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舞台マガジン 記事まとめ

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「演劇」「ミュージカル・オペラ」「ダンス・バレエ」「落語・講談」「歌舞伎」「伝統芸能」の記事をまとめています。舞台メディアはこちら▼ https://note.com/topic…
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記事一覧

【日本の伝統芸能を後世に残したい】茂山千五郎家所蔵資料デジタルアーカイブ事業①~業務の経緯~

はじめに  狂言は、中世から続く日本の伝統芸能で、「能」と「狂言」合わせて「能楽」と呼ばれています。能が謡や舞によって悲しみや怒り、恋慕などを表現するのに対し、狂言は「笑い」を通して人々を描く喜劇です。2001年には、ユネスコにより「人類の口承及び無形遺産に関する傑作」と宣言されました。  そのような世界的に評価されている狂言を現代に受け継いでいるのが茂山千五郎家です。この度、茂山千五郎家が所蔵している貴重な狂言に関する資料や記録映像のデジタルアーカイブ化を、ナカシャクリ

おでかけの十枚 163

メインは美術館なのです! 先に言っておきます。 先日、友達親子に誘われて、『北九州市立美術館』で行われている『大コレクション展ーあの時、この場所で。ー』というのを見に行ってきました。が、私ときたら、ご無沙汰ぶりの福岡県北九州市小倉駅周辺の宿泊に、「やっほい~!」とテンションが上がりまして、あとで写真フォルダを見返したら、小倉を満喫したよねぇ・・・いやいや、美術館メインの旅やったんよね!?と自分でツッコむぐらい、小倉駅とその周辺を満喫した痕が残っておりましたので、皆さんにもお

京都散歩27:「能」、「狂言」の舞台に触れる。

お立ち寄りいただきましてありがとうございます。 10月12日から10月14日までは暦では三連休でした。 でも12日土曜日は月に一度の会議。 それはそれはとてもとても大変な。。 少し気分転換しないと壊れそう。。。 過ごしやすい陽気になり、初めて「京都に行きたい!」と言ってきた母を、快くエスコートしてくれる奥様との待ち合わせまでの時間、仕事モードの頭を切り替えるべく、会社から歩ける距離でお散歩します。 【2024年10月12日】 会議終りの安堵感と続く緊張のはざまで、ハ

週刊 なるほど!ニッポン 立川晴の輔 #341「岐阜県郡上市で取り組まれているコーヒーのプロジェクト!郡上発水出しプロジェクトに迫る!」の巻 編集後記

東京 有楽町 ニッポン放送をキーステーションに全国へお届けするラジオ番組『週刊 なるほど!ニッポン』。 編集長の落語家、立川晴の輔でございます。全国津々浦々、ニッポンには、市町村が1,700以上もあります。その町ならではの魅力を、私、立川晴の輔の目線で独自に調査!それを10分にギュッと凝縮してあなたへご報告します。 このnoteでは編集後記とオンエアでは使われなかったお話・画像をお届けします。 写真満載の本編はコチラから読めます。 編集後記 今日は「岐阜県郡上市で取り組

10月12日 イラスト進捗日記と宝塚

10月12日(土)☀️ ・ずーっと、すだちの塗り方に煮詰まっている。 改めて、ネットの知恵をお借りした。 YouTubeで、良い感じのHOWTO動画を 見つけたので、見てみることに。 ・……あ、もう私、最初の塗り方で失敗してる。 こりゃ自分の思うように仕上がらんワケだ。 修正するにも限度があるだろう。 ・動画のおかげで諦めがついた。 これが精一杯。 柑橘っぽい何か、ということにする。 勉強にはなった。 次に活かせたらいいな……。 とりあえず違う絵に着手しよう。 ・晩御

シブラクとライオン

3連休の中日、10/13(日)には〝渋谷らくご〟に行った。 漫才師であり辞書マニアであり大学講師でもあるサンキュータツオ氏がキュレーターを務める若者向けの落語会である。 通称シブラク。 若者向けであるからして、チケットはスマホで購入。それを提示して入場するわけである。 老眼BBAはスマホの文字を見るために受付で近眼鏡を老眼鏡にかけ直す騒ぎである。 会場はユーロスペースという映画館である。 従って寄席の椅子より上等な椅子がある。 ただ映画館であるからして薄暗い。 老眼BBA

オペラとカフェのガールズデー。

連休2日目。 私の勤務校は祝日の明日は授業なんです。 な〜ぜ〜! とにかく今日はお休みです。 日曜日だもの。 母と長姉と姪のガールズグループで オペラ観劇に行って来ました。 ちなみに次姉は PTA会長と仕事と5人の子育てと 子ども食堂の運営と なんちゃら地域委員会の かんちゃらいう何だかよく分からない 委員長だかなんだかの名誉職の仕事と フラダンスの発表と 飲み会と アイドルオタク活動などのうちどれかの (私にはこの人の活動は 多すぎて永遠に理解できません) 激務によ

