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#編集 #ライター 記事まとめ

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編集、ライター、コンテンツ、メディアなどに関する記事をまとめていきます。
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2018年2月の記事一覧

#1.今日の盗み聞き。

@お昼まえの渋谷発・新橋行きの都バス。六本木通りの坂を登ってまた降りて、西麻布から老婦人が乗ってきた。80代はじめくらいだろうか。 西麻布が霞町だった頃からお住まいなのか、もの馴れているけれど、足どりが心もとない。毛糸の帽子の頭が小さく、革の手袋をはめた手が小さく、すべてが小さい。吊り革につかまるのも、大変そうだ。 車内を見渡す。 路線バスの定員は70名、座席数25だというけれど、人気の前方席を占めるのは、困ったことにオール老人。席を譲るべき若者&現役世代は、わたしもふ

WEBライティングで稼ぐについての考察No.3 <共同執筆というネット起業> WEBライター募集中

共同執筆というネット起業という手もあると思う!! つまりは、たとえば、共同執筆のネット新聞とかネット雑誌の 新規発刊という手だ! 従来だと事務所が必要で、しかも、車やら電話やら様々な 設備に必要な備品とか、その維持経費なども必要で さらには設備や活動の維持のための人材も必要だった そして何よりも印刷や製本や配送やその他の諸々に経費が 新聞代に雑誌代に上乗せされ、そのための宣伝広告費も 必要だった ・・・ネットなら無料だ! 厳密に無料とはいかないが、企業に興味のある人々

『バーフバリ 王の凱旋』の感想を外国人の食レポ風に書く

■日本:34歳男性 評価:★★★★★ 僕はインド映画にあんまり興味がなかった。『バーフバリ 王の凱旋』を観るまではね。 この映画がはじまってから最初の五分で、ああ、僕の人生はここから変わってしまうんだということを、即座に悟った。そのくらい素晴らしい映画だった。 映画が終わってしまったとき、僕が何をしたか? 立て続けに『バーフバリ 伝説誕生』も観て、気付けば腕立てと腹筋を繰り返し、都内でまだかかっている上映館をネット検索しはじめていたんだ。自分でも驚いたよ。「ワォ!こんな

メディアの話、その41。説明と発見。

新しいメディアをつくるとき、必ず考えるのは「お客さんを誰にするか」。要するにマーケティングである。 あ、今回の「メディア」は、従来の「メディア」の定義に近い話です。 すなわち、マスメディアであったり、個人レベルでも発信型メディアの話。 メディアとマーケティングの話をすると、必ずこういう意見が出る。 「いやいや、俺は自分の好きなものをつくるぜ、マーケティングなんかしないね。でなけりゃほんとにイイものはつくれない」 はい。こうおっしゃる方もいらっしゃって、実際にちゃんと

批判は人を育てない

2月某日 恋愛エッセイ本の企画が一つ飛ぶ。 担当編集者さんが「全て私の不徳の致すところです」と平謝りに謝るので、なんとなく、あれかな、とピンときて、 「もしかして、数年前の御社の◯◯さんとのトラブルが原因ですか?この件について全く怒ってはいませんが、理由を聞かないと◯◯さんのことが信頼できなくなりそうなので、できれば訳を説明してください」と言うと、 「御察しの通りです」と返ってきた。 案の定、その企画をボツにした彼の上司は、かつて私に本の企画を持ちかけ、同じように取り消した女

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記事はフルコース料理のように

尊敬するジャーナリストの方に取材したとき、その人は記事をフルコース料理にたとえて、こう言っていた。 (記事は)「最初の一口目」と「最後のデザートの後味」こそ、最も重要。最初の一口目で「もっと食べたい」と思わせ、最後のデザートを食べ終わって「ああ、本当においしかったな」と思ってもらう。どれだけ途中がよかったとしても、最初と最後がダメだと台無しになってしまう。 だからこそ、「最初と最後の一文に、すべてを賭けよ」と言っていた。 書き手としても読み手としても、職業柄、日々た

あなたになれない わたしと、わたしになれない あなたのこと #9

#9 見知らぬ三十九歳のこと 大人になりそこなってきた、という体感がある。二十三歳までにこなさなければいけなかった儀礼のいくつかをスルーしてしまった、というほうが正確かもしれない。 たとえば、大学に入るまで、友だちと夕食を食べたことがなかった。どうやらみんなは高校の放課後に買い物をしたりゲームセンターに行ったりしているらしい、そして家族ではなく友だちと夜ご飯を食べることがあるらしい、そう勘付いてこそいたものの、自分とは関係ない話だと思っていた。親が門限に厳しかったのもあ

