジタルマーケターとしてステップアップしてもっと稼ぎたいと思うなら是非一度KOBUSHI BEER LOUNGE & BARに遊びに来てほしい。勉強会などのコンテンツを多数用意しているのでヒントが掴めるだろう。

↓↓リンクは下記より↓↓
デジタルマーケティング、新規事業、DXセミナーや交流会 【KOBUSHI BEER LOUNGE & BAR】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?