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今日の僕を明日の君へ

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長いです。読んでいただけたら、幸いです。
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#連載長編小説

今日の僕を明日の君へ(11)

[最初から読む] [一つ前を読む]  瓦解後に活躍を始めた文化人たちは「瓦礫派」と呼ばれて、…

むら
3年前
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今日の僕を明日の君へ(09)

[最初から読む] [一つ前を読む]  一時間の休憩が告げられたので、会議ソフトを落として強制…

むら
3年前

今日の僕を明日の君へ(07)

[最初から読む] [一つ前を読む]  翌日には、首藤さんから「全部読んでおいてくれ」と、大量…

むら
3年前
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今日の僕を明日の君へ(05)

[最初から読む] [一つ前を読む]  ベテラン勢が長年の汚れのように決して消えることはないの…

むら
3年前

今日の僕を明日の君へ(03)

[最初から読む] [一つ前を読む]  中高の成績では、大学進学という夢を見ることを許されず、…

むら
3年前
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今日の僕を明日の君へ(02)

[最初から読む]  リーダーの意向でミーティングには音声のみは許されず、必ずビデオで参加し…

むら
3年前
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今日の僕を明日の君へ(01)

 いつもと同じように朝の八時に目が覚めたが、休日なので再び寝入った。粘着質の夢を見て、そこから抜け出そうともがいて現実に戻って来た。二度寝による軽い頭痛の中で、夢の異質さを反芻していたが、いったん空腹を意識してしまうと、もう仔細を思い出すことは叶わず、付随していた不快感だけが頭の芯に残る。  ベッドから下りて電気ポットのコードをコンセントに差し込み、フライパンをコンロにかけて油をしき、冷蔵庫を開ける。朝昼を一緒にするので、二個の卵とウインナーを多めに取り出す。トースターの中に