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【随筆】思考の海

 薄暗い明け方の部屋でひとり、布団を被ったまま聴こえる雨音に耳をすませる日、気怠く心地よい微睡みの中を泳いで、僕は思考する。目を閉じて、「この世で1番美しいもの」の事なんかを考えたりする朝を、僕は永遠に繰り返す。そんな僕でいたいのだ。そしてまた「永遠」とは何かと、僕の思考は動き出す。思考の海はどうしようもなく広く深い。その中で僕は、言葉と、意味と、記憶と、顕れては消えるそれらと戯れながら、揺蕩っている。

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