7月9日 腸活について

 結論からいうと、腸活は医療用語に近い意味合いで用いられるようになった。

 というのも、腸内環境が荒れている場合には、体調を崩しやすいだけでなく、病気になりやすいことが広まったからだ。

 生活習慣病を予防する指針の一つとしても、その有効性が示されていた。その結果、生活習慣病は勿論のこと、がんや心疾患など様々なやまいだけでなく、季節性の風邪やアレルギーなども減少傾向となっている。

 しかし、食べ物を変えただけでは効果の薄いものもあり、肥満やそれに付随ふずいして糖尿病などは軽めで1、2時間の運動を必要とするものもある。それに該当しない人であっても、腸には良い作用があり、実施する人も多くいる。特に始めやすいのがウォーキングやジョギングで、短期間で効果があるのも、この二つだ。

 足に衝撃が加わることで、腸活だけでなく、骨の硬さも増して一石二鳥として人気だ。ここに着目して、いくつかの宿場町では散策の小径こみちやジョギングコースが設けられている。未だにゴルフ場を併設しているところもあるが、そういうところには決まって古いタイプの自律走行車が停められている。

 また飲食店では、お通しとして、サラダや煮物のように野菜を出すことが推奨され、ほぼ全ての店で実施されている。各個人では実感しづらいが、社会保障費のがくは年々減っていっている。

始めた頃は、ドレッシングなどの味付けがしっかりと成されていたため、余り意味がなかったらしいが、少しずつ日本食本来の『素材の味を活かす』という考えのもと、味付けを抑えるようになっていった。その分の費用や手間を、有機野菜や湿熱しつねつ加熱(蒸す・茹でる・煮るなど)に置き換えることで味が良くなり、客単価も上がるようになったらしい。

 こぞって味の良い野菜や果物を求めるようになり、舌が肥え、繊細な味わいが分かるようになってきた。そのため、ファストフード店はすみにすらいられなくなった。いくつかの企業は方向性を変えることで生き残ったところもあるが、変えてもつぶれたところも多くある。

 他にも、加工食品は売れなくなった。時短じたんが売りだった商品は、その傾向が著しいとのこと。

今では、本物志向であると共に、滋味じみに富んだものが好まれ、加工食品では輸入の冷凍食品やセット商品が店頭によく並んでいる。ただ野菜や果物などは専門店で買うことが多く、調理方法はAIに依存している部分が多い。

それでも、旧時代に比べれば食品添加物やGMO遺伝子組換作物GM遺伝子組換食品、ゲノム編集食品を口にする頻度や量が激減したため、不調になる人はほとんどいない。

 母は、体に良いということで、頑張って地中海料理を作ろうとしているが、日本に流通していないものも多く、代替品を使うことを余儀よぎなくされ、所謂いわゆる洋食に落ち着いている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?