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【気になる生態】 #16 生態系王者の知られざる狩猟法 「ハクトウワシ」

堂々とした姿と勇ましい顔つき。
まさしく”ワシといえば”を象徴するような鳥です。

アメリカの国鳥にもなっているのがこのハクトウワシ(白頭鷲)。

たまに日本に飛んでくることもあるそうです。

体長100cmと猛禽類の中でもめちゃくちゃでかいんですよね。

その体の大きさ故に鳥類の中で最大級の巣を作ると言われています。

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基本は魚食性ということですが、小動物や水鳥を捕食することもあります。

なんでも食べられるが故にアラスカではこのような光景が見られるそうです。

ハト、カラス感覚で集まってきています。

こういう動画を見ると、猛禽類のプライドはどこにいったんだ!と思ってしまいます。ただ、このような行動は確実に人間が生み出しているということで胸が痛くもなります。

さて今回はそんなハクトウワシの"狩り"に焦点を当てていきます。

先ほどハクトウワシについての食性についてあげましたが、彼らの狩りの仕方は猛禽類らしく自らの狩猟能力で獲物を捕まえるだけではないのです。

ハクトウワシの視力は人間の8倍もあると言われています。

その視力を活かして、他の生物が捕まえた獲物を奪い取るのです。

食性の近いミサゴなどの同じ猛禽類から獲物を奪うこともあるようです。

動物界において多く見られる行動ですが、鳥類の中では海ワシ類(オオワシ、オジロワシなど)によく見られます。

盗み寄生と呼ばれる行動なのだそうですが、見る人によってはとても評判が悪いそうです。

米国建国の父の一人として知られるベンジャミン・フランクリンは、娘に宛てた手紙で、他の動物から食べ物を盗むハクトウワシを米国の国鳥に選んだことに不満を述べている(「シチメンチョウの方がはるかに立派な鳥だ」とも書いた)。

引用;https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/052700230/

このジャイアンシステムを知ったら、こんな気持ちになるのはしょうがない気もします。

やり方が汚いといえばそれまでですが、労力を使わないのでとても効率的な考えですよね。生態系のトップに立つものだけが成立させることができる術です。

そして、なんとその盗みは動物からだけではないみたいです。


釣りをしている人から魚を奪うという映像です。tiktokでこういう生態を見ることができることにも驚きですが、釣り上げたと同時に飛んでくるハクトウワシにも驚かされます。

人が魚を釣るということをしっかり理解しているんですね。

まさか動物だけではなく人間もその対象とは。

今回の最初の動画のように場所によっては人間への警戒心はあまりないのかもしれませんね。

江ノ島のトビと同じような現象が起きているのではないでしょうか。

かつては絶滅危惧種であったハクトウワシ。その数も徐々に増えているようですが、やはり人間との距離感は気になるところです。

人間を警戒しなさすぎることで、観光地の厄介者のような存在にはならないで欲しいですね。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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