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暮らしと読書

いつもより風が吹きぬける午後、母が出かけていき、それをいいことに、涼しい居間の縁側で過ごしている。前までわたしが部屋で使っていたちゃぶ台が妙にはまっていて、母は特に明るい光さす朝、新聞読んだりしてのんびりと過ごしている。今日はわたしの番。


麦茶を飲みながら、本を読んでいる。選んだ本は、暮らしにまつわるものばかり。どうやら、今そんなことばかり考えている。そんなときってある。


平松洋子『いわしバターを自分で』
土井善晴『おいしいもののまわり』
小澤典代
『手仕事と工芸をめぐる大人の沖縄』
萩原健太郎
『暮らしの民藝  選び方•愉しみ方』


この4冊をお供にしている。最初の2冊は料理について、後の2冊はそんなことを支えるものについての本。“こと”と“もの”、どちらも密接に結びついている。この三次元の地球では、どちらもないと生きてけない。精神性を重んじるのはもっとものことかもしれないけれど、ものは暮らしを支えてくれているのだから。粗末にしてはいけないし、大事に育てていく心持ちが長くものを愛するコツ。そんなことが、また料理にまわりまわっておいしく作ろうとする心となる。


なんだかんだで幸せじゃあないかとおもう。父は入院しているけど、母との役割分担はなかなかお手のものになる。あまえるときはあまえてしまう。ごはんをおいしく食べるには、大切な人と「おいしいね」と言いながら食べたい。よりおいしく感じる。わたしはひとりのごはんが大嫌い。耐えられないとおもう。だから「おいしいね」と言ってごはんを食べる時間を大切にする。大切な人と、大事な器や道具たちと共に。


へび苺の葉


それでは、またお会いできますように。
ありがとうございました。

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