なぜ悲劇は繰り返されるのか?~他責思考が創る未来~ 第12章:教育環境の変化 ⑧-1

特に、塾に通っている子の場合は学校の授業は塾で習っている事の復習になる事も多いため、新しい解法や発見が出来るため、そこまでストレスには感じないが、内容が簡単すぎてしまうと今度はもっと難しい問題をやりたくなり、参考書や市販のテキストなどの問題を解きたくなることもあるという。

 その背景には“受験のための生活習慣”が影響していると考えている。

 今は受験をする子供たちは1日のスケジュールを立てて生活している事が多く、無駄な時間を過ごしたくないと思う子供も多い。

 そのため、休み時間なども他の子たちと遊ぶ子もいるが、ずっと勉強している子もいる。

 そうなると、自分の志望校のレベルを落としたくないために他の子たちから邪魔をされるとイライラする、物事に対して過敏になってしまうなど負の側面が強くなってしまう事もある。

 そして、両親などから「絶対に受かりなさい」や「あなたならここに行けるから」などと毎日のように言われている、プレッシャーをかけられている子供ほど自分に対しての自信はかなり高い印象があるが、ちょっとの否定などで崩れてしまうリスクも高まっていると思う。

 今は受験することが主流になってきており、自分の志望校に入るためにお互いをライバルだと思って生活をする人も少なくない。

 そうなると、次の問題として“学校における相互理解の停滞”が出てくる。

 これを私は別名“グループ・セレクション”と読んでいる。

 その理由として、同じ価値観を持っている人同士が集まり、お互いにストレスを感じない、関係が崩れない居場所を作ることで、自分の価値観と異なる人や自分に危害を加えていると感じる人に対して何かトラブルが起きたときに相手に飛び火をさせて、自分に問題の矛先が向かないよう、責任を追及されないようにするための仲間作りが進んでいくのだと感じている。

 このような一定年齢における責任回避が進むことで立場が弱くなってしまう子供たちが出てきて、その子に対して複数のグループが追い詰めていくという構図が出来上がってくる事もある。

 ただ、このような状況になったときに気を付けないといけない。

その理由としてやられている本人の周囲がどれだけやっている本人たちに注意できるかだと思う。

これは人間関係を構築する途上の年齢である子供たちにとってはかなり勇気のいる行為であり、トラブルを覚悟での行動になる。

 なぜなら、この行為を考えること、行動に移すことで今まで築いてきた人間関係が壊れてしまう不安やその人を庇ったことでターゲットが変わってしまい、自分に返ってきてしまうのではないかという恐怖が英断を阻害する要因になってしまっている印象だ。

 この状況になる前に可能な対策を講じて、状況が悪化しないようにマネジメントする事が大事だと思う。

 

現在、小説とコラムを書いています。 コラムに関してもこれから完成している物を順次公開していく予定です。 自分の夢はこれまで書いてきた小説を実写化することです。まだまだ未熟ですが、頑張って書いていきますので、応援よろしくお願いいたします。