股関節で起きやすい問題［４選］
お疲れ様です！はらリハです！
本日は…
「脳卒中後遺症による股関節機能障害で起きやすい特徴4選」を解説していきます。
当事者に向けての投稿です。
※ 引用書籍
◉ 事前に読んでおきたい記事
結論
脳卒中後遺症の股関節機能障害で起きやすいは以下になります。
☑︎ 座位/立ち上がりで骨盤が起こせない
☑︎ 立位/歩行で股関節を曲げる状態で固定する
☑︎ 歩行時の支える時期に骨盤から外側へ抜ける
☑︎ 歩行時に股関節を伸ばす力が不足する
これが全てではありませんが、問題点として上がりやすいものなので、自分に当てはまっているか、確認しましょう。
はじめに
股関節は球形（丸い）の関節で…
□ 体幹と下肢を繋ぐ関節
□ 自由度が非常に高い
の特徴があります。
股関節は腰椎、骨盤とも密に連携をとっており、股関節の機能に向けたリハビリを行う際は、腰椎、骨盤の動きも意識しながら行う必要があります。
また、動く範囲は広く、動く方向が多いため、同じ筋肉でも動かす方向と姿勢によって、筋肉の働く作用が変わることが多い関節です。
そのため、脳卒中後に伴う…
☑︎ 筋緊張異常
→力が入らなかったり、過剰に力が入る現象
☑︎ 関節拘縮
→関節の動かせる範囲が狭まる現象
などの特異的な症状から正常な動きとは異なる股関節の動きになりやすいです。
股関節の機能障害とは？？
股関節の機能障害を確認する前に、股関節の役割を再確認しましょう。
脳卒中後遺症の回復に向けて覚えておきたい股関節の役割は…
☑︎ バランスを取るための戦略として使用（股関節戦略）
☑︎ バランスを崩した場面での一歩（ステッピング戦略）
☑︎ 前方や後方への移動時に姿勢を安定させる
☑︎ CPGの賦活（automaticな歩行）
☑︎ 姿勢を常に身体を起こし続ける
脳卒中後遺症に伴う股関節の機能障害は、これらの役割を阻害する可能性があります。
この役割が阻害されることで、実際の身体の動きにどう影響するのか、確認していきましょう。
股関節機能障害で起きやすい特徴4選
本題の「脳卒中後遺症による股関節機能障害で起きやすい特徴4選」を以下に解説します。
1) 座位・立ち上がりで手すりを過剰に引っ張るパターン
脳卒中後遺症により、多裂筋や殿筋、腸腰筋と呼ばれる筋肉の活動が低下することで、骨盤が後傾位（猫背の様な姿勢）となり、立ち上がる時に必要な「身体を前方＋上方に移動させる働き」が困難になります。
この部分が不足すると、前方移動に必要な推進力が発揮できなくなることで、非麻痺側上肢で手すりなどを引き込む動作を選択することが多いです。
2) 立位/歩行で股関節を曲げる姿勢で固定する
正常歩行では…
「初期接地（IC…下記図）時に質量中心を前上方に推進させるために踵部からの床反力情報が股関節伸筋群を活性化させ、体幹の抗重力伸展姿勢を保持させる」と報告している。
脳卒中後遺症により、身体を起こす筋活動（抗重力伸展活動）は低下しやすく、不安定な姿勢になりやすいです。
その為、不安定な姿勢を無理やり固定することを無意識に覚えてしまう方が非常に多いです（下記の写真を参考）。
簡単に言うと「股関節を伸ばす力が弱いから曲げる」ということです。
股関節を曲げることで骨同士でガッチリ止めることができますが、「非効率（速さ、滑らかさ等）/不安定（転倒、ふらつき等）/動きの制限（杖や装具が外せない、屋外等）」が生じます。
3) 歩行時に骨盤が外側に抜ける
脳卒中後遺症の方は、歩行時に麻痺側で支える時期に骨盤を空間で保持することができず、側方に移動しやすいです。
この現象は、股関節外転筋と呼ばれる筋肉の活動が乏しいことで起きやすく、股関節の機能障害として、起きやすい現象です。
この崩れは、体幹にも影響を与えます。
4) 歩行時の推進力が低下する
正常歩行では…
「立脚後期（Tst…下記図）では足底の固有受容器と皮膚受容器からの感覚情報や下腿三頭筋の伸張情報が体幹・下肢の効率的な伸展運動を促す重要な因子となる」と方向している。
1)〜3)まで、支持する機能の問題でしたが、最後は推進力への影響です。
推進力とは、言葉の通り前に進む力ですが、脳卒中後遺症により、股関節を伸ばす力が働きにくくなることで、この推進力も制限を受けます。
終わりに
ここまで、読んで頂きありがとうpございます。
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