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#マンガ感想文 記事まとめ

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マンガ感想文や、おすすめのマンガの紹介について書かれた記事をまとめた公式マガジンです。
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2024年1月の記事一覧

2024年1月の本棚

あけましておめでとうございました。 1月に読んだマンガをまとめていきます。 ▲ ハクメイとミコチ 12 通常版・特装版 / 樫木祐人(KADOKAWA) 2024年最初にして最大の楽しみ。今年も各話の内容と感想を手短に書き記しておきます。 ●第90話【キュウリとサンドイッチ】読んでいた随筆に登場したキュウリのサンドイッチをどうしても実際に再現したいハクメイ。試食役としてミコチにも協力してもらい試行錯誤を重ねるが、今一つ完全再現とまではいかない。果たして理想のサンドイッ

ジャンプ感想【2024年09号】逃げ若3周年

感想前に。TLには流したくなかったので触れなかったけど、さすがに思うところがある。 悲しすぎる。 経緯も真実も分からない。 でも、SNSが持つ言葉の力の恐ろしさを肝に銘じなければならないことだけは間違いない。 悪意ある言葉は当然だけど、一人が何気なく発した言葉ですら、何らかの攻撃性が含まれればそれは数の暴力となって誰かに押し寄せる。 「ネガティブな発言はしない」と決めてSNSをやっているはずなのに、魔々勇々の公式アカウントがないことへの不満を呟いてしまった自分を反省しなけれ

「このマンガがすごい!」の"すごい理由"を探る - 『月曜日の友達』 阿部共実

「まず初めに、直感的な好き嫌いがあり、その後に理由づけや説明がつけ足される。」 道徳心理学者のジョナサン・ハイトは、私たちの標準的な思考経路をそう説明します。 とはいえ、そうした直感ベースの日常を送っていると生活に飽きが来ます。 本能チャネルは単純だけど、私たちの心はもっと複雑だから。 本能からの入力に加えて、立ち止まり考える時間も作らなければ、私たちの心はサビつくばかり。 時には他者の批評に耳を傾けて、自分の心を開いていくことが必要だと思います。 先月と同じく今月も、他

★【続巻マンガ紹介】『龍とカメレオン 3巻』が熱い!

マンガが好き過ぎて、マンガの貯蔵量が60,000冊を越えながらも、毎月新しいマンガを買い漁る僕が、前回1~2巻までの名言を紹介したマンガである『龍とカメレオン』(©石山諒/スクウェア・エニックス)の最新刊:3巻を紹介させていただきます。 龍とカメレオン 3巻 感想 前回は合宿編の最後に、まさかの最終試験失格で少年ワンダをブラックリスト入りするという衝撃展開で終わり、これから花神はどのように深山との対決に向かうのだろうと思いましたが、今回は師匠が出てきましたね。 合宿で得

AIで復活する『新作ブラックジャック』の感想

今回、コミック作品『TEZUKA2023ブラック・ジャック 機械の心臓―Heartbeat Mark II ―』(以下、『新作ブラックジャック』)の感想を記します。画像生成AIと生きよう(6) 当作品は生成AIによって手塚治虫の新作を製作するプロジェクトの成果として公開されたものです(当然、手塚治虫本人は不在)。 当プロジェクト自体がまるで手塚治虫の描いたSFマンガのような企画であり、その点についても面白いと思いました。 ※今回、身内から依頼を受けて書いたのですが、あま

『ゴールデンカムイ』と夏目漱石の『こころ』の関係ー「罪悪感」の主題

映画『ゴールデンカムイ』が傑作で、それ以来漫画の『ゴールデンカムイ』をちまちま読み返している。私は北海道を舞台にしたこの漫画がやたらめったら好きで、理屈を超えて読むたび胸がキュンとしてしまうのだが、あらためてなぜこの漫画が好きなのかを考えていた。 そして気づいたのだが、『ゴールデンカムイ』の主題とは何か、ひとことでいえばそれは「罪悪感」である。 そう、『ゴールデンカムイ』とは「罪悪感」の物語なのだ。 面白いのが、「罪悪感」とはこれまで日本近代文学の主題として扱われてきた

¥500

3x3EYES 鬼籍の闇の契約者 読んでみた感想【サザンアイズ】

アマゾンレビュー的に書きます。ネタバレはちょこっとあります。 私はサザンアイズは11巻までがガチ好きで、 12~18巻あたりまでが好きという人です。 (当時子供で続きが気になり夜中にパジャマの上に上着着て 本屋に買いに行った…くらい好きですw) つまりアマラ編以降は正直興味を半分くらい失っていて 原作完結も数年後に読んだ有様でございます。 完結してから、webのヤンマガで連載再開、 復活してからの2本目の新作が【鬼籍の闇の契約者】全8巻である。 で、感想ですが 初

