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いつ回復は終わるのか?

Peter G.Levine著者「エビデンスに基づく脳卒中後の上肢の手のリハビリテーション」には、脳卒中後の後遺症を患っているキャシースペンサーにある質問をしています。
 
その回答は、脳卒中後の後遺症の方に希望を与える内容だと思います。

「自分の回復が終わった時にはどうすればよいのか?」

これは妥当な質問でありますが、非常に酷な内容であります。
 
それに対して、キャシースペンサーは以下に述べました。

「回復は一生続くと思っています。それは脳に可塑性があるからです。トレーニングをやめるか、死なない限り回復は終わらない、と他のサバイバー(当事者)にも言っている。ずっとトレーニングを続けているし、やっきになってやっているわけではない。私はトレーニングを始めて二年が経つが、前向きにチャレンジしているし、満足のいく回復への道筋をたどっていると思う。ピアノや書字もできるようになってきているし、頑張ればもっとうまくなると思っている。運転中には指を鍛えるようハンドグリップを車内に持ち込んでいて、お陰でずいぶん指の動きも良くなってきている。耳にイヤリングをつけることもできるようになったし、ネックレスだって自分でつけられる。ジョギングやジャンプも出来るようになった。別に過去に固執をしているわけではない。あなたの質問に対して端的に答えるなら、回復に向かって努力する事が大切で、時間経過に対して価値を見出してはいない。もちろん、その瞬間は大切ではあるが、2年経過した後でもできないことが上手になってきている。満足した所にまで到達しても、まだまだその先に向かって頑張ることが大事。だから私は他の方に、もう回復しないのにトレーニングを頑張るなんて時間の無駄だ!なんて絶対に言いません。」

継続は力なり』と言うのは簡単ですが、努力した結果がなければ、回復という希望は得られません。
 
2年後や3年後の予後を正確に叩き出せるセラピストや医師は存在しませんし、そのレベルまでいまの医療は進んではいません。
 
どんなに経験年数が高い方でも、同様です。
 
どれだけ、そのモチベーションを持てるかが回復の鍵となります。
 
その手助けに少しでもなりたい。
 
その為にも圧倒的な知識と技術を身につけて、実践していきます!

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