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あなたも私も、幸せになる権利がある。

誰かの小さいころや、若いころの話を聴くのが好きだ。
正確にいうと、相手がいきいきと話す姿を見るのが好き。
だから、過去のこととは限らない。現在のことや未来のこともあったりするが、だいたい若いころについては嬉々として話してくれる率、高し。
なので必然的に、小さいころや若いころの話を聴くのが好きということになる。
そうなってくると、こちらも基本的に過去に水を向けることが多くなっているのだけど、ノビ夫に関しては過去の話を引き出しにくい。
実はそんなことはないのかもしれないけど、個人的にそう思っている。

* * *

繰り返しだが、ノビ夫はすっぱりした性格で、無駄だと思ったら過去も容赦なく切り捨てる。たとえば、学習机。実家を出ても自室に残りがちなもののひとつだと思うが、ノビ夫の部屋にはそれがない。確認してみたところ

「いらないから、窓から庭へ投げ捨てた」

という、衝撃の答えがかえってきた。
捨てるにしても、なんでそんな力技を選択しちゃったのか。
逆に手間だわ。
ちなみに、彼のお部屋は二階である。
まごうことなき天変地異だわ。

万事がこんな調子なので、結婚してからも
「小さいころの写真を見せて」
と言えないままでいた。頭をならべ、

「わぁ楽しそうだね!これはどこで撮ったの?」
「これは近くの公園。あとで行ってみる?」
「いいね!いこういこう!」
「あー、あの時こんなことがあってね、、、」

このようなやりとりがしたい。すてき。

「勝手にみたら」
てな風に“ぽん”と渡されるのは、私が求めているものではないのだ。
そんなわけで、私はノビ夫の小さいころの写真を一切みたことがなかった。
しかし、2020年元旦、その機会は突然訪れた。

* * *

最初にふれた“いきいきと話す”ことに関して、お母さんの多くは、こどもが小さいころの話でテンションがあがると思う。
それはノビ夫のお母さんも同じ。
控えめな方なのでグイグイ話したりはしないが、ぽつぽつ話してくれる内容に愛があふれている。
お正月にお邪魔してひとしきりおはなししたあと
「実はこどものころの写真を見たことがないんです」
と打ち明けると、ノビ夫が留守のすきに出してきてくださった。
いざ、ページをめくる。

・・・うん、生まれて一週間の写真でもう片鱗がある。
生後一ヶ月でしっかり今のノビ夫の顔になっている。
どうも彼は最初から完全体だったようだ。

それはさておき、かわいい。
ちびノビ夫もかわいいし、うれしそうに説明をしてくれるお母さん&ノビ夫の妹さんもかわいい。
これこれ、私が求めていたのはこの雰囲気だ。
一気に幸せなきもち。
それと同時に湧き上がる、責任感。
この人たちをはじめ、たくさんの人が大切に育て上げてきた人を、ぜったい不幸せにしてはいけない。
屈託なく笑うちびノビ夫の笑顔が曇る未来を、この先もつくってはいけない。
これを母性というのだろうか。広く穏やかなふところ。讃えよ褒めよ。
何てものでもいいけど、この感情を大切にしたい。そう思った。

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それはノビ夫だけでなく、誰を相手にしても言えることだなとも思う。
どんな人にも幸せになる権利があって、それを奪う権利は誰にもない。
もちろん、自分自身もそう。
でもそれは忘れがちなことだから。
だから“新たにはじまる”という感じが強いお正月に、今一度思い起こすのはいい機会なんじゃないかな。

* * *

個人差はあるけど、一人で生き抜いて大人になれた人はきっといない。
親かもしれないし、全然ちがう他の人かもしれないけど、だれかがいてくれた結果、ここにいるのは確か。
過去の写真や話は、愛されたこと、愛していること。幸せにならなきゃってこと、幸せになってほしいってこと。これらを思い出しやすいアイテムだから、わかりやすく現在をも幸福な気持ちにしてくれるのかもしれないね。

あなたにも、その周りの人にも、幸せになる権利がある。
2020年もめいっぱい、素敵な年を過ごせますように。

お読みいただきありがとうございました!
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