魔々勇々第19話感想「泣き虫で強がりなところが」(ジャンプ9号)

この記事で掲載している画像は全て2024年週刊少年ジャンプ9号「魔々勇々」(林快彦)から引用しています。著作権・肖像権等は全て権利所有者に帰属致します。 次話はこちら サブタイトルは「豚のち牛のち晴れ」 モニカの心情の流れ。   掲載順上がった! そして特集始まった! 新連載全員やってるから、特集で打ち切り回避みたいな楽観視はできないけど、ポジティブな要素として捉えてもいいんじゃないでしょうか。 「世界史解説」と銘打っているということは、作中描写から想像するしかなかった歴

「葬送のフリーレン」は終活に関心が無い人にこそ読んで欲しい漫画

終活に関心の薄い人はたくさんいると思います。 私も最近まで終活にはあまり興味がありませんでした。 「葬送のフリーレン」も、人から勧められて漫画で読んだことはあったのですが、正直「良い話だけどバトルシーンが少ないやや地味な王道ファンタジー漫画」という感想でした。 しかし去年、脳出血で死ぬ目にあったことがきっかけで終活に関心を持つようになり、その後、改めてアニメで見た時は最初とはまったく違う感想を抱きました。 これは勇者達の素敵な終活ストーリー フリーレンは終活に関心の無か

【葬送のフリーレン】第三次試験を振り返る~面接の採点基準を添えて

※アニメでまだ(2024年1月28日現在)放送されていない範囲の話をしています。アニメを初見にしたいという方は高速で移動する魔法(ジルヴェーア)でブラウザバックすることをお勧めします。 (空白用の魔法紹介のページ) 前書き最初にゼーリエ様の面接を読んだときは「この人適当だな~」とかしか思っていなかったのだが、アニメに際して読み返すと意外とちゃんとしていると思ったのでこの文章を書いている。ちゃんとというのは英検の面接くらいという意味だ。私は英検の面接でアティチュードが

女の子はいつまで男の子を待てばいいのか〜『くまみこ』と原作改変について〜

以下は2022年5月にfacebookに友人限定で投稿した記事を修正して再投稿するものです。『くまみこ』完結を記念して。 ※なお『君の名は。』のちょっとしたネタバレ(まで行きませんがあらすじバレ)があるので注意!そして『くまみこ』のあらすじバレはまあまあしていると思うので注意。 ***** 「大都会への憧れ」について授業で話をしていたら、『君の名は。』を思い出しました、という感想があった。 『君の名は。』はそんな物語だったかな、と思って見返そうとしたのだが、アマプラには

わたしの日々【取り急ぎ語らせてください。/第4回】

 マンガライターのちゃんめいが、タイトル通り「取り急ぎ語らせてください。」と感じたマンガを紹介する本企画。読み終わった後の鮮度高めの感情のままに書く、というショートコラムになっています。第4回目に紹介するのは水木しげる先生の『わたしの日々』です。  メガネをかけると、当たり前だけれど見えにくかったものがよく見える。視界がクリアになるのと同時に、見慣れた日常の一コマや景色が変わって見えることがある。そんな私にとって“メガネ”のようなものであり、いや、正確には私のメガネではなく

近藤聡乃 『うさぎのヨシオ』 : 意外に不器用な「器用な作家」

書評:近藤聡乃『うさぎのヨシオ』(ビームコミックス・2012年刊) 以前に、デビュー作を含む第1短編集『はこにわ虫』(青林工藝舎・2004年)を紹介した、近藤聡乃の初連載(4コマ連作)マンガである。 内容的には、漫画家になることを夢みるうさぎのヨシオの、アルバイト先である喫茶店「メリイ」の同僚ミカちゃんや経営者のカメのメリーさんらとの交流を経て、漫画家デビューし初単行本を刊行するまでの姿を描いている。つまり、自伝的な要素の含まれた作品だ。 『はこにわ虫』のレビューで少し

タヤマ碧先生のじらしプレイが止まらない。⚠️ネタバレあり

我々ペン(ファン)は翻弄され続けている ある意味イキロ‼︎(続きを読むまではシネない)となるので、 2週間頑張る理由がみつかる 🔲-『ガールクラッシュ』91話 あああああーまた2週間www いいところでーーーえぇぇ😱 1位のヒョナだけは当たっていた❣️ イェーイ✌️ けど。。。 よりによって、天花ちゃんVSスアオンニ になってしまうだなんて。。。。イヤぁぁ😨 (一番盛り上がるけど続きが気になる展開) イヤ?待てよ?🫷 最後の選抜(5位)は天花ちゃん。スアさんな