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猿☆人間
2020年9月30日 06:29
声色に出てしまうほどわかりやすくなんてなろうと思ってなれない.不束ではありますがふてくされてしまおう今日だけ.階段の脇であからさまにうずくまってみたり夕暮れの土手を自転車で駆け抜けてみたりばからしくて意外としてこなかった王道に汚れてみたい..顔色に出てしまうほどわかりやすくなんてなかなか狙ってできない.不束ではありますがふてくされてしまおう今日こそ.道
2020年9月29日 06:47
ずっと眠っているようなでも夢は見られないような曖昧な状態がなおも続く終わってしまってもいないのに.あくびをしたままで固まる身体.とどめの一撃が届かないそれでよかったのかと訊ねられても応えられない世界からいなくなったとしても私の中にはあり続けるだろうからもう今夜はこのままそうこのままで..ずっと笑っているようなでも顔は見られないような贅沢な抵抗がなおも続く頼ん
2020年9月28日 07:43
年齢とともに視力が緩やかに落ちてゆくようにゆっくりとピントが合わなくなってくるの.他人事だった頃が懐かしいなんてもう自分で笑うしかない.折り返しのコーンを何処に置いてしまうのかいつの間に目の前を帰り道にしてしまうのか誰かに決められたくもないが決めきれずに駄目になるなんてもっとつまらないからそろそろ見極めないとな..絶望に沿って気力が目に見えて失せてゆくように
2020年9月27日 08:34
振り返ることもなかった背中に向かって投げつけてやったのは悔しさだけじゃなく震えながらの声援..立ち止まって見上げる空の遠い向こう側未来も過去も全部そこにあると誰かが言っていたから.何かやってやろうとまるで進研ゼミの漫画のようやる気だけは握りしめた.振り返ることもなかった背中に向かって投げつけてやったのは悔しさだけじゃなく震えながらの声援.迎え撃つこともな
2020年9月26日 06:55
曇り空にプロジェクター映画でも観ようかみんな窓辺に集まって好きな体勢で寛いで.そよ風は旅人その荷物の半分でも置いていけたら.大きなひとりぽっち小さなひとりぽっち初めから誰もがそもそもひとりぽっちだから肝心なのはそのことに気がついた時の歳といつまでも付き合えること..その背中にプロジェクター懐かしくなろうか狭い布団に包まって同じ香りまで着飾って.うたた寝
2020年9月25日 06:40
ブラックホール宛らことあるごとに指先から奪っては美味しそうに食べてしまう.決死の救出とはいかずその度に見せるのは思いの外に滑稽そうな舞.呼んでも返事のないホールの中のピックは汀に浮かぶ空き瓶のよう力任せに漂うだけ運試しのおみくじかどうかこちらへまたこの手の中へ..ブラックジョーク宛らことあるごとに指先から逸れては足許へと逃げてしまう.迷子の捜索は長引く
2020年9月24日 08:24
影は一つだったとしても淋しくはない知っているから.いつもそんな気持ちで居られる筈もないけれどその度に確かめる..声は一つだったとしても空しくはない持っているから.いつもそんな二人が見られる訳もないけれどその度に確かめる..並んで歩く明るい夜道傘で遮った憂いを狙うものの鳴き声が遠く近くで上がる響く程にはないとしても止むことは恐らくない.挙って黙る
2020年9月23日 07:46
まだ笑えることに少し驚いてしまった言葉にはならなかったけれど.まだ返せることに少し気がついてしまった言葉では足りなかったけれど.当然の報いだ.透明なテープでつなぎとめられるのは目に見えるものだけここにあるものだけそれだけでも大したものだとしても..まだ笑えることに少し驚いてしまった言葉にはならなかったけれど.まだ望めることに少し戦いてしまった言葉まで
2020年9月22日 07:54
蹴飛ばした空き缶に睨まれたまだ赤く腫れた目でどれだけ睨み返そうと喧嘩にはならなくてほっと息をつく.今が何時かも判らない天気廃れた町内会の掲示板持ってきてしまったリモコン.どうせならば雨でも降ってくれと乞い願うもののただ無情な風ばかりが真横を抜けるだけもうしばらくもうしばらく歩いて帰る..振り向いた野良猫と目が合ったまだ赤く腫れた目をどれだけ隠し通そうと
2020年9月21日 08:10
地球滅亡寸前なのか数えられるだけの人影と静かに忙しなく光る明かりばかりが生きている夜と朝の隙間.時計も気を抜く汀砂に足を取られるよう歩きづらそうに帰る.鳥にはなれずそれでも空を覗くそこに何があるかも知らずそれでも空を望む艶やかさを着飾って見様見真似で飛んでみる閉じた瞼のすぐ裏で..地球滅亡寸前なのに過ぎてしまうだけの朝焼けはつぶさに余裕なく燃えるさっきば
2020年9月20日 08:19
三度目の正直の後初めての夜が訪れた足音も立てないで駆け抜けた時間の短いこと素っ気なくまた泣いた.侮ってはいけない容赦のない朝綺麗に見えたのは多分忘れていたから.侮ってはいけない合図のない朝暖かかったのは多分疲れていたから..初めての喪失の後懐かしい影が横切った波風も立てないで振り向いた仕草の尊いこと呆気なくまた泣いた.躊躇ってはいけない加減のない朝
2020年9月19日 08:48
夕風を掴まえた飲みかけのペットボトル投げ出した足の指をくすぐったから.路肩に転がるあの瓶の中にもそんな物語があったりして.面白くもないから特に話すようなものでもないひなびたエピソードいつか思い出そうものならばできるだけ風化していてほしいそれが味と呼ばれる日までグッナイとバイバイ..青春が絡まった背の高い鉄のフェンス積み上げた空の箱を蹴飛ばしたから.河原に
2020年9月18日 08:05
まだ明けきらない空は舞台袖深呼吸がいつの間にか寝息に変わりそうで少しだけ水を飲む.カーテンの隙間から一直線のスポットライト真っ白になった頭で語り始める.何者でもない僕が何かを成し遂げたのか仕出かしたのかは知らないがようやく慣れてきた瞳が捉えた昨晩と同じままのワンルーム夢か記憶だったとしても言いたいことは一つだから言わない..まだ醒めやらない酔いは人いきれ
2020年9月17日 06:21
忘れ去られたのならばそれでよかったそれがよかったあまりに見つめられると泣きそうになる.季節通りに風邪を引く優しいあの子だってもう大丈夫.振り返ってはいけないここは風が吹き抜ける場所立ち止まる者は居ない空が今日も綺麗です星を捜して帰りなさい..置いて行かれたのならばそれでよかったそれがよかった誰かに見つけられると泣きそうになる.時間通りに眠くなる鋭い