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【気になる生態】 #13 築100年以上の超巨大シェアハウス 「シャカイハタオリ」

コロニーといえばある種の鳥が群れとなって一つの場所にたくさんの巣を作ることを想像しがちですが、一個の集結したパターンはなかなか珍しいのではないでしょうか。

この巣の主はアフリカの南部に生息するというスズメの仲間シャカイハタオリ。

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とてつもなく大きな巣を作る鳥ですが、500羽以上が住み着き、その巣の重さは最大1トンになると言われています。もちろん鳥が作る巣の中で一番大きいです。しかし、巣の中は一つ一つ個室なっているようです。

最初からここまで大きかったわけではなく、生まれた子供は巣立っても同じ場所で生活するため、何世代にも受け継がれここまで大きくなるそうです。

驚いたのが同じ巣がなんと100年以上使われることもあるということです。

人間が住む家の寿命でも30年くらいと言われているのにその3倍以上と考えると、枯れ草だけなのにものすごく丈夫に出来ていることがわかります。

また日中と夜間の寒暖差の大きいアフリカですが、この家は耐熱性、耐寒性も素晴らしく建築としても非常にレベルが高いと言われています。

ただ大きくなりすぎると重すぎて柱となっていた、木や電柱が倒れてしまうことがたまにあるようです。

初見でこれが巣だとわかる人は少ないのではないでしょうか。

この動画を見てひとつ気になったことが…

何故巣の穴が下向きについているのか。

気なって調べて見ましたがはっきりとした答えは見つからず。

おそらく外敵となる捕食者が侵入しないように入り口を下向きに作っていると思われます。しっかりとセキュリティも完備されているのです。

これによりシャカイハタオリ達は自分たちだけの空間を過ごすことができます。

しかし、この大きな巣は多くの生態系を生み出しているそうです。

ほぼほぼシェアハウスみたいなものですね。

コビトハヤブサという本来敵であるようなハヤブサの仲間も住み着くことがあり、生まれたばかりの雛が捕食されるというケースもあるようですが、天敵となる蛇やトカゲを追い払ってくれる役目もあるため不思議な共生関係が生まれているようです。もし隣の部屋がコビトハヤブサだったら絶対物音立てたくないでしょうね。

またこんな話も見つけました。

若鳥は、幼いヒナの成長を見守るヘルパーの性質があり、同じ巣内にいる血縁のない全てのつがいのヒナでも世話をすることがわかっている。

引用:https://www.misawa.co.jp/50th/sumai/savanna/sociable_weaver.html

本当にこの大きな巣の中に一つの社会が出来上がっているんですね。

やはり厳しい自然界だからこそ敵から身を守りつつ助け合って生きていくという、仲間意識の強い鳥だということがわかります。それ故のこの巣のデカさ。

日本で見ることができないのが残念ですが、その住処を目の前で見ることができたら圧倒的な存在感と建築美を感じることができそうですね。

シャカイハタオリについて詳しい情報が少なかったので、また新たな発見や疑問があれば記事にしたいと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!


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