「ただひたすら褒め合う会」が控えめに言って最高だった話

 こんにちは。褒められてますか?  ぼくは昨日褒められすぎまして、ついウーロンハイを飲みすぎまして、まだあたまがちょっとクラクラしているなかこれを書いています。  ……あ、昨晩、「ただひたすら褒め合う会」という飲み会を開催しましたので、緊急レポートします。  そもそもはこのツイートが始まりでした。  結論から言いますと、褒め合う飲み会、通称「ほめ会」は、全員がハッピーになりますし、控えめに言って最高だったのでぜひやってみてほしいです。 「ほめ会」のやり方はこんな感じ

メディアの話、その40。銃と高校生とだれでもメディアと。

「だれでもメディア」の時代は、だれもが情報発信ができる、ということである。アメリカでは、すでに「だれでもメディア」が、国全体を大きくゆるがし、かつての「慣習」を「非常識」に変える動きがでてきている。 2018年2月14日。アメリカのフロリダ州パークランドの高校で起きた銃乱射事件。17人が死亡した。犠牲となったのは生徒たち。銃乱射を行ったのは、同校を退学した19歳の未成年の男。 アメリカの銃乱射事件は、日本にいるととても語りにくい。日本は、銃による事件がそもそも世界でもダン

トミヤマユキコ「ネオ日本食ノート」26

「ぎょうざの満洲」とネオ日本食をめぐるあれこれ——古市コータローさんインタビュー(前篇) 「満洲」推しであるワケ——本日はよろしくお願いします。コータローさんはポッドキャスト「池袋交差点24時」で「ぎょうざの満洲」について語っておられますよね。わたしもそのポッドキャスト聞いてはじめて満洲を知り、ファンになったクチです。いろいろなチェーン店があるなか、なぜコータローさんは満洲を推すのでしょうか? 古市:古き良きものを感じるんですよね、満洲には。いい意味で「街場感」が残ってい

メディアの話、その39。中動態と受信するメディアとしての私たち。

音楽における「長調」と「短調」は、文法における「能動」と「受動」にとっても似ている。そして、長調と短調を超えたインド音楽のように、かつて能動態と受動態のあいだには、中動態があった。メディアについても、発信のほうにばかり目を向けちゃダメ。受信と編集のほうが、案外重要だぜ。 今回は、そんなお話。 先日、指揮者の大野友士さんに習った。 音楽の世界における「長調」と「短調」について。 たのしげな長調。かなしげな短調。 私たちは、長調と短調を瞬時に聞き分けられる。 楽曲は通

ローカルビジネス(カフェなど)のホームページがほとんど意味ないのでは...という話

ローカルビジネスの集客ってなんとなくリアルの広告媒体に頼ってしまう。地元のカフェとから喫茶店のHPって「ただ存在している」という状態が少なくないです。 まず、ホームページが無いという場合もあります。それ自体は全然問題ではなくて、オフラインで集客する仕組みが整っていれば問題ないと思います。 さて、ホームページを用意することにしたとして、大手メディアじゃあるまいし、webにかけることができるお金はない。 とりあえず置いておくホームページを作ってみた。 でもそれもコストかかっ

メディアの話、その38。人間は情報の受信者として生き残る。

この連載をはじめたばかりの頃(といってもまだ1月もたってないんだけど)、「メディアの定義」を三内丸山古墳にひも付けてやってみた。 https://note.mu/yanabo/n/nb3ad81dcb642 このときは、わたしの「誰でもメディア」論を雑に展開しただけだったんだけど、街を歩いていて、「あれ、間違っていたぞ」と思っちゃったのである。 私のメディアの定義は、あくまで「メディア」=「情報の発信者」という定義であった。 通常何の注釈もなく「メディア」と書いたとき、

最所あさみさんと仕事をするには、どこにいけばいい? #16

ともに編集者・ライターであるパーソナリティ2人が、仕事や人生をよりよく編集するヒントを探ります。「ウェブメディアの記事」をピックアップしたり、編集者や作家の著書から学んだりしていきます。 【今回のゲスト】 最所あさみさん https://note.mu/qzqrnl https://twitter.com/qzqrnl 【パーソナリティ】 長谷川賢人 https://twitter.com/hasex 鬼頭佳代  https://twitter.com/Kayo_Kitoh