かんげき【要領悪いアメリカ留学50】

このnoteを読んでくれてる方から、素敵な贈り物をいただきました。 三重の方ということで、僕どこかで触れていたスガキヤ味噌煮込みうどんのスープの素をわざわざ持ってきてくださいました。 本当にありがとうございます。 良かったらそのうち食べにきてください すでに2食分いただきました。これがないと僕は寒い季節を越せません。 この話をアメリカにいる日本人の友人にしたら、「食わせろ」というので、今度作ります。 サッポロ一番よろしく、アレンジレシピとか公開したら愛知県民にウケるのではな

日米合作ブロードウェイミュージカル『RENT』感想

日米合作 ブロードウェイミュージカル 「RENT」を観てきました! 「RENT(読み:レント)」は、1996年に米ブロードウェイで始まった、 ニューヨークで暮らす 様々な境遇の若者たちを描いたミュージカルです。 「No Day But Today(今日という日は今日しかない)」というキーフレーズや 一番有名と思われる曲「Seasons of Love」など、一部だけ・この曲だけなら知ってる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 私自身、この作品を知ったのが昨年(2

音楽史17『近代音楽の誕生』

 「近代音楽」とはクラシックの流れを汲む20世紀初頭の音楽の事で、音楽理論が一気に制約から解き放たれることとなり、また、この時代には当然、リヒャルト・シュトラウスやマーラーなどといった後期ロマン派の巨匠作曲家達も活動を続けていた。  19世紀後期のフランスの作曲家クロード・ドビュッシーは西洋とは全く異なる体系のインドネシアの「ガムラン音楽」に影響を受け、その後にワグネリアンに限界を覚え、大詩人マラルメのサロンの下で様々な技法を試み、管弦楽曲の『海』『夜想曲』『牧神の午後への

音楽ファンタジー映画「はじまりの日」2024年10月11日公開!#224

今週10月11日(金)より、映画「はじまりの日」が上映開始となります。 先日、10月5日(土)に名古屋で先行上映がされたと、草野球をご一緒している方から教えていただきました。 今週末に時間をつくって観に行きたいと思います。 先行上映を観ておすすめしていただいた方が言っていたおすすめポイントが、 「底辺から這い上がっていく姿に、勇気が出る作品」 とのことでした。 主演によるミュージカル作品予告編を観ていると、ミュージカル映画のように 弾き語りで歌うシーンもあるよう

【ボンド・ボーイ】松谷武判 東京オペラシティーアートギャラリー

松谷武判(まつたに たけさだ)氏の個展が東京オペラシティーアートギャラリーで始まった。 東京オペラシティーの寺田コレクションの中に氏の作品があり、それが好きだった。 黒くてトロリとした作品。 コレクション展示室でも見る機会は多く、コレクション・美術館側も気に入っていたのかなーとも思う。 そして満を持してのワンマン。個展開催。 好きだな、いいな、と思っていても作者を掘り下げるところまでいっていなかった。さて一体どんな作者だろうか。 展示概要 【具体美術協会の人】 なる

金春流能楽師 山井綱雄さんに魔女トレ

能楽師の方にお話をうかがいながらじっくりとセッションをさせていただく機会は魔女トレ初。 セッションを開始し、身体の繋がりを見るために立ちしゃがみ(蹲踞)お願いしてみたところ、さらっと動かれたその動作のあまりの美しさ・見事さに、私は腰が抜けてしまいました。 山井さんの動作は、一般的な今からやるぞ、という動作の切れ目なく、力むことなく、もはやそこに突然浮かび上がった現象といえるものでした。 意識の有無に関わらず、稽古を重ねてきた身体が自動操縦で精密さと緻密さが「美」となって

愛が交錯する -オペラ『コシ・ファン・トゥッテ』の魅力

    【金曜日は音楽の日】     オペラやミュージカルの楽しみの一つに、物語に応じて呼吸するように音楽や歌が変化する、その妙があります。   モーツァルトのオペラ『コシ・ファン・トゥッテ』は、コメディなのに悲劇すれすれの危うい劇と、くるくると変化する透明で美しい明るい音楽が溶け合う、驚くべき傑作です。 舞台は18世紀末のナポリ。カフェで、グリエルモとフェランドの二人の若い男が、自分たちの恋人自慢をしています。   それに辟易している年長の老ドン・アルフォンゾ。女性の貞操