生き方なんて誰にも教えることはできない。
幕末の名著「言志四録」に学ぶ
東洋の生き方学 No.37
言志録 佐藤一斎著 第三十七条
【原文】
能く人を容るる者にして、而る後以て人を責むべし。
人も亦其の責を受く。
人を容るること能わざる者は人を責むること能わず。
人も亦其の責を受けず。
【訳文】
人を受け容れられる人であって、
始めて人の欠点を責めることができる。
そのような人からの責めは相手も受け容れる。
反対に人を受け容れられない人は、
人の短所を責める資格はない。
このような人の責めは相手も受け容れないだろう。
言志録 第三十七条『生き方は誰にも教えられない』
生き方も在り方も、そして考え方も、
誰も教えてはくれない。
そして、誰にも教えることはできない。
誰一人として、私"を"支配することはできない。
私"が"支配することもできない。
独立自尊の存在が、私であり、貴方である。
お互いの領域に踏み入ることは、
誰であってもできない。
相手が子どもであっても、大人であっても、
立場に差があろうと無かろうと、
どれだけ親しき仲であろうと、
お互い独立した存在である。
真に何かを伝えたい、
そして、何かを"受け取り"たいのならば、
"感化する"しかない。
感化とは何か、
"真言"(まこと)による作用であろう。
真言とは、
ただ夢中、自らの信念に生きる存在
即ち"真事"(まこと)が発するエネルギーである。
真言の相互作用により、
両者に感化を生じさせる。
感化は結果論であって、
それを目的としてはならない。
感化を目的とすれば、
結局大事なことは交感することはない。
ただ一人の人間が、
自己固有の人生観、哲学に基づき生きること。
これが目的である。
独立自尊、自己固有の存在同士であってこそ、
真に感化が生まれてくる。
ただ一人でも信じた道を行きたい。
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