ナニを見上げる人々

階段を下っていると、股間を見上げる人のなんと多いことか。
俺が階段を下っている。
下から階段を上ってくる人がいる。
男からの視線は感じないが、女性が俺の股間をチラ見しているのがわかる。
俺のあそこがもう少し逞しければよかったのだが...申し訳ない。
せっかくの目の保養にはなるはずが、こんなみっともなくみすぼらしいイチモツにて大変に恐縮の限りである。
股間をどうしても見てしまう心理はわかる。
そりゃ見たいもの、興味津々だもの。
男が女性のあらぬ部分についつい目をやってしまうのと一緒だ。
悪気はないんだ。
逆に考えてほしい。
それだけ魅力的なんだと。
それだけ魅力的な肉体をしているんだ自分はと。
ただ気持ち悪いだけじゃねぇか。
今度、俺は股間にファールカップを入れて通勤しようと思う。
スポーツで使う股間防御用の固いカップだ。
やはりあそこがもっこりしていることは男にとって自信だし、せっかく股間を見上げていただけるのならば、それ相応の準備をしないと失礼にあたる。
せっかくのデートなのに男がみすぼらしい首元がヨレヨレのTシャツなんかを着てきたら、ドレスアップした女性の皆様方からは大顰蹙だろう。
それと同じなんだ。
それにファールカップはいざという時の防御に役立つ。
「何見てんのよ！この変態！」と言われ股間を蹴り上げられても、平然としていられる。
急所を蹴り上げられても動じない男...なんと素晴らしいことか。
あそこがデカいのは男の自信。
しょうもないと思われるでしょうが、仕方ありません。
これが男としての悲しい性なのです。

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