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【はじめに】『進撃の巨人』で描かれた多種多様な「自由」を紐解く

1ヶ月後に『進撃の巨人 The Final Season 完結編(後編)』が放送されます。今度こそ本当に終わるよ!

初めて『進撃の巨人』を見たのが当時中学生だった2013年。社会現象でした。紅白でRevoさん歌ってましたね。高校生で原作がウォール・マリア奪還作戦編を迎え、クラスの男子が通称「焦げミン」でざわつきました。予備校で浪人していた2017年からは毎年アニメの新シーズンが放送され、新シーズンのたびに1話から見返していました。そしていつの間にやら別マガで最新話を追うようになり、2021年4月9日0時に無事最終話を読むことができました。Amazonで最終話掲載別マガの予約がいつ始まるか毎日見張っていたのが懐かしいです。先日は画集を即決で予約しました。2万円…。

そんな青春をともに生きた作品がいよいよアニメで完結を迎えます。わたしもあと少しで学生生活が終わってしまいます。これはきっと、運命。

ということもあり、最後のアニメを最大限楽しむにはどうすればいいかを考えました。そこで、この場を借りて今どういう風に作品を読んでいるのかをまとめてみることにしました。

切り口は色々思いついたのですが、取り扱うテーマはずばり「自由」です。最終回をより楽しむ(そして受け入れる)ためには、『進撃の巨人』が描いてきた様々な「自由」の形をストーリーを追いながら掘り下げるのが一番いいと考えました。

ルールは以下のようにします。

  1. ネタバレ範囲は原作33巻(アニメ完結編前編)まで。34巻振り返りはアニメが終わってから。

  2. 基本的に漫画・アニメの内容のみ扱う。作品外の情報(作者のインタビューやパーソナルな情報等)は扱わない。

  3. 漫画のコマ画像はマンガサイト『アル』のコマ投稿機能を用いる。サムネイル画像に関しても同様だがこれに限り正しい使い方ではないので怒られたら消す。

まず、振り返りを始める前にわたしが思う「自由」を以下のように表現します。

不条理に抗い続ける姿勢=なりたい自分を自ら選ぶ=自由=人間讃歌

わたしの読みでは『進撃の巨人』は1巻から最終巻まで延々とこの話を繰り返しています。本当に一貫性がすごい。

「人間讃歌」とは『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する「恐怖を乗り越える勇気の素晴らしさ」を称えた言葉で、正義の心や尊い感情が巨悪を打ち倒す「黄金の精神」を描いた物語は本当に最高です。(特に2部と7部が好きです)

ところが『進撃の巨人』の登場人物は基本的に弱いです。必殺技とかありません。よく悩みます。だいたい勝てません。ですが作品を知れば知るほど、そんな理不尽な世界で呪いを背負った者たちを通して、自分たちは弱いかもしれないけれどせめて心だけは「自由」であれ!とわたしたちに語りかけているようにも思えるのです。だからこの作品も勇気を称えた「人間讃歌」の物語なのです。

ざっと振り返りの構成を考えてみたら、最終34巻まで10章ほど必要になりそうです。本当に11月4日までに終わるのか…?

まぁとにかく、この行いが報われる日まで進み続けることにします。

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