見出し画像

麻痺下肢の突っ張りが気になる方へ

お疲れ様です。

脳リハです。

本日は、脳卒中後の後遺症により、「足が突っ張ってしまい、楽に歩けない方」に対して、麻痺側下肢の突っ張る原因と対策について投稿していきます。

突っ張る箇所

代表的なのが下腿後面筋、いわゆるふくらはぎの筋肉に張り感や抵抗感、疲労や痛みを感じる方が多いです。

なぜ、脳卒中後にそういった現象が起きやすいのか、一般的な原因を2つお伝えします。

原因

▶︎ 筋の過剰収縮による短縮

下腿三頭筋などのふくらはぎの筋の短縮です。

脳卒中後遺症により、下肢は主に伸ばす筋肉の緊張が上がりやすく、足裏-下腿-大腿-腰部の筋肉が過剰に収縮します。

その為、ふくらはぎの筋肉が短くなり、その中で動かそうとするので突っ張る感じや、抵抗感を感じます。

ボトックス注射を打つと、緩和するケースは多々みられていますが、基本的には筋肉にボトックス菌を入れて、ただ緩めるだけなので、使い方や支えていない筋肉が変化しない限り、またすぐに戻ります。

▶︎ 腹部-臀部-大腿後面-下腿前面の筋活動の低下

そもそも、下腿が張るのは拮抗筋と呼ばれる足首を上げる筋肉や、お尻〜お腹までの筋活動が弱いため、代償としてふくらはぎの筋を使いすぎる現象も起きます。

流れとしては⤵︎
「脳卒中後の後遺症により下肢の伸ばす筋が過剰に働く→歩行時にその筋を使いすぎる為、本来使うべきつま先を上げる筋や股関節とお腹を支える筋が上手く使えず、下腿が一方的に負荷がかかり、突っ張りやすくなる」です。

対策(方法)

方法の一つとして、ストレッチは有効です。

後面筋が過剰に働くことで短縮している恐れがありますし、ボトックスと違い、伸張される刺激、20〜30秒間続ければ脳の中で「ここまで伸ばしても筋が切れない」と学習されるので効果的です。

下腿後面筋(足関節低屈筋)が足首を下に動かす筋で、下腿前面筋(足関節背屈筋)が足首を上に動かす筋です。

歩行時には必ず前面も後面も使うのですが、この前後のバランスが悪くなると、後面の筋活動が多くなり、前面を使わない歩き方となり、後面の筋のコントロールができなくなります。

方法は、足首を上げる運動を行うことです。また、腹部と臀部の筋出力を求める運動も必要だと思います。

▶︎ 寝た状態でブリッジ運動
▶︎ 座った姿勢で足首上げ下げ運動
▶︎ 壁にもたれ立位での足首を上げる運動
▶︎ 立位つま先を上げて踵でバランスを取る運動
など…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?