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#エッセイ 記事まとめ

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noteに投稿されたエッセイをまとめていきます。
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2022年8月の記事一覧

イタリアの電車がボッコボコだったことについて

夫の夏休みに付き合ってイタリアへランチをしに行った。国境の街のひとつ向こうにある小さくてかわいい海沿いリゾート地。 イタリア側の国境の街まではフランス国鉄SNCFで。そこでイタリアのローカル線に乗り換えてひと駅先の街。所要時間は一時間ちょい。 フランス側は長距離快速電車(TER)を使うので、冷房が効いて快適に移動が出来る。日本の特急や快速と比べるともちろん、乗り心地や清潔さは到底足元にも及ばない。だけど長年フランスに住んでいると、まあこんなもんよねって受け入れられる程度の

人は何に幸せを感じるか?

前回の記事はこちら。 サラリーマンよりも自営業が幸せ?いらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 橘玲さんの『幸福の「資本」論』という本がすごく面白かったんですね。今回はその話を書いていきたいと思います。 まず、サラリーマンより、自営業の方が「幸福度」が高いそうです。これ、自営業の方が、「やりがい」があったり「自分が好きなことができる」だけではなく、「時間(いつどれだけ働くか)」と「人間関係(誰と働くか)」を選べるから、なのだそうです。 人間は「親しい人との死

だから最近の若者は……

前回の記事はこちら。 最近の若い方は礼儀正しいいらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 接客をしている人なら「そうそう」ってわかってもらえると思うのですが、最近の若い方って、すごく礼儀正しいと思いませんか? 例えば僕がメニューを持っていくと、若い方はみんなすぐに「ありがとうございます」って言ってくれるんですね。 この「ありがとうございます」の「流行」がずっと前から気になっていまして。例えば、年配の方にメニューを渡しても、「ありがとう」なんてほとんど言われたこと

案ずるより産むがやすし、横山やすし!〜良太のグループホーム、行くとか行かないとか〜

ずいぶんと久しぶりにnoteを書いています。 どれだけ書いていなかったかというと・・・半年近く。 noteの機能がものすごく使いやすくアップデートされていてびっくりしたくらいのお久しぶりになっいました。 この2年ほどで母の認知症が急に進行し、家族だけではどうにもこうにもならなくなり。 母も私も、娘も息子も、岸田家みんなの気持ちがすっちゃかめっちゃかのズタズタ、ボロボロになって。 そこからいろいろあった末、母は「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」に入居することにな

フォロー/フォロワーの時代が終わるかもしれない

Twitterのアルゴリズムが変わった理由いらっしゃいませ。 Bar bossaへようこそ。 最近、Twitterのアルゴリズムが変わって、フォローしている人の投稿が全然出てこなくて、フォローしてない人の投稿がたくさん出るようになったそうなんですね。 それに関して、実業家のけんすうさんが、Twitterでこう解説しているんです。 確かに、InstagramもInstagramの外に出させてもらえないですよね。やたらとオススメが流れてくるし、もうとにかく、「プラット

「先生はいつも欲しい時に欲しい言葉をくれました」

水泳の東海大会の引率が終わり、新幹線に乗って三島に帰っている。全中の標準突破を狙った県大会、惜しくもあと少しでそこに届かなかった彼女は今日大きくベストを更新して全中の標準を切った。大会の規定上、東海で標準を切っても全中には出られないのだけれど、気持ちのこもったレースに会場中から送られた拍手は決して乾いた拍手なんかじゃなかったと思う。 帰ってきた彼女に掛けた言葉は「感動したよ、おめでとう」だったけれど合っていただろうか? 純粋な嬉しさがあったのか、悔しさの残る嬉しさだったの

マクドナルド友達

今、現在進行形で4歳児を育てている私は、マクドナルドに足を向けて寝られない人間です。例えばちょっと出先で気に入らないことがあって道にごろんと倒れておヘソまる出し、青空を仰いで 「あたしはもう一歩もあるけない、お家なにそれぜったい帰らない」 そういう意味合いのことを言ってわんわん泣く我が子に 「ハッピーセット買ってあげるから!」 と言うと途端に涙を引っ込めてむくりと起き上がりスタコラあの赤に黄色の看板を目指して歩き始めるのだから助かることと言ったらないのですよ。ファスト

10年の歴史から厳選!馬田さんおすすめのベストレシピ!!

※この記事は2022年7月23日にcakesに掲載されたものです。ここに掲載されたレシピは、「紋白蝶」に登録すると読むことができます。 cakes読者のみなさま、こんにちは。 架空の居酒屋「ポルトガル食堂」も、いよいよここcakesでの連載は最後となりました。休載期間を含めると約10年間、お付き合いいただきありがとうございました。って書くと終わるみたいですが、終わりません。これからは「紋白蝶」という新しい媒体に引っ越して、これからも酒とつまみの話をぼちぼち続けます。どうぞ

大人になったら手に入らないけど、贈ることはできるもの

渋谷パルコの『ほぼ日曜日』イベントで、写真家の幡野広志さんとお話した。 幡野さんは、奥さんと、息子さんの優くんへあてた48通の手紙をまとめた『ラブレター』という本を出されたばかり。 そんなラブレターにも収録されている写真と文章が、息をするように並べんだり、浮かんだりしている展覧会場に、たくさんの人たちが集まってくれた。 お話するテーマは『family』なので、わたしは母をつれて、familyで参加した。たぶん、幡野さんが思うfamliyと、ウチは似てるんじゃないかと思っ

子供にはわからないこと、大人だからわかること

経験しなければわからないこといらっしゃいませ。 bar bossaへようこそ。 移転して第一回目、今日からこちらでお世話になります。 一時期興味があって、いろんな人から「別れた理由」を集めていたことがありました。ある女性は、飼っていた犬を亡くしてすごく落ち込んでいた時、彼氏から「犬が死んだくらいでそんなに落ち込むなよ」と言われて、「あ、この人とは別れよう」と思ったそうなんです。 彼、ペットを飼った経験がなかったんでしょうか。それ以前の問題かもしれませんが。 少し話がず